再会したお友達


私が、今の職場に来て

ご近所売り場のHさん(メンズ 46歳)と

話をするようになって3年が過ぎた。

Hさんは気さくな人で、すこし感覚が

ズレているのかな?と思った事もあったが

私も結構ズレている女なので

あまり気にしないで話をしていた。


仲良くなって1年経った頃だったろうか?

「みかりんは昭和49年生まれなんだ?

俺の嫁も同じだよ」と言った。

「へえ。じゃあ同じ歳ですね。話が合うかも」

と言ってその時は終わった。

そして、それからまた時間が過ぎ

私の職場にHさんが、奥さんと現れた。

「みかりん、オレの嫁だよ」と

紹介された。

「はじめまして。」とお互い挨拶をした。

私はHさんの奥さんは

歳が同じ位だと知ると

恰好スタイル、持ち物など目線が行く。


この歳で、同じ位の人と会うと

「独身?バツイチ?既婚者?」と言う事や

「子供がいるかどうか?」が先に立つ。

何も情報が無ければ、恰好などから

「たぶん独身なんだろう」と思ったり

会話から「お子さんがいるのか」と分る。

Hさんは、子供がいる話をした事がないから

この夫婦はてっきり

二人暮らしなのかと思っていた。

私はHさんの奥さんを見て

「43〜4歳ってこんな感じかな」と言う目でしか


見ていなかった。

黒髪で、頬を隠す事で

小顔効果がある髪型。

ふわっとしたワンピースで

体を隠したいスタイル。

同世代の人だけど、これと言った会話の

きっかけもないまま

私は商品の説明をした。


そんな翌日。

Hさんの奥さんが

実は私の昔の友達ではないか?と

言う事があった。

それはHさんと私が話をしていた時。

Hさんが商品を取り置きの件で

奥さんの名前を書いた時。

当て字で「ともみ」と読ませる漢字を書いた。

私は一瞬「あれ?」と思った。

私はHさんに

「私の昔の友達でも

このような漢字で 当て字で

ともみさんと読む名前の友人

いました」と言った。

するとHさんは

「みかりん、オレの嫁

みかりんのその友達だよ」と言う。

ええ!?うそ!


こないだ商品見に来たでしょ?

その時、みかりんは

ともちゃんに気づいてなかったよね?」

はい。全く。気づきませんでした。

「ともちゃんは、みかりんだって

すぐに分かっていたの。」

ええ!じゃあ声を掛けてくれてば

良かったのに〜〜!


「本当はともちゃん、みかりんに

声を掛けたかったんだよ。」

「あまりにも月日が経ち過ぎて

声をかけにくかったのでしょうか?」

「ううん。違うよ。

色々あって俺と再婚したから」

そうなんです。ともみさんは

私と24〜5年前に一緒に踊りに行っていて

ディスコを卒業したともみさんは

私とは疎遠になってしまったのです。

「みかりんと昔、踊りに行ってた!って。


覚えているよ。」

「あははは!そうなんです!

当時お立ち台で一緒に踊っていた仲間

なんですよ」

「うそ!ともちゃんってお立ち台で

踊ったりするの?今とは全然違うよね」

「確かに。私もともみさん分からなかったし。

昔は、ともみさんはアパレル業に居たし

派手な印象でしたよ。どっちかと言うと

ヤンキー系!?」


「ともちゃん、派手だったの?」

「はい。ちなみに私はそんなともちゃんに

当時、第一印象ケバイと言われました。

「あははは!
じゃあお互いに

派手だって思っていたのね!?


昔っからみかりんって

ケバイ印象なんじゃない?

だってこないだ再会した時

前よりケバイよねって言ってたよ」

・・・今、ここまで書いてて

思ったんだけど

「ケバイ」って、今時の人は

あまり使わないよね!?

私、随分久々に言われたよ。

「昔の派手なともちゃん

みてみたい」

「あら。写真ありますよ。送ります?」

「おお!見たい見たい!」

Hさん、前かがみでノリノリ。

「でも、ともみさんに許可降りないと

困るから、ともみさんと三人の時に

見せますね」

そんな話で盛り上がり

今度Hさん夫婦と私で

カラオケに行こう!と言う流れになった。

Hさんと連絡先を交換した。



そして数日後。

なんと!ともみさんが一人で

私の職場に来てくれた。

ともみさんだと分かって

改めて顔を見ると

確かに昔の面影はある。

ただ、好む服の色のトーンが

変わってしまったのか

落ち着いた印象。

でも、お互いに24〜5年ぶりに再会し

懐かしさで胸が一杯になった。

私は「昔の写真」をともみさんに見せた。

「あ〜!懐かしい。私

こういう服着ていたっけ?」だって。

また昔みたいに一緒に遊びましょう!

夜遊び楽しいよ!

だけど、ともみさんは

昔ほどの気力がなかった。

時間が流れてしまったのかな。

「昔のユーロ、

聴きたくなったりするよ。

でもディスコに行くのは

勇気がいるなあ」との事。

じゃあ、やっぱりともみさんと

旦那さんと、私の三人でカラオケ。

「みかりん、彼氏は?

彼氏連れて来て

4人でカラオケって言うのはどう?」と

提案された。

残念ながら今は彼氏がいないのです。

「あ。じゃあ三人でいいか」と言われる。

昔話をして、その後のお互いの話をする。

うん。確かに時間は経過している。

お互い40歳も過ぎた。


(ともみさんは、学年では私の一つ上)

平成始めの頃のお友達と

もうすぐ平成が終わりの今

再会出来た事に感動。


昔なかったスマホに感謝。

あの当時の写真をスマホに収めて

そのままともみさんに

画像を送れたから。

「じゃあ、今度シフトみて

連絡するね」と言われた。


そして帰宅して夜に

Hさんからラインが来た。

「今日はともちゃんが

みかりんに会えて喜んでたよ。

あと、写真みたよ。

随分ケバイあんちゃん達と

姉ちゃん達の集まりだこと」


・・・・ケバイ・・・ですか。

だけど、最後に一言

「ともちゃんは、昔みかりんと

遊んでいた時より

今の方がいいでしょ?


ともちゃんは、綺麗と

可愛いの中間でしょ。」



Hさんは本当に

ともみさんの事が

大好きなんだなあ。


ゾッコン ラブかよ。←私も古い。


Hさん。

このまま、どうか私の昔からの

お友達、ともみさんを

幸せにしてあげてくださいね。

ともちゃんの

お友達、私からの

お願いです。