増田家住宅
Masuda



 
つがる市指定文化財 (平成8年6月17日指定)
青森県つがる市森田町床舞稚桜4
旧所在地・青森県つがる市森田町大字上相野字小中野
建築年代/明治中期
用途区分/農家・地主
指定範囲/主屋
公開状況/公開(そば処案山子として営業中)

五所川原から鯵ヶ沢方面に伸びる国道101号線沿いの「道の駅もりた」内の芝生広場に移築保存される農家建築である。そもそもは現在地から5km程東方の五所川原寄りの田園地帯に所在しており、当家は近世に小中野村の開発や屏風山の植林に尽力し、旧森田村の村長を務めたことで知られる地主家であった。建ちが高く、座敷部を除く平面上部に設けられた2階部分は広く充実しており、出格子窓を多用し、白漆喰の真壁造とする外観は、青森の近代農家建築らしい風情である。現在は蕎麦屋として営業中なので、じっくり家を見学したい方は、昼時を少し外すと良いだろう。


木造茅葺一部2階建、床総面積430.92㎡で、建築年代は明治中期頃とされている。
当時の津軽地方を代表する規模の大きい茅葺農家(地主)住宅で、大小11の部屋数を持ち、武家の格式を採り入れ、台所、常居、座敷に段差があり、天井も高い。屋根は重厚な寄棟造りで箱棟には煙抜きの八方が取り付けられ、地盤からの高さは13mである。外部は化粧材の使用が目立ち、豪華さが感じられる。特に軒廻りの二重出桁造と軒の斜格子天井が目立っている。2階の位置が正面常居の上に設けられ、軒が高くなっている茅葺屋根は当地方では珍しいとされる。木材は主としてヒバ、欅で、筋交いを用いず、全て貫を使用し、釘も使っていない。平成9年11月に移築。
(増田家)
約350年前の小中野開発地主で、12代・嘉右衛門氏、13代・源助氏は安政2年(1855)から明治7年(1874)まで、舘岡野呂氏、森田原田氏とともに屏風山植林に尽力、国の褒賞を受ける。15代・清教氏は昭和10年(1935)から昭和18年(1943)まで森田村12代村長、昭和14年(1939)から昭和22年(1947)まで県議会議員を務めた。 【現地案内看板より】


 

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