漫画本を読んでいる


約30年振りに見直す「ガラスの仮面」は、

昭和時代から平成を通り越し、令和の今

見ても面白いと思う。

昔読んで覚えていたシーンもあったけど

「こんな事あったっけ?」と思う事もあった。

人の記憶って、あやふやなもんだね。

まあ、私の場合忘れっぽいのもあるけど。


先月、1〜49巻まで貸してもらった本を

読み終わったのだが、

「もう一度読みたい」と思った。

そして、改めて読み直すと

少しゆとりがあるので、

ストーリーの展開だけでじゃなく

他の所にも目が行きます。

マヤちゃんのファッションや

劇団つきかげのメンバー麗さんは

70年代風の「襟」がちょっと尖った感じに

時代と個性を感じる。

そして、亜弓さんのファッションは

キャラもそうだからなんだろうけどエレガンス。

襟の形が違う。マヤちゃんは

パーカーなどカジュアルな

いでたちの時もあるけど

亜弓さんは平成の後半の頃には

エレガンス風&お姉さんファッションが

強くなっていて面白い。

時代背景が、どんどん現代になっていって

そして「昭和感」満載だった頃の

初期の方と比べると

マヤちゃん達もみんな綺麗になってる。

7年しか経ってないのに

実際は42年経ってるんだってね。

私も、マヤちゃんたちの年齢を

越えてしまったわよ。



さて。私が今回、「漫画の世界なのに

これって勉強になる!」と思ったのは

それこそ「ガラスの仮面」の5巻だったかな。

「たけくらべ」って言う物語。

知ってます?

最近知ったのですが

この「たけくらべ」って言うのは

明治初期時代の本らしく

筆者が、なんと今の五千円札の女性の人だって。

樋口一葉(ひぐち いちよう)さんと言うらしい。

うそ〜!私、知らなかった。


五千円札の人って作家の人だったんだ〜。

その「たけくらべ」は

キャラクターも物語通りで(当たり前だけど)

演劇をする台本になってるなんて

知らなかった。

「ガラスの仮面」の中だけの

オリジナルのストーリーかと思っていたので。

45歳になって、初めて

「あのお札の人が書いた内容」と

今更ビックリしたのです。



私はこの時、漫画本で見た時は

高校生だったのだが

意味が良く分からなかった。

それは時代背景もあったからだけど

「吉原」と言う所が、女郎だったとは

知らなかったし。

女郎と言う言葉は、中学時代に

歴史の教科書に出てきて知ったけど、

大人の世界で言う「風俗」と言う言葉だと

改めて見ていなかったし。

あ、もしかして「遊女」だったかな。

まあ、そういう所の職業を刺すのだ。

たけくらべの主役「美登里」は

好きな男の人が居たけど

その人は僧さんになる仕事をするのに対し

「美登里」には、お姉さんが居て

(女郎で人気のあるとの事で)

大人(16歳?)になり、女郎で働く事になる。

でも、恋心を抱いた男性もお互いに

本当は惹かれあっていたのに

その思いも叶わず、別々の道を歩くと言う話。



私はその当時は

花魁の事も良く意味が分からなかった。

(だって30年位前よ。この10年位よね、

花魁のいでたちが、ファッション化されたのって。)

