三戸部家住宅
Mitobe



 
国指定重要文化財 (昭和46年12月28日指定)
北海道伊達市梅本町61-2 (移築)
旧所在地・北海道伊達市萩原
建築年代/明治5年(1872)
用途区分/開拓農家
指定範囲/主屋
公開状況/公開 【伊達市開拓記念館内】

内浦湾を西に臨む伊達市一帯は、戊辰戦争に敗れた仙台支藩の亘理藩伊達家の家臣・領民が入植し拓かれた土地である。明治3年〜14年までの間に移住者は約2700人にも及んだとのこと。当住宅は明治5年の入植時に建てられた現存最古の開拓農家建築で、現在は開拓記念公園内に移築・保存されている。桁行5間、梁間3間半の小振りな建物で、内部は土間と板敷きの2部屋から成る。官営の屯田兵屋とほぼ同規模ではあるが、茅葺屋根に土壁を多用する建前は、近世民家の系譜に連なるものである。僅か1〜2年後にはトラス小屋組で板壁・板葺きの洋式屯田兵屋が建てられ始めるが、当住宅は官営開拓の進取の気質を却って思い知らせてくれる存在である。



 

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