大名墓
新谷藩加藤家
新谷藩10000石 大恩寺(愛媛県大洲市新谷) 法眼寺(愛媛県大洲市) 藩主加藤家は大洲加藤家の分家で、大洲の市街から少し松山方面に戻った肱川沿いの小村を領した。しかし小さいながら対面所と呼ばれる当時の御殿建築を今に残し、城下の武家屋敷も比較的立派なものが散々と残されている。 菩提寺は陣屋側にある大恩寺と川向こうの山腹にある法眼寺に分かれる。 大恩寺は珍しい妻入りの山門を持つ質素な寺院であるが、本堂の北側奥に藩所の墓所はある。 背面が険しい山だったので近年コンクリートの擁壁で固められてしまい、まったく風情をなくしてしまい残念なことだ。 藩所の墓塔は小振りなもので、むしろ初代藩主の奥方である専積院のものが形もよく立派である。 とりあえず3,4,5代の墓塔が仲良く並ぶ。 法眼寺は山の中腹にあり、本堂や山門などは新しく建て変わっているが、墓所は昔の風情を残している。 @大恩寺山門。妻入りの珍しい建物。なかなかセンスが良い。 A大恩寺本堂。こじんまりとした建物で寺というよりも庵という趣。 B大恩寺。初代藩主の奥様・専積院の墓塔。なかなか形が整っている。近年背後にコンクリートの擁壁が造られ、風情が台無しである。 C法眼寺。墓所表門 D法眼寺・初代加藤直泰公墓塔。往古は土塀で囲まれていたと思われる。 E法眼寺・6代加藤泰賢公墓塔。初代夫妻以外の墓塔は大恩寺も含めて実に簡素である。 |