今だから書ける思い 時は1993年の9月と記憶してます。 私が高校を卒業して、 ディスコと言う大人の社交場(?)に 繰り返し足を運ぶようになった頃。 18〜9歳の一番肌ツヤが良かった、 大人と子供の中間の年齢です。 私は、高校を出るとすぐに夢と希望を抱いて 販売業の仕事に就職しました。 生まれて初めて社会に出て、 私は「縦の人間関係」と、 今までにはあまり会えなかった 親世代や、自分たちの世代とは違う 幅広い世代の人達と出会えました。 お客さんと接するのが楽しいなあと思えた販売業。 自分がいつのノリノリだったせいで← 接客しながらナンパ&食事を誘われたりしましたね。 そう。あの頃って昼間でも夜でも 自分のスタイルは変わらなかった。 恰好も(まあ仕事だから仕事用のスーツ着てたけどね) ほぼ自分をKEEPしてまして。 私の働く業界は、私の様な「派手」と言われる女は 本当は採用したくなかったでしょうに。(笑) なんだか受かっちゃったんですよね、今の仕事に。 それでも右も左も分からない新人だったもんだから 多少のミスも許され、お客さん達も優しくて 私は毎日、「次踊りに行く日」の事ばかり 考えて仕事をしていたのです。 両親も「もう社会人だから」と 夜遊びを怒る事もなく、 帰宅時間が次の日でも ちゃんとマトモにOLやればいいわ、と 思われていたようです。(半分諦め。) ただ毎回「あんたはチャラチャラしてるから 本当に男に騙されないで! バカにされないで!!」と良く 母に言われました。 チャラチャラって、私のサイドの茶髪の髪が そう思わせたんでしょうかね。 18〜9歳の私は、腰まであるストレートの ロングヘアーだったんです。 いつも、ミニスカートでお出かけ。 もう、昼も夜もディスコにすぐに行けるような 恰好がトレードマークです。 さて。その頃にはすでに 「ジュリアナ」は東京の方では 下火になっていたんでしょうけど 私がいる地方都市仙台では、 テクノがブームでした。 ディスコのお立ち台で踊れるのが 「いい女!」と言う私的な価値観があった私。 これは何故か子供の頃から。 本当にいいタイミングで 自分らの時代がキター!でしたね。 私がテクノブームの時に踊りに通えたのは そもそも元カレのお蔭。 別れたその彼が、連絡をくれて ディスコに連れて行ってくれたのが とても嬉しかった。 二十歳くらいまで復縁はせずに 定期的に会っていたの。 別れた時はそんな発展になるなんて 思ってもみなかった。 しかもディスコで遭ったことなどを相談するように なっていたんなんて・・(・・と、こんな事を書いていると 本題に入れないので、これはまた今度!) ディスコに通うメンバーは 同期入社で、仲良くなった私より派手なKさんと 「テクノが好き」と言う事で意気投合! さらに、私が配属されたショッピング内で 仲良くなった同世代のAさんも 「踊るの好き!」との事で意気投合。 Aさんの仲良し隣の職場のYちゃんも いつのまにか私らとディスコに行く仲間になった。 女4人で派手なボディコン来て 我が物顔で街中をヒールの音を立てて歩く。 それが当たり前の夜の活動。 「今夜、私らディスコ★クィーンなんで」と言いたげに 仙台の一番町を歩いて、 人目を引く原色の服を着て ミスドでドーナッツ食べてるの。笑うよね。 でも、次の日は仕事に行って、 同世代のメンズに「連絡先交換しよう」と 半分ナンパされたような接客をし(←) 時には、私の休憩時間に 建物内のフードコーナーで一緒にランチとか。 昼も夜も何も変わらないノリノリの生活。 これが当たり前と思ってる10代最後の私。 愛車のBGMはテクノで、もう1日中 頭の中はディスコ一色。 もうね、復帰はしないけど お友達に戻った元カレも 合わなくなって、(たまに自宅に電話がきたな。) 私も別に好きな人も出来ていたの。 この人は6歳も年上で、大人の男性。 だって19歳の小娘の私から 25歳を見たら 大人だよ。大人過ぎ。 だけど、私も社会に出て、 いろんな世代を見て来たら あまりビビらなくなった。