関川家別邸 Sekikawa ![]() |
江差町指定文化財 (昭和56年7月14日指定) 北海道檜山郡江差町豊川町55 建築年代/ 用途区分/商家別邸 指定範囲/ 公開状況/公開(但し土日曜日のみ) 北前船による交易で栄えた江差町中心部から豊部内川に沿って僅かに内陸へ入った谷間に所在する商家別邸である。松の古木が林立する広大な庭園の中心には池泉が湧き、この傍らにひっそりと小振りな主屋が建つ様子は実に品が良い。当家は17世紀末に越後より来道、酒屋や沖の口役、回船問屋等を営み松前藩随一の御用商人として知られた豪家である。残念ながら江差・姥神町の北前坂交差点角に在ったという本宅は失われたが、当別邸からだけでも江差商人の文化度の高さを窺い知ることができる。 初代・関川与左衛門は天保年間(1681-1684)に越後より来道。当初は松前藩福山城下に住したが、後に商業の中心地である江差・姥神町に移る。酒屋を手始めに江差に入港する北前船の検査等を行う沖の口役を務め、回船問屋、米穀問屋、金融、味噌醸造業など多角化に努めた。藩からは苗字帯刀を賜り、御用商人として江差藩第一の豪商にまでなった。8代目・平四郎は藩の勘定奉行にも取り立てられ、幕末の難しい藩運営に大きく寄与した。 本邸については昭和30年に関川家当主が東京に移ることとなったが、跡地には現在、佐々木病院が建つ。 当住宅は江差町郊外に建てられた別邸であるが、約11000㎡の敷地は「えぞたて公園」と称せられ、主屋、土蔵等がた建つ。 |