モデルごっこ〜その２〜 その扉を開けると、さっきまでは研修室として使っていた部屋が 一気に「メイクルーム」に変わる。広い部屋に沢山の二人掛けの机。 左側のスペースにはパーマ屋さんのように ヘアメイクの出来る鏡と、シャンプー台が置いてある。 ウィッグも沢山ある。ヘアアクセサリーも、とても豊富。 ドライヤーを当てる音が聞こえる。 入り口付近には、バリエーションに富んだ服が並んでいて、 貸衣装みたい。 サイズもSからLLまである。 早速　試着しているモデルさんがいた。 今、この研修室には５０人の人がいる。 服も靴も売る程ある！数がありすぎて選びきれない。 「すごい！なんだか本格的！」私が目をウルウルして感動していると 「みかりん、カジュアル系＆ゴージャスって言う スタイルで行こう！」とMちゃんが言う。 「そうそう、このファーのコートを合わせて！服は決定！」 Oちゃんがテキパキ動く。 みかりんには、珍しいベージュ　のパンツルック。 黒のハイネック　セーターをアクセントに、 胸元にチョーカーなどを付けられる。 「アクセサリーは、ゴールドの方が映えない？ ベージュの色が多いから」 そんなコーディネイターのMちゃんら。 「ああ！４０分で仕上げるなんて！時間がない！」 そう言いながらOちゃんは 「メイクはMちゃん、私は髪型をアレンジする！」と動いてくれる。 さっきまで「お洋服屋さん」のノリだったOちゃん。 今度は「パーマ屋」さんみたい。さすが。手先が器用だ。 N子はアシスタント的に口紅や、マスカラの色を持ってきてくれた。 メイクも私は使わないグリーン系。口紅の色は、オレンジパール。 「この色でも馴染んでいるから大丈夫！」そう言ってメイクしてくれた。 そして、この変身シーンを、N子は　しっかりデジカメ撮影してくれた。 「裏舞台　撮影よ♪こういう写真って、面白いよね」そう言う。 今日のN子はカメラマンである。 「は〜い。みなさん、あと残り１０分ですよ〜」 ドライヤーの音に紛れ、そんな声が聞こえる。 タイムリミットが迫る。鏡越しに周りを見ると すでに完成したマダムの姿が目に入る。 また、何度も着替えている女性もいる。 私は今時風の「前髪ナナメにベターと貼り付け」をしてもらい、 後ろ髪は、アップにしながらも 散らされた髪の毛は、まるで正面からみると「セミロング」！ あゆみたいな大きなサングラスを頭に乗せて、完成！ 「みかりん！違う人みたい！！若くみえるよ！」 ええ〜！本当？２０代で通用しますか！？ ピンヒールのブーツを履き、終了。 これから、ステージが待っている。 BACK