← この人もディスコに通っていた人だよ。 でも、80年代の頃がピークの人で 今は「サーファー仲間とお酒飲んでる」って乗りの人。 いや〜本当に楽しい生活だわ。 好きな人すぐに出来るし。惚れっぽい私、ヤバ!! 彼女いるのかな?私は貴方の好み? (・・・って、またこの事を書いてると本題に 入れないからまた今度!!) え〜と。本題に取り掛かりたいと思います。 ダメだね、今、ジュリアナベスト聴いてこのHP 書いているんだけど、気分アゲアゲで文章が 支離滅裂になるわ。(笑) しかも時々曲聴いて私、踊り出してるし。 なんかね、46歳の今、その当時を思い出して 書いていると、当時の事をリアルに思い出し、 感情も蘇って来るね。 それを書いてる気分も楽しくなってくるね。 本題はこれから書く事なのに 上記の文章が思わぬ所で長くなってしまったわ。 以下 本題です。 ★★★★ ★★★★ ★★★★ ★★★★ 毎日浮かれ気分でテクノを聴いて ディスコに行くのを楽しみにしていたある日。 私より派手なKさんから電話が来た。 「今週、飯島愛が来るイベントあるでしょ? その時、Tバックショーがあるんだって。」 当時、愛ちゃんは全国の ディスコに来ていた時期があったんですよね。 飯島愛ちゃんが「仙台K&Q」に来ると言う宣伝の ポスターは、店内で観ていた。 ドアの半分くらいのドデーンとした、 大きな愛ちゃんのポスターだった。 Tバックショーとは、素人の、私らお立ち台を こよなく愛する女性が、テクノの曲に合わせて Tバック姿で踊るコンテストと言うもの!! 確かにそのポスターに「Tバックで踊れる女性 大募集中」と書いてあった。 「誰も参加しないから、スタッフSさんが 私に連絡してきたの。どう?出ない?って」 (スタッフSさんとは、当時のディスコのスタッフ) 「ええ!そうなんですか? 以外と誰も参加しないもんなんですね」 (※私が敬語なのは、Kさんが二つ年上だからです。) 「それで、私一人での参加はイヤだから みかりんにも声かけてみる!って言ったの。」 「えええ!うそ〜。私、ちょっとパスですよ。 だってこないだの雑誌の件だって(この件もまた!) 断って迷惑かけたんですよ・・」 「うん。でもね。今回の特典が高いの。」 「特典って何ですか?」 「Tバックで踊って、優勝しなくても 参加した女性達には VIP ROOM 半年間フリーパスの 会員証を渡すって。」 「ええ!それって凄い。」 「でしょ!?どうする?出る?」 私は迷った。VIP ROOM半年パスって・・ 1回入るだけで1万円と言うあの空間。 いつも私らは一般のテーブルで VIPに居る人達は、うちらより大人。 大人と言うより「おっさん」達の集まり。 そこに居る紳士的な男性や女性は 19歳の私から見たら、40歳を過ぎるように 見えてリッチな中年に見えた。 きらびやかな空間。金色に輝くドア。 「フロアの音もほぼ聴こえないから 話声も普通だよ」とは聞いていた。 VIP ROOMなんて、手が届かない。 私らは女4名+Kさんの彼と友達で 踊りに行く事が続いていた。 だけど、二十歳そこそこの私らでは VIP ROOMなんてお金ないよね。 入場料タダで、しかもVIP ROOM この魅力的な条件に私も心が揺れた。 「分かりました。私も出ます」 Kさんにそう伝えた。 そして、Tバックコンテストが目の前に 迫ってきた。 当日は確か土曜日だった。 私とKさんは仕事が終わってから ディスコに向かう事にしていたんだけど Kさんが朝から電話をよこした。 「みかりん、私、生理になってしまって どうしよう!?コンテスト出れない」との事。 そうなんです。Tバックで参戦するには 女の事情だとアウトなのです。 出血大サービスになっちゃうよね。 私はKさんからその事を告げられ 一瞬頭が真っ白。どうか 今のKさんの発言が真っ赤なウソで ありますように・・。と祈ると同時に 「もしかして私一人で出るって事?」と 言う思いを背負ったら、クラクラしてきた。 暫く私が放心状態になって 何も言えないでいると 「分かった!