ディスコの前に


その日の私はディスコに、R君とみゆみゆと三人で出かける日だった。

何を着ようか迷う毎日だが、今回はデニム!と心に決めていた。

結構、多いスタイルだと思ったし、カジュアル不可な場所ではないみたいだし。

冬でも袖なしが基本!と思うのは、10代の頃のイケてる自分が

何処かに潜んでいるからなのだろうか。

どうせ踊って熱くなるのだから、袖なしだ。

こないだ選んでもらったニットで、白の羽織物で肌の露出を押さえ

(・・と、言っても露出するような雰囲気の場ではないですね)

髪をまとめた方が、フェイスラインもスッキリ。そして大振りのピアス。



R君が先に私の部屋に来た。今日も楽しみだね。と話をしながら

私の作ったハンバーグを用意する。

20分後、みゆみゆが登場。R君と初対面。

「遅れてごめんね〜」そう言いながら、私の前に現れた彼女は

何処からみても豪華な女王様!


「Rく〜ん。みかりん今日、負けたよ〜」そう言いながら

みゆみゆを紹介する。ファーの白のブルゾンと、黒のワンピ。

網タイツが色気を強調。

いやらしくない自然なゆるいカールが、みゆみゆらしい。

「なんか、いつもと逆なスタイルだよね」

みゆみゆは私にそう言う。みゆみゆはデニムが日常で

お出かけの時にスカートをはくのだ。

「たまには違う格好も、お互いいいよね〜」

そんな会話をしながら私の作った料理を食べてもらう。


ここは私の部屋なので、あらゆる小道具が揃っている。

「前髪、ピンないほうがスッキリするよね〜。」そう言われ前髪を変える。

「バレッタ、こっちの色の方が合うよ!」二人にそうアドバイスをもらい

スタンバイをする。

「噂では聞いていたけど、始めて行くからドキドキする」

分るよ。みゆみゆ。私はディスコと聞くだけでワクワクよ。

三人で仕事の話や、今日のハンバーグの出来の

感想を聞きながら、踊りに備えて体力を付ける。

「この切り抜きを持っていくと、安くなるよ!」

さすがだ。すでにチェック済みだった。


おなかが一杯になった所で、日常を忘れる空間に向かう。


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