愛車のシロ


私は、自分の車から降りる時

必ず、指差し点検をして

室内灯が着いてないかチェックしていた。

車のドアも、しっかり閉まっているけど

前の車はドアが言う事を聞かなかった事もあり

いちいち、4箇所を開くかどうかチェックしていた。

その癖が昔からあるので

駐車場に車を止めてから

人よりも遅く歩き出すのが私と

思っていた。



私はマジメなA型(そうだっけ?)で

神経質。と思っていたけど

その車の指差し点検や

自称 神経質と言う理論は

昨夜、綺麗サッパリ消え去った。


その日の私は、仕事から帰って着て

買い物をした事もあり、

自宅に着いた時は、荷物で両手が

塞がっていた。

そして、ふと、車内の香水を買って

(紫色で、綺麗な発色もしている)

その匂いもちょっと化粧品の匂いっぽくて

少し押さえてもいいかな・・とフタをしめたの。

その時に、室内灯を付けたんだけど

どうやら消し忘れてしまったみたい。

これが悪かった。

エンジンを消した後は


ライトがつけっぱなしだったり、

鍵が刺されたままドアを開けたりすれば

音が鳴って知らせてくれるよね。

だけど、室内灯の場合、鳴らないのね?

私のシロだけ?

一昨日までの私なら、ちゃんと指差し点検をして

ライトが着いてないか確認したのに

そういう時に限って、荷物を一気に持って

愛車のシロに、ロックをしてた。

いつもなら、車の室内灯が消えるのも

確認してから家に入るのに。


その夜は雪が降っていた。

このまま積もるのかな。

明日の朝は道路、凍ってるだろうな・・と

思いながら過ごす。

まさかこの夜に、車の蛍光灯がつけっぱなしのせいで

車のバッテリーが上がっているとは

知る由もなく。



朝、6:00に母親に

「車の室内灯がつ

けっぱなしになってるみたいよ?」と

起こされた。

ええ!?いつもは寝ている時間だけど

愛車のシロが大変!と思い

パジャマのまま車に乗り込む。

鍵を回し、エンジンがかかるかチェック。

最初は赤いエンジンのランプが付いたけど

なんとかエンジンはかかった!

でも、エンジンが止まりそうになる。


アクセルを踏んでみたら復帰した。

あ〜・・良かった。動く。

安心した私は、このままエンジンを切り

母親に「シロは大丈夫だったよ。」と言って

あと1時間寝る事にした。

でも、その前にスマホで

室内灯をつけっぱなしにした場合

バッテリーが上がるのは何時間

つけっぱなしにした場合か?を検索。

「100%の充電で、15時間」と書いてある。

100%の充電かどうかは分からないが

少なくても、15時間は放置してない。

良い所10時間じゃないかな?

さっき、エンジン掛ったし、大丈夫・・・と

寝てしまったが、実はこれも不味かった。


2時間半後、仕事に行こうと

シロにエンジンを掛けようとしたら

赤い「バッテリー」なのか「エンジン」の

絵が出てきて、エンジンがかからない。

えええ!!うそ〜!さっき、動いたよね?

完全にバッテリーが上がってしまったらしい。

うわ〜。どうしよう。今日は仕事なのに。

朝6時に起きた時に、あのままエンジンを

切らずに、ずっと動かしていれば良かったのか。

シロは、もう死にそうだった所を発見され

私が気づいた事で、助かる予定が

助ける側の私の適当な対応のせいで

バッテリーが上がってしまった。


そして動かなくなってしまった。

あの時、私が心臓マッサージをするかのように

アクセルを強く何度も踏み込んで

そのままエンジンをかけていれば

シロは助かったのに〜〜!!

・・でも、今となってはそんな事は

通り過ぎた過去。

これから仕事に行かないと!



こんな時、「これが名古屋行の

試験の日じゃなくて良かった。

もし、そうだったらもう完全に遅刻」

「それよりも、今日は仕事。

ボスに遅れると連絡をするか」

「まず、車屋さんに連絡するか

でも、車屋さんは家から遠い。

じゃあ、一番近い車屋さんに

家の坂を降りたら連絡するか?」

・・と、一気に頭の中が色々巡った。

そして母の提案により

私の弟に連絡をして、なんとかしてもらえないか

相談する事になった。



もしかしたら、弟はバッテリーが上がった時の為の

機械などを持っているかもしれない。

もし仕事じゃなかったら、家に居るから

私を職場まで送ってもらうようにした方が

早いかもしれない。

私は弟に電話をした。

すると「今日は休み。家に居るよ」と言う。

私はシロがバッテリーが上がった事を

伝える。すると「ケーブルを使って

弟の車から私の車にバッテリーを送って

動かせるように出来るよ」と言う。

おお!そんなグッズを持っていたのか。


さすが我弟。そしてそれを何故か当てた母。

おかんは、千里眼だろうか。


弟はすぐに来てくれた。

ケーブルを繋いでもらい、私は弟の車の

アクセルをジーと踏みように指示された。

5分位で完了した。

こんなに早くバッテリーを復帰させる事が

出来るのを知った。

試しに弟が愛車のシロを走って来ると言う。

私はその間に、ボスに愛車の都合で

ちょっと遅れる事を連絡した。

シロは調子を取り戻したらしく

弟が乗っても大丈夫だった。

弟におこづかいを5千円だけ渡した。

この金額だけで済んで良かった。


それにあっという間に全部片付いて

私は普通の日常を送って仕事に行ける。

有難い。

私は早速直りたてのホヤホヤのシロで

職場へGO!した。



遅れたかと思ったら、

ちゃんと時間通りだった。

ボスもちょうど職場に着いた所で

私が送ったラインをやっと確認出来た所だった。

ボスも「車のバッテリー、前の車7万キロ走った事

エンジンのかかり悪くて交換してもらった事あった」と言う。

冬場だからバッテリー食ったのかと考えてしまうけど

実際には、夏のエアコンの方でやられる事の方が

多いらしいね。

だけど、私も一度車屋さんで診てもらった方が

いいよなあ。

後日、バッテリーが上がった件を連絡した。


「弱っている事もあるので、持ってきてください」との事。

ちなみにバッテリー上がっても

ロードサービスに電話をしてくれれば

一番近い所から出向かってくれて

その代金も保険でまかなえると教えてもらえた。