楠美家住宅
Kusumi



五所川原市指定文化財 (平成12年11月2日指定)
青森県五所川原市持子沢字隠川695-4
旧所在地・青森県五所川原市高野字北原222
建築年代/明治19年(1886)
用途区分/地主・製材業
指定範囲/主屋
公開状況/公開 【狼野長根公園内】

五所川原市の東郊に所在する県内最大級を誇る巨大民家である。そもそもは現在地の西南3km程の水田地帯に所在していたが、桁行15.5間、梁間6.5間、建築面積149.5坪を誇る大建築を、善くぞ移築・保存できたものだと感心する。藩政期の当家は弘前藩飯詰代官所の手代や漆守を務め、戦前には水田56町歩を有した大地主であったらしいが、戦後は製材業を営んだという。室内については、これだけの規模を有しながらも上方の民家のように導線上に座敷間を並べて格式を演出する方法を採らず、一部を2階建とし、小振りの部屋を各所に配置する実用本位の造作となっている。外から眺める限りには、その巨大な風情に圧倒されるが、室内に入ると不思議に気が落ち着くのは、そのためであろうか。
 


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