物語は、子供の話しやケンカだったり

恋心を抱くが、誤解から嫌われていると思ったり。

漫画で見た「美登里」さんは

「大人になりたくない」と言って泣いていたり。

町の人が「お金を貯めて美登里を買いに行く」と

言っている話をしているシーンなどもあった。

意味が分からない私には

「大人になる=昔の物語だから

お嫁に行く」のかな?としか思わなかった。

最後に着物で髪を結っている姿は

「結婚するのか?」と思ったもの。

本当は違うのね、これから体を張ったお仕事を

する為の準備だったのね。

そう大人になってから

この内容を知ると・・・

好きな人と結ばれもしないのに

愛も恋も知らないまま

お風呂に沈む・・と言う事ですよね。

思春期の恋心みたいな感じなのに・・

「お寺の檀家をいくら持っている」とか

「美登里の姉さんのお得意様は


お偉いさん」みたいな話になると

普通に大人の世界の話に聞こえる。

なので、余計「明治初期の話」は

時代劇っぽくて、意味も分からないので

「マヤちゃんの演技のひとつ」としか

漫画を見ていませんでした。



でも、現代と明治初期の比較をすると

昔は16歳で結婚したり

子供が産めたから

この時10代でも、実際は成人を

過ぎた感覚の物語だったんだろうね。

あの頃、寿命が50歳位よね。

こういう所で、すでにタイムラグがある・・。

そう言えば、この話って

原作は「漢文」みたいで、

読んでも、内容の意味が分からないと

書いてあったな。


う〜ん・・やっぱり昔昔大昔の物語なんだね。

そう。今って令和だもの。

明治、大正、昭和、平成・・そして今、令和。

「ガラスの仮面」42周年よりも、

もっともっと昔のお話よ〜〜。




もし、自分が今、高校生だったら。

実際に「たけくらべ」と言う

作品を書いたのが

5千円札の人・・と言う事で

もっと関心を持って過ごしていたら

歴史や漢文に興味を持ったかもね。

漫画本が好きなお年頃だったし。

この時に、漫画本からでも

ちょっとした勉強に役立つ情報も

沢山あったのに

当時スルーしてしまったのが残念。




そうそう!話しは変わるけど

私ら小学生の時、

国語の教科書に「3重苦のヘレンケラー」の話

載っていましたよね?

ご存じかもですが、「ガラスの仮面」には

このヘレンケラーの役で

マヤちゃんと亜弓さんもやってました。

こういう所にももっと関心を持って

「ヘレンケラー」の事など調べたり

すれば、きっと私も人生観が

変わっていたかもですね。

耳も聞こえない、口も聞けない、

目も見えない・・そんな役をするのに

マヤちゃんは、目隠しの生活をしたりします。

普通に、学校の教科書などに書いてる内容だと

「そうなんだ〜大変だ」が感想だったり、

授業の内容・・と思って無関心だったりしたけど

いざ、役に成り切るマヤちゃんの姿を見ると

その心境を感じ取る生活をすると言う事でした。

目が見えない生活は不便だし

しかも歩くのだって、見えていないから怖いし

見えないと言うには、常に危険と言う事よね。

・・・そう思ってくると、当たり前に

目が見えるのや、耳が聴こえる、話せると言うのは

有難い。「当たり前」になり過ぎていて

有難うと思う気持ちが難しい・・と言うのが

この歳になって、やっと分かる。


本当に「ガラスの仮面」の物語は

勉強しない学生にも、

歴史や国語に興味を持たせられる

いいきっかけを作ってくれた漫画に

見えてくる。

だけど、当時の私は

学校の勉強に関する事には全く興味がなく

漫画の世界の、マヤちゃんを追ってました。


しかし・・あれから30年(←きみまろさん風に。)

自分もマヤちゃんの年齢を通り越し

マヤちゃんの魂の片割れ(ツインソウル)の

速水さんの歳も通り越し

残るは、月影先生の年齢を越すだけか・・

と思える今日この頃。

46歳になって、見る漫画の世界と

18歳の時に見ていた、漫画の世界は

見ている視点が違ってくるんだなあと。

娯楽で見ていた漫画本だけど

「ここ、いいね!」と言う所が違う。

自分の経験値も上がるから

余計、漫画本の内容でも

当時は理解出来なかった事も

分かってくるようになるんだね。


さて。「ガラスの仮面」

実際に劇になった本当のストーリーも

あるけど、漫画オリジナルのモノもあるみたいね。

劇の内容の事も面白いけど

この頃の私は、宿敵だと思っていた

速水社長と、マヤちゃんが今後

ハッピーエンドになるのかワクワク。

早く続きが読みたい。

噂では50巻で完結では?と。

そのラストが出るまで

後、何年待てばいいのでしょう?

私も月影先生の歳を

越しませんように。