津島家住宅
Tsushima



国指定重要文化財 (平成16年12月10日指定)
青森県五所川原市金木町朝日山412-1
建築年代/明治40年(1907)
用途区分/地主・金融業
指定範囲/主屋・文庫蔵・中の蔵・米蔵・煉瓦塀
公開状況/公開

津軽半島の中央部に位置する旧金木町の中心地に所在する商家建築で、「斜陽館」、「太宰治の生家」と云った方が判り易いかもしれない。様々な雑誌に取り上げられ、太宰治が資産家の出自であることの証として紹介される機会も多いようであるが、実際に彼の存在を横に置いても見るべき建築であると思う。町を縦断する表通りに西面して建つ入母屋造妻入の主屋は圧巻で、建築面積193坪を誇る大建築である。室内は居室部を中心に和風を基調とするものの、店舗部や応接間、階段等は洋風意匠でまとめられている。当住宅が建築された多額納税番付で県下第4位となり、200町歩もの田畑を有した頃の威勢は、戦後の農地解放で失われたが、勘当同然で家を出た太宰の存在によって住宅だけでも今に残る結果となったのは実に皮肉なことである。



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