苦しみの私



私はもしかしたら、自分が思っている以上に

周りが思っている以上に、
繊細なのかもしれない。

本当に繊細な人間は、決してこのような事は口にしない。

私はただ単に
神経が図太い女だと

思っていた。繊細な女であるはずがないと。

しかし、自分以外は元気で、

風邪の治りが早いのを見ていると

私は体力がないのではないか?と思う。

そうか。
私は繊細なのではなく、

体力がないだけの話か。

まず、二日続けて遊ぶと次の日

不機嫌になれるのである。

ALLなんて無理である。

ALLで酒飲みなんてしたら、3日眠りたくなる。

これは年齢のせいなのか。歳のせいにしよう。

何故、私がこんな事を考えているのかと言うと

またまた苦しい思いをしたのである。


ハラが下るのと、女の事情での腹痛が

同時に来たのも

かなり痛い経験だったが

今回も2重苦が来たのである。

誰も呼んでいないのに、

不幸が訪れたのである。


その日の私は、なんとなく咳が出ていた。

咳はきっと空気が悪いせい。

空気の関係で咳が出ると思って

過ごしたが、本格的な咳と気づかされた。

気づいたのは一週間後である。

咳を抑える薬を飲んだ。

回復!と思ったのもつかの間。

アタマの後ろが痛いのである。

アタマの後ろ両端がズキズキと痛む。

このままアタマをシェイクされたら

脳みそがごちゃ混ぜになりそうである。

こ・・これは熱があるかもしれない。。。

そう思い、勤務中の私はバックルームに向かう。

体温計が何故か壁にぶら下げてあるのだ。

ちなみにこの体温計はボスの物である。

勝手に貸りて熱を測った。

・・・しかし35.5度以上上がっていかない。

変だ。これは私の平熱ではないか。

アタマの後ろが痛いのに、

熱がなかったら証明出来ないではないか。

早退したいけど、この35.5度では

仮病だと思われるではないか。

本当にアタマ痛いのか?

アタマ悪いだけの話じゃないか?

そう思われるではないか。

本当なら、このガンガンする痛みは

二日酔いか、生理痛から来る痛みに近いのだが

どっちでもない今日の私である。


そのままアタマを抱え、売り場に戻る。

今度はアタマが痛くなくなってきた。

「帰りたいな〜帰ろうかな」そう思っていると

だんだんアタマの痛みが治ってくる。

これは、子供の頃からそうであった。

ハラが痛くて「帰れる」と思うと

ハラが治る。

なんて不思議な現象なのだ。

体はいつでも正直である。


しかし、私の苦悩はこれだけで

終わらないのだ。

さすがネタになるだけあって

続きがあるのだ。

感心している場合ではないのだが

本当におかしい位

私を違う痛みが襲うのである。


今度は吐き気である。

アタマの痛みと、無縁な感じがする。

一度目の吐き気は

最近 歯磨きをした後に

気持ち悪くなる吐き気と同じである。

歯ブラシが大きいのだろうか?

でも、そんな事は気にしないで

過ごしてきた。

人間とはスルーが必要である。

いちいち気にしていたら

身が持たないのである。

それにしても、一度目の吐き気は

まだ許される吐き気だ。

2度目は、もっと奥から込み上げてくる

吐き気である。

頑張ったら吐けそうである。

これは、酒飲み過ぎの吐き方に近い。

しかし私は酒も飲んでいない。

良く見たら目が充血している。

奥から込み上げてくるだけあって

目にも力が入るのである。

これぞ、目力である。


中途半端に吐けないと

私は苦しい。

でも今、私は

アタマが痛い事を忘れている。

なんて幸せなのだ。

不幸中の幸いと言う言葉が

ピッタリである。

三度目で吐けるかと試してみる。

ここから先は

ご想像にお任せをする。


今回の私は、まだ2重苦で済んだのだ。

いつもの私だったら

復帰するのに時間がかかるのだ。

病院で点滴コース決定なのだ。

しかし、酵素を採りいれていたお陰で

あまり苦しまないで済んだ。

これぞ、不幸中の幸いである。


人間、健康第一である。