クロを止めてしまった。


忘れもしない2月27日。

4トンのジャッキが道路に転がっていて

それを車の下に挟んでしまい

愛車のクロを止めてしまった事件。


生まれて初めて、

道路を渋滞させてしまった。

今までの私なら、渋滞しているなあ

何かあったの?早くスムーズに流れないかな

と、時間にゆとりがある時は思うけど

急いでいたら「うわ!最悪」と思う。

そして、事故の車が止まっているのを

見て「あ、ここでぶつかったのね」と思い

次の瞬間には、スムーズな流れになった

車の波に乗って、もうすぐに忘れる。

だけど、自分が渋滞をさせる側になって


初めて心細いと言うのを体験した。

愛車のクロを左側に動かすにも

ハンドルを握っても、ゴツゴツとイヤな

音がする。

爆音でBGMを流していても

しっかり路面の方からイヤな音がする。

ちょっと進んでみたが、

振り払えるような大きさではないらしい。

そこでハザードランプを出して

車を止めた。


110番して、事情を話した。

スマホのGPS機能の素晴らしさに

感動したのもつかの間。

一人車の中で行き交う車の流れを見て

どうしよう。早くなんとかしてくれと

思うばかり。

追突される事もあるので

車から離れないといけない事も

この時、警察署からの指示で

初めて知った。

レッカー車の準備や、

代車の手配もこの時するのも知った。

上記の連絡をしながら

会社に報告の電話をしたり

結構やらないといけない事は

あるんだと思った。

ハザード出して止まっているクロを

路上から一人で見ていると

クロが可愛そうになってしまった。

このまま後ろから突撃されたら

クロがますます私の身代わりに

なってくれたと思うだろう。

青い空の下で、

晴れているのに路上に居ると


風が強く感じる火曜の朝。



そして、110番して約30分後位に

やっとパトカーが来た。

最初、反対車線の方に

信号で曲がったのを

目撃してガッカリしたが

無事に戻って来てくれてた。

私も「ここです」と手を振った。


パトカーに乗っていたのは

警察署の40〜50代の

男性一人だった。

私は少し気がラクになった。

「この度はすみません」と私が言うと

名前と、先ほど110番した人ですね?と

確認をされた。

クロの後ろにパトカー。

そして事故処理みたいな物を

道路に出された。

なんとなく、このようなアイテムが

クロの周りにあると

「守られているゾーン」を

確保された気分になった。

クロだけが、無防備に道路に

居るように見えない所が

救われた!と思った。


私は、住所と職業を聞かれる。

(この場で遭うには職務質問では

なくていいね)

そして、自賠責保険書を見せてくださいと

言われた。

今まであまり出した事がなかったけど

こういう場面で必要になるのか!と

初めて思った。

免許書も見せて、警察官は

色々と記入していた。

「あの、これって事故になるんですか?


免許書の点数引かれるんですか?」と

私が聞いた。すると

「これは事故には

ならないですよ」との事。

なので、警察署にこの件で

行く必要もないとの事。

本当に世の中、知らない事ばかり。


そして、代車とレッカー車が

まだ到着しないので

それまで警察官の男性は

「道路整理をして待ってます」と言って

私の後ろから来る車に

旗を振ってくれた。

私は道路で一人にならずに済んで

心強かった。

そして、クロを避けた大きな車が

今度はクロの前に止まった。

どうやらレッカー車を運ぶ車みたい。

そこから降りてきたのは

車屋さんの息子。(若社長)

そしてまたクロの前に

一台の軽自動車が止まった。

降りてきたのは、車屋さんの会長。

「無事だった〜?」と言い

笑顔で私の所に歩み寄ってくれた

彼らを見た時、

私は本当に安心して

泣きそうになった。



クロが動かなくなった原因は

ジャッキが挟まってしまったからと言う事が

ここで初めて判明した。

私がこのまま通り抜けられると

思った時は、四角の形の物に見えた。

だけど、横たわっていたから

石かな?と思ったけど

ジャッキを普通に置いたら

かなり大きいし、ビックリした。

警察の人も、証明にそのジャッキを

撮影していた。


私も「これが原因」と言う事で

記念に画像を撮った。


なんであんなのが道路に落ちてるの。

これから春先は引っ越しシーズンと

言う事もあるから

ますます何か

落ちている可能性があるらしい。

私は警察署の人にお礼を言い

とても助かったと言う事を伝えた。

クロはレッカー車の中へ。

代車の軽自動車を貸してもらう事に

なったが、どうやってエンジンかけるか

分からず、人の車って分からない。


道路で説明するワケにも

行かないから

とりあえず乗って

移動しましょうと言われる。


車が止まってしまい

道がスムーズに動くまで

約1時間半。

まだ天気が良くて良かった。

これが夜道だったら

視界も見づらくて

追突される可能性が

朝より高くなっただろう。

これだけで済んで良かった。

警察署と車屋さんに


助けてもらえて

本当に有難かった。