広見公園ふるさと村
静岡県富士市伝法66-2

     
稲垣家住宅 静岡県指定文化財 (平成21年3月23日指定)
建築年代/文化元年(1804)
用途区分/養蚕農家
移築建物/主屋
当建物は建築年代が判明する市内最古の建物。明治中期に養蚕を行うために兜造の屋根に改造された。両妻面に通風と採光のため大きな窓が設けられており、小屋根を広く使うことができた。その他、蚕を保温するための囲炉裏や、その熱が小屋根へ抜けるように張った簀子状の天井板、煙出しのための越屋根など、養蚕農家としての工夫が随所に見て取れる。


植松家住宅 富士市指定文化財 (平成12年8月1日指定)
建築年代/
用途区分/樋代官
移築建物/主屋
今から800年程前に、植松家2代・兵庫之助信継が厚原地区を開墾、以後当家は飲料水や灌漑用水を供給する鷹岡伝法用水路を管理してきた。この用水は途中、沢を越すために樋が2ヶ所掛けられ、当家は樋も含めて管理していたため、当家は樋代官と呼ばれた。主屋建物は百数十年前に建てられたと推測されているが、当時としては珍しい2階建の建物となる。園内には当家の表門であった江戸末期建築の長屋門も移築され、同様に市指定文化財となっている。


 
松永家住宅 富士市指定文化財 (平成12年8月1日指定)
旧所在地・静岡県富士市平垣
建築年代/安政4年(1857)
用途区分/豪農・陣屋
移築建物/
平垣の豪商・松永家の150坪に及ぶ居宅の一部を移築復原したものである。江戸中期の6代・好時の頃より土地集積が進み、江戸末期には富士郡下の平垣村を含む6ヶ村を所領とした旗本・日向家から地元における取締役を任ぜられ、邸内には小塚陣屋が置かれたという。明治に入ると陣屋詰役人の職を解かれて以降は、戸長や郡会議員などの公職を務め、併せて米穀商、金融業、養蚕業に手を染め、鉄道停車場(富士駅)や製紙工場の誘致に奔走したことで知られる地元屈指の名家である。


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