大名墓
松山藩久松家
松山藩150000石 常信寺(愛媛県松山市祝谷) 松山といえば道後温泉が抜群に有名で、私も大好きでこの温泉には幾度となく浸かったものであるが、この道後温泉から北へ少し入った谷間に常信寺はひっそりと所在する。 きれいに清掃された境内正面に中門に隔てられて中規模の本堂が建っているが、この裏手に四国の大名の中では珍しく霊廟まで残る。 藩主の霊廟としては、唯一初代藩主定行公のものだけであるが、隣接して定行公の弟で一時期は三河刈谷藩主になったものの、領地を返上し謹慎生活を命じられ松山藩にお預けとなった定政公の霊廟もある。 当然、定行公の霊廟は唐破風の向拝が付いた三手組物の立派な建物でおまけに拝殿までもが併設されたかなり立派なものであるが、定政公の霊廟は非常に簡素なものである。 人の運命の虚しさを感じてしまうのは私だけではないだろう。 写真解説 @初代定行公の霊廟。三手組物の立派な建物で、この前に別棟の拝殿がある。 A定行公の弟で元刈谷藩主・定政公の霊廟。兄のものとは異なり簡素なもの。 B常信寺本堂。この裏手に墓所は所在する。 |