姪っ子 ゆな


私の姪っ子、ゆなは小学2年生です。

とっても人見知りな為、誤解される事も

しばしば。

お姉ちゃんの
ちぇりとは、違った性格で

本当に心を開くのに時間がかかる子供です。

そういう私だって、ゆなに心を開いてもらうまで

時間がかかりました。

ジジタンのお葬式の辺りから、やっと

私と手を繋げるまでに発展しました。

ゆなは、
ちぇりと一緒にいる時しか

私とは、目を合せてもらえないような感じでしたね。

ゆなが2歳の頃、私は

「じいたん、好き。ばあちゃん、好き。

みいたん、キライ」と言われました。

(※みいたんとは、私の事です。)

正直、私もゆなが姪っ子でありながらも

可愛いと思った事はありませんでした。



だけど、ジジタンのお葬式を過ぎた頃から

ちぇりと一緒に私の所に来てくれたりして

「みかちゃん、遊ぼう」と言ってくれるように

なったのです。

あまり心を開いてくれない子供に

受け入れてもらえると、

すごく嬉しいものなのですね。

そして、いつも笑顔でいてくれるのです。

元々こういう子だったの?

心を開いてもらえたら

「タロットで占って」と言って頼ってきました。



小学2年生なりに、悩んでいる事も

沢山あるみたいです。

「どうして、お母さんは怒ったの?」

「どうして、先生にゆなは怒られたの?」

お友達と合わなくて、

学校に行きたくないなど。

そう言えば、「今日はお父さんに

学校まで送ってもらった」と言っていたけど

それは一緒に集団登校をしたくない

サインだったのかな?

実は横の人間関係って、大人より

悩むのかしら?

さらに、タロットの質問は続きます。


「自転車の気持ちを教えて」と聞いてきました。

え?自転車の気持ち?

「あとピアノの気持ちは?」

え?ピアノ?

タロットカードを引いてもらい

私は出たカードからその気持ちを

解釈します。

自転車も、ピアノも大アルカナのカードが

出たのです。

(こういうのにも

ちゃんと答えないといけないんだね。

タロットさま!お疲れ様です。)


「ゆなちゃんに使ってもらえる事で

喜んでいるよ。

物の役割を果たしていると

満足しているよ」と伝えました。


・・・今まで生きていたけど

人間以外の物の気持ちを

問われたのは初めてでした。




「あとはね、じいちゃんが死んで

ゆなの夢に出て来てくれないのは

どうして?逢いたいのに。
」と

言いました。

えええええええ!!ビックリ。

ゆなは「いつになったらじいちゃんが

夢に出て来てくれるのだろう?」と

思っていたとの事。

そうか。ゆなはじいちゃんが

「一番大好きです」って言ってくれたんだった。

じいちゃんも、ゆなと
ちぇり

一番大好きだったんだよ。


(ちなみに私は最下位だと思われる。)

「分かった。じゃあ、タロット2枚

ここから引いて見てね」

私がそう言って、ゆなにカードを

引いてもらいました。



カードは「カップの5(逆位置)」と

「ソードの3(逆位置)」です。

ゆなは目を丸くして私を見ている。

私はとっさに思いついた事を

言いました。

「じいちゃんはね、ゆなちゃんに会いに

夢の中に出てきているんだよ。


でもね、ゆなちゃんが気づいてなくて

じいちゃんがガッカリしているみたい」

私はこの逆位置が「スルーされる」と

読んだのです。

ゆなは「うそ!?じいちゃん

夢に出てきているの?

ゆな、会ってないよ!」

「きっと、今のタイミングで

じいちゃんに会えても

ゆなちゃんが目を覚ました時

「じいちゃんに会えたのに


生き返ったと思ったのに

やっぱり生き返ってない。

今のは夢だった」と思うからじゃないかな。

そうなると、悲しい思いをするでしょ。

だから覚えていないようにされたんだよ。」と

伝えました。

「大丈夫!そのうちちゃんと

夢で会えるから」とも。

ゆなはまた笑顔になり

「うん。分かった。

じゃあ、じいちゃんにチーンしてくる」と

私の部屋から居なくなりました。

小学2年生の考えている事って

こういう事なのか・・と初めて知りました。

子供目線な為に

「どうして?どうして?」と興味ある事が


盛りだくさんなんですね。

そして、話しをするうちに

大人側も、当たり前と思っていた事を

考えさせられるようになるんですね。


これって、毎日が「面白い感動」に

満ちた出来事でいっぱいになるんじゃ

ないですか?





