更上閣
Koujoukaku



登録有形文化財 (平成15年10月17日登録)
青森県八戸市本徒士町5-4
建築年代/明治30年(1897)頃
用途区分/実業家(呉服商・醤油醸造業・銀行業)
登録範囲/主屋・門
公開状況/公開

馬淵川の河岸段丘上に築かれた八戸旧市街の段丘端部の絶景の地に所在する実業家邸宅址である。当住宅は幕末の呉服商に始まり、明治期には醤油醸造や銀行業で財を成し、県下のみならず東北を代表する財閥に伸長を遂げた泉山家の第5代・吉兵衛氏が建てたもので、主屋は大きく玄関棟と座敷棟から構成される純和風の近代数寄屋建築となっている。昭和19年に泉山家の手を離れた後は市長公舎や結婚式場として使用され、現在は集会施設として用いられているが、式台玄関や座敷廻りの造作は手堅く、文化財として一級のものである。地域の宝として大事にして欲しいものである。

泉山家は幕末から明治初期にかけては呉服屋として活躍、その後、銀行や醤油醸造業、起毛工場等を経営し泉山財閥として東北有数の豪商に発展。泉山醤油合名会社、日出セメント等の事業を通じて八戸の発展の基礎を作る。
主屋は明治30年に泉山家5代目の吉兵衛により建てられたもの。大正8年に主屋の改築と、接待用広間や2階和室の増築が図られた。
昭和19年には八戸市の所有となり、現在は集会施設として一般に利用されている。


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