名刺入れを買った話


仕事で使っている名刺入れが

痛んできていた。

この名刺入れは、私が化粧品を買った時に

おまけとして付いていたベージュのモノ。

半年は持ったかな?

私は職場で、ウェストポーチに名刺、

ボールペン、ハンカチなどを入れている。

ときどきペンの先をしまわないで

ポーチに入れてしまったこともあり

名刺入れを黒く染めてしまったのだ。

これは、もうお客さんの目の前で


名刺入れの角の方も黒くなっていて

見せるの嫌だわ・・。


なんか、自分の名刺入れって

名前が書いてあるし、

名刺入れが汚れていると

自分が廃れていく感じがしない?


ある本にも「名刺入れ」はきちんとしたモノが

自分を高めあげるとも書いてあるし。


それで、久々に名刺入れを買おうと思った。

お目当ては!GUCCIの名刺入れ。

でも、ネットでの口コミをみたら

「名刺が2〜3枚しか入らなかった」との事。

私は、それはお店で見ないで

ネットでポチリしたから?と思った。

だけど、本当に2〜3枚しか入らないなら

私もGUCCIにこだわらなくてもいいな。

一応、タロットで占ってみた。

この時は確かに「思ったより入らない」と出た。

でも、10枚入ればいいかな?とも思えてきた。

この機会にGUCCIのお店に

寄ってあの高級感を味わいたい!と思った。


そして、8月下旬にGUCCIのお店に行ってみた。

入口が半分閉まっている。

そしてドアの向こうに

男性スタッフが待機している。

「名刺入れを見たいんです」と言ったら

アルコール消毒をされた。

おでこに機械を当てられて、

体温もチェックされた。

コロナの感染拡大予防の為、

入店のお客さんの制限をしているとの事。

私はそのまま、すぐに店内に入れたけど

後ろに居た夫婦はちょっと待たされていた。


店内は久々に入ったけど

ムーディーな空間。

素敵なシャンデリア!!

薄暗くて、ライトの光が

ますます商品価値を高めそう。


金額の表示がないバッグが沢山並んでいる。

時計や、アクセサリーが入っているガラスケースの

下のジュータンは

土足で踏んでも大丈夫なんでしょうか?←

店内には、女性客が4名いた。

みんなGUCCIのバッグを持っている。

・・・すみませんねえ。。私、今日はヴィトンで

来てしまいましたよ。

次回来る予定が出来たら

GUCCIのバッグで来ますね。

今日は下見なものですから。

しかし!見渡す限りGUCCIカラー。

当たり前か。GUCCIの待合室なのか

椅子が2つありました。

王子様が座るような椅子だわ。

良く見たら「GG」マークが沢山入っている。

ため息しか出ないわ。はあ。



「名刺入れを見たいそうです」と

入口に居た男性のスタッフが

女性スタッフに声を掛けた。

私の前に現れたのは、

感じのいい小柄で

セミロングのスタッフ。

私は、このグッチの素敵な空間に

心を奪われてしまっていた。

今、やっと自分に戻った。

「名刺入れですね。

ただいまご用意致します。」

そう言われて、自分の目的を思い出した。

そうそう!ネットで見た名刺入れを

自分の目で確かめたいのよ。

感じの良い女性スタッフは

颯爽と、名刺入れをトレイに入れて

持ってきてくれた。

「ただ今、店頭でご用意できる商品は

こちらの4点になります。」



白いトレイの中で、光る4点の名刺入れ。

どれもチェックした名刺入れだった。

確かに「2〜3枚しか入らない」スマートな

名刺入れ。これは黒と赤があった。

GGマークが全体に沢山入っていて

ポケットが3つあった。

確かにスマートに

ポーチから取り出せそう。

あとの二つは、もう少しボリュームのある


名刺入れ。

7センチ×11センチ、厚さ1.5センチと言う

名刺入れ。これは「20枚は大丈夫ですよ」と

言われた。

GGマークの光るゴールドがアクセント。

色は黒と、ベージュ。

これは素敵。私がネットで見て

20枚入らなかったら諦めようと

思っていた名刺入れ。

実際に手にして見せてもらったら


確かに入りそう。

金額を尋ねたら、スマートな方は29,500円。

20枚入る名刺入れは33,000円。(税込)

ちょっとしか変わらないなら、

こっちの方がいいじゃない?

私がタロットで占って

買うのを止めた方が

いいと出たのは

スマートな方だったのだろうか?

スタッフの女性が言うには

「私は、こちらのスマートな方の名刺入れを

使ってますよ。もう10年選手です」と

名刺入れを見せてもらえた。


おお!10年も持つのですね!

ちょっと色褪せはしていたけど

長持ちじゃないですか!



私も金額的に、3,000円位の差なら

20枚入りの方でいいな。

今現在在庫があるのが

黒とベージュ!