またある日は、朝一番にゆなが

遊びに来ました。

私がまだ寝ているAM6:30です。

「みかちゃん!おはよう」とドアを

開けて登場。

スッピンに、カーラーを頭に巻きつけて

寝ている私に向かってゆなが言う。

「みかちゃんって、化粧してないと


なかなか面白い顔しているよね!」

私は、その言葉でガッカリしながら

目を覚ました。

・・・化粧していないと面白い顔

おもしろいかお・・しろいかお・・かお・・お・お(リフレイン)

「ゆなちゃん、今日はどうしたの?

朝ごはんは食べてきたの?」

「ううん!まだだよ。

あのね!みかちゃんと

ばあちゃんに渡したい物があって

すぐに来たんだよ」と言う。



ゆなは手のひらを見せて

「これだよ!」と言いました。

小さなその手のは

キャンディー型の透き通った物体!

(お弁当のに入っている)アルミに

包まれて持ってきた。

「これは?どうしたの?」

「あのね!100均のおもちゃで

作ったの。石鹸だよ」

「石鹸を作ったの?」

「そう!昨日、ばあちゃんと話をしてて

ばあちゃんと、みかちゃんの分

石鹸を作って持ってくる!って約束したの」

「そうだったの!?」

「それで、昨日の夜はワクワクして

眠れなかったの!」


話しを聞くと、ちぇりは失敗してしまったが

ゆなはこの石鹸を作るのが上手く行ったと言う。

さらに、作る時から嬉しくて嬉しくて

朝起きたら、すぐにばあちゃんの家に行く!と

思っていたそう。

それで、朝、6時半に目覚めてすぐに

私の元にも来てくれたとの事。


そこで私は「面白い顔しているよね」と

言われたのです。



コロナ渦の中、手洗いをしっかりするよう

石鹸を作ってもらえたのだろうか?

「ゆなちゃん、ありがとう!」私はそう言って

ゆなを抱っこした。

「えへへ。これ使ってね」と言うゆな。

「うん!本当に嬉しい。どうもありがとう」

この時、ただ純粋に子供って

かわいいと思った。

一生懸命手作りをした石鹸。

それを作るのが嬉しかったと言う思い。

100円の商品に、すごい楽しみな思いと

ゆなの気持ちがこもっている。


人からもらった手作りプレゼントが

こんなに胸がジーンとする程

嬉しいものだったなんて。


そのまま私は、ゆなと話をしていた。

ふとした会話から

ゆなにとって、大人とはどんな人?と

言うのを聞いてみた。

「うんとね、自分でお家建てれる人。

あと、自分でお弁当作れる人。」

それはお父さんとお母さんを

基準にしているのかな?

「うん。そうだよ」と言われた。

「みかちゃんは、自分で

お弁当とかおかず作れるの?」


と、聞かれた。

これって、大人が

「貴方ってちゃんと料理出来るの?」の

子供バージョンに聞こえる(笑)

「うん、出来るよ!お弁当だって

作れるよ。ゆなちゃん、こないだ

私が作ったケーキ食べたでしょ!」

「あはは、そうだった」

おかずとケーキ作れるのは別?

ちなみに、ゆなから見た私は

お父さんやお母さんと言った存在とは

かけ離れて見えるらしく(子供にもそう見えたか)


「みかちゃんって、中学生くらい?」

と、言われた。

ぎゃはははははは!朝から笑った。

46歳の独女が、中学生に見える!!?

「うん。そう」と答えておいた。

「あ!今度またタロット占いしてね。

その時、ゆなが
 みかちゃんが

どうして独身なのか答える」と言った。


おお・・これは逆に占ってもらえると言う事?

「違うよ。ゆながカードを引くから

みかちゃんが答えるの」だって。

小学2年生に、このような事を

心配される私って・・一体。

お陰様で、すっかり目が覚めたわ。

これから顔洗って化粧する事を

伝えたら


「じゃあ、ゆなはじいちゃんに

チーンしてくるね」と言って部屋を

出て行った。


ゆなが一生懸命作ってくれた石鹸。

使うのもったいないな。

そして、こういうプレゼントをもらうのは

初めてだったので

朝からとても嬉しかった。

今日は朝から良い事がありそう!