タニタ定食を作りたい


テレビを見ていたら

森三中の大島さんとこの夫婦が

「美味しい」と言って食べていた。

低カロリーでヘルシーなのに

味も濃くて美味しい料理。

しかも運動なしで痩せれるってどんなものよ!?

見ればそれは「タニタ定食」と呼ばれている物だった。


私もその料理のレシピを知りたくなった。

噛む回数が多ければ多いほど


満腹感が出るので、

必要以上に食べなくなるとは言うが。

まさにタニタ定食とは

噛み応えのある材料を使っているらしい。

ひじき、ピーマン、鶏肉。。

ちょっと見るつもりが最後まで見てしまった。

一ヶ月タニタ定食を食べ続けて、

体重がどうなるか?と言う企画!

結果10キロくらい落ちていた。

すごいね!


私は10キロも落ちなくていいわ。

とりあえず現状維持で。

だけど年齢を重ねるとちょっと食べても太るね。

しかも私は濃厚なのが好きだから

ダイエットメニューなんて無理。

だけど!このタニタ定食って

美味しいって言うじゃないの。

和食レパートリー増やすのにいいかも!

豆腐のハンバーグもレンジでチンした方がいいのね。

私も白いご飯に合うおかずのレパートリーを作りたい。

私もあのレシピの本を買おうかな・・。



そして次の日。

私は仕事だった。休憩時間に本屋に直行。

料理コーナーに向かうと

居るわ居るわタニタ定食欲しがる女子達。

はい、ちょっとごめんよっと。

と言って割り込んでいくのはオバちゃん根性。

あらやだ。私もそうなってきた?

そこまではしないが


ちょっと近い事をして

入り込んだ私。

(余談だが「あらやだ」もちょっとまずいか。)

ふと目線を上に上げると

タニタレシピはない。

隣の女子の立ち読みの本はもしかして

私の欲しいタニタレシピか!?


下から覗き込んでタイトルを確認したら

まさに私の欲しい本だった。

(この行動もまずくないか?)

う〜む。

このタニタ信者は本を手放さないかもしれない。

その本、見飽きたら私に見せてください。

タニターと呼ばれそうなその女性は二人組みは

若い女子。


気はつくと私の右となりには60代位の女性がいた。

この人もタニターだろう。雰囲気で分かる。

私より先に本を狙って待っていたと思われる。

私より先にその場に居たのだ。

やや横入りの私にもビクともせず

レタスクラブを読んでいるではないか。

この女性は私を見て

「ライバルがまた一人増えた」と心底思っただろう。

だけど、そんな素振りも見せずに

引き続き別の料理レシピを読んでいる。


若い女子がタニタレシピの本を棚の上に戻した。

今がチャンス!!

横入りしてごめんよ!でもちょっと見せて。

もしかしたら買わないかもしれないから。

パラパラとレシピを拝借。

テレビでやっていたのが載ってない。

もしや別な本か?

何冊か出しているって言ってたよなあ。

私はパタンと本を閉じた。

この本は1575円(税込み価格)である。

う〜ん。私は唸った。

1050円なら買おうと思った。

でも、昨日のテレビレシピじゃないし

特に絶対作りたいレシピも載ってない。

私はこの本は要らないと思った。

そして、私の右隣で先ほどの

「果たしてタニタレシピが買えるだろうか」と

焦っている60代女性の姿が気になった。

相変わらず料理の本を見ている。

私は笑顔で


「あの〜・・・この本をお探しじゃないですか?」と

声を掛けた。

なんてったって私は制服姿であったから

この建物のテナントの人とバレバレなので。

タニタレシピの本を差し出した。

するとその女性は

待ってました!と言う思いで

「あら、まあ。どうもありがとう」と言ってくれた。

やっぱり先客様でしたか!

あの本を狙っている人は沢山いるのだ。

若い二人組みが手放した後、

実は私が出没しなければ

すぐに本をGET出来たであろう。

なんともモドカシイ思いをした事だろう。

この女性は私に言う。

「前はね、もっとこの本あったんですよ。

でも昨日のテレビの影響で

ラスト1冊になってしまいましたね。」

ほほう。それは知らなかった。




私は料理コーナーの場所を離れ

雑誌を手に取った。

そしてその本を持ってレジに並んでいると

私の後ろに先ほどの女性が!

「あ〜!やっぱり買うんですね!?」と声をかけたら

「うん、買って作ってみる!」と

笑顔で答えてくれた。

「楽しみですね」私が言った。


あの本は行くべき人の元へ

行くようになっていたのだ。

譲って良かった。



私はタニタ定食はネットで

作りたいメニューをみよう。