マハラジャ参戦②


流れる曲はボンジョビの「Livin’ On A Prayer」

続いて「You Give Love A Bad Name 」

キラキラ光るミラーボールを見ながら

六本木の明るい夜に気分が上がる!


私の隣で踊っていたサラリーマン風の男性2名。

サビの部分で一緒に掛け声出して

同じように右腕を前に出して

今度は左腕を前に出して、

同じ動作で踊っていたら

目が合った。私も面白くなってきた。

「いつも良く来るんですか?」と

笑顔で声を掛けられた。


「初めて来たんですよ~!」と私が言う。

サラリーマン風の男性2名は

職場が一緒で、もう一人は

あちらのテ―ブルに座っているとの事。

「職場が六本木駅から近いの」と言う。

なんて素晴らしい場所!

仕事帰りに来たとの事。


「近くなの?」と私に聞くから

全然近くないですよ!

仙台から新幹線に乗って

初めて来たんだと言う事を伝えた。


「えええ!仙台って被災地でしょ?

大丈夫だった?」と言われた。


・・・もう、数年経ってしまって

東日本大震災の事は

てっきり風化されているもんだと思ったら

思わぬ所でそのような発言を聞いて

ビックリした。

会話をしながら踊っていると

テーブルに居たと言うもう一人の男性も

踊りに来た!

「どうもはじめまして!」と挨拶をした。

「誰と来たの?」


「あそこで踊っているお姉さんと

若いメンズです


「ええ!本当のお姉さんなの?」

「違いますよ~!人生の先輩ですよ!」

「(私を差して)何をしている人達なの?

もしかして芸能関係とか?」←

「えええ~!そんなワケないじゃないですか!」

社交辞令なんだろうけど、

仙台ではまず「芸能関係」なんて事

言われる事ないし


(私がせいぜい言われるのは

ホステスですか?

どこのお店ですか?くらい)


東京が舞台だと、普通に

「芸能界」と言う言葉が

出るもんなんでしょうか。


とにかく、ごく普通のOLやっている私からは

信じられない言葉だった。



しかし・・・東京の人達ってもっと

クールで個人主義みたいに思っていたけど

そんな風に笑顔で話してもらえてビックリ!

「そうだよ。みんな都内でも気軽なんだよ」

しかもそのサラリーマンの一人は

家が渋谷にあると言う。

(後からタクシーで3,000円くらいで帰れると聞く)


・・・もう、その一言だけで凄い。と思った。

「今日は東京に来て夜ごはんは何食べたの?」

「はい。マックで~す!」

ズル・・。サラリーマン男性が私の発言を聞いて

フロアでズッコケる。


「なんで~!?」

「若いお兄ちゃんがマック食べたいって言うから

みんなで食べてきましたよ」

「せっかく東京に来たなら

5,000円くらいでミシュランあるから

食べに行ってきなよ!」

そんな会話をしながら、気分が上がってきた私は

お立ち台に上る事にする。

ちょっと高い台で踊っている女性二人よりも

一番高いお立ち台が反対側にあったので

そこに上がる。



わ~~!眺めがいい!

サラリーマンメンズ3名が拍手してくれる。←

この高い目線。パノラマ風に周りをグルっと見て

天井からはクーラーが来て涼しい!

一等席!と言う気分。

DJブースを見下ろすと、パソコンで

曲を回しているイケメンお兄さん。

流れる曲は、「ダンシング クィーン」

「I SHOULD BE SO LUCKY」など定番ソング。


フロアに居る人達の笑顔が見える。

見る所見る所、虹色の光が反射して

踊る人達を輝かせる。

私は久々に視線を感じて快感。


この景色が見たかったの~~~!!!

東京の六本木のディスコで

初のお立ち台体験!

ああああ~~!私・・・

生きてる~~~!!!

「ヴィーナス」もかかった!

Oさんも誘ってお立ち台に

上がるように腕を引っ張ったが

ダメだった。「遠慮しておく」だって。

クーラーが直接顔に当たって

化粧崩れなくっていいね!


台を降りると、「どうもありがとう!」と

周りにいる人達から言われた。

ビックリ!こうしてみんなで

調和し合って盛り上がるのかな!?


数年前に名古屋の高級ディスコに

参戦した事があったけど

その時、とってもクールに感じたの。

一人一人の踊るスペースが

確保されているようで

隣近所ともあまり話をしている感じもなく。

たまたまその時だけかもしれないけど

そこで思ったのは
「大都会の人達って

本当にクール」と言う事。

あの時は仙台ノリが恋しかったな。

だけど!今回初めて東京で

仙台みたいなノリを体験して嬉しかった。



そうそう。サラリーマン男性3名組の

テーブルにお邪魔してまた話をした。

(カクテル飲みにテーブルに

戻ろうとしたら、目の前が彼らの場所だった)

そして、三人組から名刺を頂いた。


「ええ!うそ~!○△◆×※~!」

  (↑其の大手会社の名前)

私が思わず声を上げて言ったら

「シー!!」と人差し指を口に当てて

彼ら三人は同じ動作をした。

「こ・・これはこれは!いつも

大変お世話になっております!」←営業かよ。

と、改めて挨拶をする私。

本人ら曰く「シニア層」と言う。

でも、そう言っても私と10歳くらいしか

変わらないような気がする。

「六本木もいいけど、銀座にある

ディアナって言う所もいいよ」

「ミニディスコっぽいのがあって

リクエストも出来る所なんだよ」

「ディアナは、前にラジオシティーと言う

のがあって、その後に出来たんだよ」

ラジオシティーって、昔ディスコの雑誌

「ヘブンズドア」と言うのがあって、

その雑誌に載っていたのは覚えている。

「あとは、ブランド東京。

ここは高いよね」

・・それはクラブなんですか~?

