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・・視てもらった・・


高校時代、隣のクラスにいたOさんは

黒の髪の毛、ちょっと大きめの金縁メガネ。

スカート丈は膝下で、小説が好きな同級生だった。

私と話をする機会は、ほとんどなかった。

でも、私がOさんに興味を持ってしまった。

何故なら、「Oさんは霊感があるらしい。」

噂で聞いたからである。


どうやらOさんは、「守護霊」が見えるらしい。

それと、体から出ているオーラと言う物が

7色らしく、その色を見ると、どんな事で悩んでいるのか?

と言う事まで分かるらしい。

将来、Oさんは霊媒師になるのだろうか?

もしかしたら、オカルトOKかなあ。

タロット占いも好きかなあ?

そんな思いを胸に秘めながら、私はOさんに会いに

隣のクラスに行った。


Oさんは窓際の席で、小説を読んでいた。

「あのね、Oさん」と私が声を掛けた。

「ああ、貴方は隣のクラスの・・・

みかりんさんですね。」と

メガネを掛けなおして私を見てくれた。

私はキャピキャピしながら「守護霊を見て欲しい。」と

お願いした。すると、Oさんは快く引き受けてくれた。


・・・え・・・?Oさんは、目がホンキだ・・・

Oさんは私の左肩を、じっと見て

「・・10歳前後の女の子・・ピンクの服を着ている・・

髪の毛は、肩くらい・・・」

ひえ〜〜!!左の肩にいるの?ええ!?

「・・・美人ですか?」と、どうでもいい事を聞いてみた。

「顔までは良く分からないけど、左側に

しっかりいるよ・・」と言われた。


守護霊って、自分の横にいるのか!と思っていたら

だいたいは、首の後ろに隠れていたりするらしい。

私の横に、しっかりと主張するかの様に

登場しているなんて!!影に隠れたくないのね♪

そうそう、守護霊と自分の性格って同じって本当?と

聞いたら「・・・本当だよ・・」と言われた。

そうか私は10歳前後なのか!性格が。(精神年齢も)


それから4年が過ぎ、私はOさんと偶然 再会した。

Oさんは、その歳に「社会人になった」と言っていた。

・・・霊媒師だろうか?・・

私は三年ぶりにOさんに「守護霊変わってない?」と聞いた。

すると「・・・高校時代の時のままだよ・・」と言われた。

そうか!!性格も変わっていないって事ね!?

でも、そんなに親しくしていなかった私を

覚えていてくれただけでも、嬉しかったのに。

守護霊が変わってなかった事まで

覚えていてくれるなんて。


所でOさんは今、何処で働いているか?を聞いた。

すると「・・・・看護婦になったんだよ・・・」と言われた。

「病院だね・・・色んな物が見えそうだね」と私が言うと

「・・・そうだね・・・昔から慣れてるけどね・・」

そう言い、Oさんはメガネを右手で掛け直した。

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