ナイショの会話


それはもう閉店の音楽も流れている頃の、平和な夜の出来事であった。

MMと私、そして私達をまとめてくれるボスと三人の日であった。

何の会話からだったか忘れてしまったが

「もっとボス、色々 教えてください!」と

熱心に話しを聞き入れたい私とMMだった。

話の内容は
恋愛、結婚と言った女性向けのものである。

熟年男性視点と言ったリアルな意見に

納得する私達。

今回私が心の奥底から盲点だった!と言う出来事があった。

それは、ふとした私の一言から始まった。



私 「ボス〜。年令を重ねると、男性の好みって微妙に

   変わってきますよね。」(←ボスは男である。)


ボス「おう。みかりんさん、どんなのがタイプや?」

私  「う〜ん。」


MM 「そう言えば、みかりんさんの好みって良く分からないっす!」

私   「私の好みですか?自分でも良く分からないけど、ただ最近

    思う事は、若いうちは自分よりすごい上の人が良かったけど

    30過ぎたら、自分より10歳くらい年下男性が良いかも!?って


    思う自分がいます。でも本気で付き合いたいと言う願望はなく

    どこかに連れて行ってあげる〜。いい子いい子してあげる〜。

    お姉ちゃんにひっついておいで〜って感じです。

    これってペット感覚ですか?

   
 ねえMM!会計の時、「お姉ちゃん、僕が払う〜」って

     言われたくないチェイス?」

   −ボスはここで笑いをこらえる。−

MM  「それって、弟と同じじゃないですか〜。みかりんさぁ〜ん。」

私   「あ・・そうか。・・でも男性の対象年齢も下がるって事は


     自分にゆとりがあるとか、成長したって思いません?」

ボス  「みかりんさん、そいずは さっぱり成長してねえぞ。」

私    「ええ?どうしてですか?可愛がる立場ですよ〜。」

ボス  「若い頃は自分が子供だから大人になりたくて、大人と付き合いたいの。


     でも、老化すると自分の若さを

    取り戻したくて若い人が良くなんの!!


     だから、さっきの「年下可愛い」は、みかりんさん自身が昔の自分の姿を

     反映しているって事だっちゃ。」

        ーおお!そうか。そう言う見方もあるのか。ー

私   「では、ボス。付き合う相手とは自分の鏡になるのでは?」

              ー ボスは黙り込んだ。ー

MM  「みかりんさん、年令はずっと下がいいんですか?」

私   「私の許容範囲は18歳以上55歳未満です。くすす。」

ボス  「うわ。なにやそいず。ストライクゾーン 広すぎるっちゃ〜!」

MM  「なんだか良く分からないっす〜。」

私    「うん、前 そう言ったらね、ラブホテルの清掃の求人みたい!って

      笑われたよ!もう、やる気のある人、

      大募集中みたいよね〜。ほ〜ほほほ」


MM   「・・・・あの・・それって、誰でもいいって事じゃないっすか〜。」

ボス   「最終的にはそうだと思うぞ。結局、結婚相手って言うのは

      誰でもいいのや。」


私     「そうですか。でもMMはブルーハーツが歌えて、ちょっとワイルド系が

       いいんですよね。そう言う人がいたら一目ぼれしそうですね、MM。」

MM    「そうっすね〜。でもなかなかいないですよ〜。はあ。一目ぼれっすか」

私      「私が一目ぼれする人って、だいたい相性合わないです。

        性格が良ろしくないです〜。って言っちゃ失礼ですね〜。

        と、言っても学生時代の話ですが。」

ボス    「おう、みかりんさん、今のや、


       性格悪いって自分の事 言ってね〜が?」



私は今日、ボスに自分の気づかなかった事を

教えてもらえた。とても貴重な夜だったのである。