ディスコとは違うんですか?

(後から検索して、彼らの言ってたのは

高級クラブだと言う事と

年齢層が高いのを知る)

「それにしても、リクエストした曲

今日、かからないな!」と言う。

リクエストできるんだ~。知らなかった。

そんな彼らは、一人が電車時間があり

0時に帰ると言う事。

「今度また来る時、教えてね~!」と

言われる。



カクテル2杯目でお手洗いに

行きたくなった私。

一体どこにあるのかな?

黒服お兄さんに聞いたら


ご丁寧に、ご案内してくれた。

まあ!このような接待を受けるのは

久々なんですけど!←かわいそう。

トイレに入ると、そこは意外と黒一色だった。

昔、K&Qのトイレも豪華で

ゴールドだったような気がして

そんな感じかと思ったら

シックだった。


しかし、重低音が効いてて

トイレに居てもズン!ズン!って

誰かリズミカルに床でも叩いてるの?と

思う位、音が響いてた。

トイレのあった綿棒助かりました。

ちょっと耳かきして出てきた。



そして、薄暗い通路に

段差のある所にはライトが光っている

その場所を歩いていると

先ほどフロアで会った男性に

呼び止められる。

「綺麗だね!良く来るの?」

「いいえ。初めて来たんですよ!」

「どこから?」

「仙台です」

「うそ~!遠いね!」

「はい。そうですね。遠いですね

新幹線で2時間ですよ」


「新幹線からその恰好で来たの!?」

「きゃははは!まさか~!

この格好で来たら後ろ指さされますよ!」

そう。私はこの日は真っ白のヒールと

真っ白のボディコンで参戦したくて

雨が降らないのを祈っていた。

こちらの男性は埼玉県から来ていると言う。

「仕事なにしてんの?そういう恰好で

仙台でも踊っているの?」

そんな会話をして終わったのだが

ビックリしたのが

東京(関東)の人達に

「まなっている」とあえて

言われなかった事。


これって、色んな人を見ているからなのか?

逆にこっちの方(東北)に住んでいて

関東から出張で来た人や

転勤してきた人には

言われやすいのかな?と思った。



あと!トイレからまた出てきた時の

話なんだけど

マハラジャのオーナーさんから声を

かけてもらえた。


ずんたんが帰る時、一緒に出口まで

歩いて行った時に挨拶していたからかも

しれないんだけどね。

「ここは初めてなんですか?」

「はい。初めて来たんですよ」

「仙台にもマハラジャありましたよね?」

「はい。マハラジャもキング&クィーンも

ありましたよ!NOVA21グループの。

でも、20年前位になくなっちゃったんですよ」

そんな会話をしながら名刺を頂いた。

黒の一面に、ゴールドで「マハラジャ」と

書いてある。象さんも一緒に。

うわ~!こういう名刺もらうと

自分がまだ二十歳そこそこなのかと

思ってしまうね。


ここは「ピークがPM22:30~23:00」だと言う。

ちなみにジュリテクは、あまりかからないけど

火曜日だと流れますよ。と教えてもらえた。


テーブルに戻り、Oさんらとドリンクを

飲みながら落ち着きを取り戻す。←

深夜0時も過ぎ、人も少なくなってきた。

この時間まで居る人達って

泊まる所がある人か

本当にタクシーで

すぐ帰れる人達なんだろうか。

フロアで踊っていたら

黒服お兄さんに

「社長が是非

またお立ち台で踊ってください!
って

言ってますよ」と声を掛けられた。

わあ!嬉しい。

東北人の私で、いいんですか!?

本当にそんな事言われると

自分がまだ10代かなと思ってしまう。


だけど、この時は80年代のユーロで

パラパラをしている人達ばかりだった。

あれ?水曜日ってパラパラ禁止って

書いてあったような?

「パラパラ分からないので~!すみません」と

黒服お兄さんに断って

Oさんらとフロアでフリーで

踊っていた。

DJブース前のお立ち台でパラパラを

踊っているお姉さん

かかっている曲は

「ブンブンダラー」だったんだけど

仙台で見かけたパラパラとはまた違って

複雑な踊りをしていた。


お立ち台降りそうになったのを見て

降りないでそのまま踊って見せて~!と

思ってしまった。

第三次パラパラの頃だと

踊りが統一されているけど

第二次やそれ以前だと

地域によって踊り方が違うよね。


わーいわーい!

東京に来ていいもの見せてもらった。

曲が終わって、チークタイム。

AM1:00に終了らしい。

でも、6月24日と25日(それ以降も?)は

風営法の改正により、

AM5:00まで営業だって。

この用紙と、マハラジャのコースターは

記念に持ち帰ってきた。←



最後に私らはオーナーの片山さんと

四人で写真を撮ってもらった。

ちゃんとマハラジャのロゴが入るように

撮ってもらった。

とっても濃厚過ぎて、色んな人や

色んな話を聞いて、熱い夜だった。


この思いは、ハマラジャの箱に入り切れない。