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ナンパ


友達と一緒と言うのは、怖いと言う思いを打ち消してしまう。

1人の深夜の帰宅道では、味わえない様な「ノリの軽さ」を

持っている
おバカな自分に出会える。

これは、「怖い物知らず」なのか。痛い目に遭わないと分からないのか。

自分1人だったら、「近寄るなオーラ」を出して

さっさと歩いているのに・・・


踊りつかれた私達は、今日の盛り上がりを話ながら

アーケードを歩いていた。

女二人ボディコンで、まだ余韻に浸っていたい。

なんか今日のノリ、良かったね。缶ジュースを飲みながら

ベンチに座り、私はタバコに火を付けた。

「ああ!ストレス解消!見られて踊って楽しかった」

そんな会話をしながら、やっぱりボディコンナイトは女が多いね。

拝みの男の視線が、たまらなく好きだよね!

そう言っては、はしゃいでいた。

ああ、10代思い残しないわ〜。テクパラ踊っちゃうわ。「バルーニー」!

(バカ丸出し!)


「ね〜!君達いくつ?」

私のタバコが、半分燃えた時ふと見上げると、そこには

スーツ姿の男性が二人いた。

「もう少しで20歳になるよ」私が答えた。

「二人とも20歳?なかなかいいお年頃だよなあ!」と言い

この男達は顔を見合わせて、うなずいている。

「学生?OL?ってトコ?ああ、お水かな?ね〜!お兄さん達と遊ばない?」

そう言う男性らは、20代後半らしい。

暇つぶしで声を掛けてきたのか?この男性が「タバコ一本くれ」と言う。

「いや〜、火までつけてもらって悪いね〜!あ。結構強いの吸ってるんだ!」

(火なんて付けてやる事はない、何をやっていたんだ私は!)


私は、DISCOで声を掛けられても、その空間から離れなければ

安心していた。そこから「お友達化」もアリ!と思っていた。

こうして「踊り仲間」が増えるのが、楽しい。「踊り目的」だから。

「お友達」なら、ナンパじゃない。「知り合った」って言うんだもんね!

でも、DISCOを離れて、仕事帰りの男性に、そんな理屈は通るはずもない。

「尻軽女」って言う目でみてるんでしょう?その証拠に、この男性から出た言葉。

「せめて、太ももだけでも、ダメ〜?」

こんな露骨なナンパ、嫌じゃ!「やだね!」と言い横を向く私に、友人も

「タバコ吸い終わったら帰ろうよ!」と肩をつつく。


私は、カクテルの酔いも良く醒めていなかったのか?友人と一緒だったから

なんにも怖くなかった。そして、相手がまだ良かったのだと思った。

ナンパ男性らは、「帰るか」と言い、私達の前から去ろうとしていた。

「そうか。じゃあ、またな!」と言い、タバコを吸い終わった男性が

私の左胸を、思いっきり鷲掴みで触ってきたのだ!!

「なにすんのよ!あんた!」私にも隙があったんだと思う。

「こいつね、いつもこんなんなの。ごめんね。許してやってね」そう片割れの男性に

言われた。私は、ビックリしたが、まあいいか。と思った。(おい!)

それにしても、私の貧弱な胸を、修正していた
パンツの入った乳を触って

あの男性は、満足だったのだろうか?

今、思うとそれが疑問である。
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