後書き 及び 果てない感謝
初めに伝説の漫画を描こうとして各話のエピソードを固めていました。
しかし、それをやるとなると物凄い技術技量と時間とがかかる事は明白です。
その頃の私はどうしても漫画にしたかったようですが、小説では「〜が笑う。」で済む表現も、絵にするとなれば時間単位で時を必要とします。
その為に断念してしばらく眠っておりました。
そしてインターネットをはじめて、あるHPで私説を前提に伝説のオウガバトルを小説化していらっしゃる方がいて、その作品を食い入る様に拝見し、
触発されて再び自分の中にあったものを呼び起こしました。
しかしやはり全てを漫画化するには足りなく、ならば、と文に起こした次第です。
もともと自分は文書きではないと思いますし、小説を読む事は好きでも、こうして自分の文を人に読ませられるほど言葉に精通していない。
それを自覚しております。
力及ばず、読み手の方々には自己の想像で補って頂くしかない箇所もありました。
それにも負けずに全話完読されました方々には、感謝で言葉が上手く出て参りません。
本当に、本当にありがとうございました!
もちろんこの一連の話は荻原みくみの中から生まれたもので、ゲームのストーリーとは異なっております。
ゲーム上では♀オピを取り巻くロマンスなどありません。
ですが幾つかのエンディングにランスロットは顔を出し、あまつさえムーンEDでは(アッシュがいない場合)♀オピに付いて二人でゼノビアを出るというエピソードまでがあります。
ランスロットがオピについて一方ならぬ思いがあったのは明確です。
(それだけでこれほどまでに想像が出来るのか!?と言われればお恥ずかしい限りですが/笑)
CRIMSON PRINCESSでは主人公をレティシア・ディスティー(レッティ)として遅々たる進軍をして参りました。
彼女は決して特別な人ではありません。言ってしまえば彼女の兄こそが特別な人であったのですが、とある事件で彼女の兄が背負うべき運命を受け継いでしまいます。
もちろんそんなことは知らされるまでレティシアは知りませんでした。
彼女は兄の仇討ちと平和を求めて蜂起しただけであって、剣の腕と魅力、それ以外には何も持たない小娘でした。
それを支えたのがウォーレンたち。そして何よりランスロットです。
そして忘れてはならないのはゼノビアの皇子、フィクス・トリシュトラムことトリスタン。
トリスタンが居て、レティシアが居たからこそゼテギネア大陸に平和の礎を築けたのだと思っています。
ですが、物語ではレティシアに注目を集めた為に、トリスタンについては深く書いてあげる事が出来なかった…! ちっと心残りです。
言ってしまえば、レティシアは『壊す者』であり、彼は『創る者』でした。
そして何でも人並み以上にこなせるトリスタンですが、どうしてもスペシャリストと呼ばれる者たちほどの才覚はなく、言うなれば器用貧乏。
ですが、だからこそバランスを考えた物の見方が出来るのであって、それが後の政治に恩恵を与えるのです。
彼が持つスペシャル(特別)は政治手腕だと、そう考えています。
最後になります。
この物語を読んで、レティシアを愛してくれた皆さん。
オウガバトルに僅かでも興味を抱いてくださった皆さん。
長い間本当にありがとうございました。
結論。
一ファンの妄想ですので、そう目くじら立てずにそっと見ていてやって下さいね(笑)。