黒は男女問わず人気。

ベージュは女性の方に人気との事。

私は黒に映えるGGマークに惹かれたのだが

実際にベージュを見たら、こちらも

捨てがたい。


やっぱり、実物をみると気分が違うね。

もう、黒かベージュの名刺入れを買おうと

思っている私。


実は今日は、名刺入れを観に来たけど

私のタロットが言う通り「ちょっと違う」と言う

結果になるか、試したいのもあった。

そして、タロットの言う通り「止めた方がいい」の

場合、知り合いのM姉さんのバッグ屋で

名刺入れを買おうと思っていたのだ。

しかし、M姉さんは今日はお休み。

なので、お店には寄らず、GUCCIショップに

直行したのだ。

そして、今、私がいいなあと思っている名刺入れ。

この黒か、ベージュで悩んでいる。

33,000円は、最初の予算なので良い。

今からお金下して来ようかな。

私は「この黒かベージュがいい」と伝えた。

すると、スタッフ女性が

「お客様の上品な雰囲気からですと、

私もこちらの2点がいいと思います」と

言ってくださった。



上品な雰囲気!←ここ!!


「色につきましては、黒は高級感。

ベージュは、柔らかい女性らしい雰囲気。

お客様は、第一印象が優しい感じがしましたので

ベージュもいいかと思います。」


第一印象が柔らかい女性らしい←ここ!


スタッフ女性の素晴らしい褒め言葉により

私は迷わず「今すぐお金下してきます。

黒かベージュに決定しますので。」と言った。

私は名乗り、GUCCIショップを出て

アーケードを歩き、

その先にある銀行でお金を下した。


黒の名刺入れにしようか

それともベージュにしようか

迷うけど、この悩みって

女性にとっては嬉しい悩み。

買い物の醍醐味。

ワクワクしてお金を下す。

私は先ほど来た道を逆に進み

再びGUCCIショップに向かう。

信号の向こうに、私の仕事運を

上げてくれるアイテムがあるのだ。

その名もGUCCIの名刺入れ。


私が再び、GUCCIショップに行くと

ドアは相変わらず半空き。

そして、またアルコール消毒をされた。

先ほどの女性スタッフは

接客中。バッグを説明している。


ドアの側に居た男性スタッフに

再び声を掛けらて、

先ほどの女性スタッフの方に

見せてもらった名刺入れを購入したいと伝えた。

色はまだ迷っていると言ったら

男性スタッフが接客してくれた。


「鏡の前で、お顔に近づけて

黒とベージュの名刺入れを見て見ると

いいですよ」
と、アドバイスをされた。

私は「意外!」と思った。

正直、鏡の前と言うと

顔に乗せるメガネや、帽子など

アクセサリーのイメージ。

それと服や、髪型を変えたと言った時が

強かったので。

「バッグを持ったイメージ」なら分かるけど

名刺入れでも、鏡の前で

自分が持った時の印象をチェックするとは

これは私の中では新鮮だった。

大きな鏡の前で、黒とベージュの

名刺入れを比較。

うん。確かにベージュは肌に馴染んで

柔らかいね。

そして、黒!おお〜。これは

存在感と高級感があっていいね!

自分がパワーアップする感じがする。

うん。こっちの黒にする!

決まりましたよ。

鏡の前でチェックさせてもらえて

背中を押された感じ。


そして、「名刺入れの黒の在庫なのですが

現在2点になっております。」と言われた。

ええ!残り2個だったの?

「それで、こちらの名刺入れは内側の方に

スジが入っております。」

スジ?言われてみると、縦に入っているね。

別に問題はないけど?

「もう一点の方は、スジがございません。

どちらが宜しいでしょうか?」との事。

てっきり傷でもあるのか?と思ったら

そうじゃないのね。作り的に「スジ」は

あればあったで、「自分の物」みたいなサインね。

でも、私としては「スジなし」の方をお願いした。


私は名刺入れを、本来なら

M姉さんの所で買おうとも思っていたが

M姉さんが休みで、お店に行くのを止めて

GUCCIショップに真っ直ぐ来て正解だった。

そして、結果的に「一番最初に目に入ってきた

黒の名刺入れ」になった。

これも縁なんだろうね。


私は支払をして、包装を待っている間

店内を見て回った。

正面に飾ってある新作のバッグも素敵。

でも、金色のチェーンじゃなく

シルバーならいいのになあ。

今度は通勤用バッグを

買いたいな・・と思い見ていた。



名刺入れを、GUCCIの紙袋にさらに

入れてもらい、ドアの入り口で

男性スタッフから渡された。

この時、接客中の女性スタッフは私が

帰るのを気に留めてくれて

会釈してくださった。

「またのご来店をお待ちしてます」と言われ

見送られた。


信号待ちをしているアーケードで

私は一人、GUCCIの名刺入れを

手に出来た事に大満足。

赤信号を待っている間も

スタッフの方は私の方を

見送っていた。

そして、信号が青になり進むと

深々と頭を下げていた。