みかりん、なんとかする!」 Kさんはそう言って タ〇ポンを使用して Tバックになるとの事。 「じゃあ、今夜フォーラス前で待ってるからね!」 「はい。宜しくお願いします。」 そう言って私は電話を切った。 いよいよ「Tバックコンテスト」に 参戦の夜が来た。 フォーラス前には、すごい人の群れ。 (後から、このイベントに1,000人の人が 集まったと聞く。) この群れは飯島愛ちゃん見たさの ディスコ待ちの人数。 何故こんなにごった返しているのか? 私はKさんとディスコ前に付いて 気づいた。 いつもなら使えるエレベーターが 使えなく、階段で入店待ちをしているのだ。 その列が大行列になって、 フォーラス前まで人が沢山居るの。 Kさんが言うには 「Tバックコンテストに出ると言えば エレベーター使用出来るんだって。」との事。 なるほど。今回のエレベーターは 私らコンテストに出る人達優先なのね。 Kさんがエスベータ―前にいる黒服お兄さんに 「私達、コンテストに出るんです。」と言ったら 「はい。ではどうぞ」とドアのボタンを押してくれた。 その時の階段で順番待ちをしている人達の 視線がちょっと快感だった。 「別格扱いされた気分だよね」 「はい。ビックリですね」 上に上がるこの感覚で、私の気分も アゲアゲになってもらえたら良かったのに。 なんとなく、私の心は動かない。 チン!と音が鳴って、ドアが開く。 金色に輝くフロントが目の前。 私達二人は、今回のコンテストに 参加する為、無料で入店出来た。 席に案内してくれる黒服お兄さんの後を歩く。 まだ飯島愛ちゃんは見えてないけど 盛り上がっているフロアを見る。 流れている曲は、ハウスかな? 人人人、満員電車の中!と言えばいいでしょうか。 ディスコに入った途端、タバコの煙と熱気。 もう完全に空気悪いね。 でも、そんなのいつもの事だった。 私達は、立ち見している人達や ドリンク片手にタバコを吸っている人達の人並みを 肩を切って歩き、VIP ROOMに案内された。 初めて入ったVIP ROOM。 キラキラ黄金色の空間。 ソファーにゆったり座っている人達が とてつもなく優雅な大人たちに見えてくる。 一般席ではありえない、大声出さずに 普通に話せる会話。 まず、そこがビックリした。そして 「スタッフSさんが居る所で待機しててください」と 言われた。 「Kちゃん、みかちゃん、待ってたよ!」 スタッフのSさんが声を掛けてくれた。 私とKさんが挨拶をする。 ・・と、同時にソファーに3名ほど コンテストに参加される女性が座っていた。 私はこういう時、とっさに愛嬌をふりまけると言う 特技があるのでニコニコして 「宜しくお願いしま〜す」と言った。 飯島愛ちゃんに似ている可愛い女性が 「こちらこそ宜しくね」(21)笑顔で言ってくれた。 あとの2名はツーンとした感じ。 うわ、感じ悪い。 ・・と思ったけど、その場は笑顔。 このツーンとした2名の内の一人、 「一人で来てた」と言ってた女性が 後から話しをしたら、意外といい人(23)だった。 そして、このツーンとした女性(24)ね なんと、今日のコンテストの為に Vフロントで参戦なんですよ!! Vフロントって何?と思いましたよね? はい。Vフロントとは、裸の状態で 乳首と下半身を隠した、 ヒモ状のコスチュームを言います。 「V」と言う字の形になって、 それらの場所を隠すのです。 この格好で、コンテストに参戦ですか! もう、この女性は実は前回、土曜の混み混みの ディスコに参戦した時、SMの恰好して みんなの視線を集めた人なんですよ!! その人と、コンテストでお会いするなんて・・。 しかも、この女性って 私が好きな6歳年上のサーファー彼の お知り合いなんです!! 前、サーファー彼が言ってたんですよ。 「あのSM、知り合いなんだ。 あのボンテージのブーツにお金かけたって」って。 私はその時、「ええ!あの女性と サーファー彼はどんな関係!? もしかして彼女さん?そうじゃなくても お肉の関係がある人?」と モンモンと思っていたのです。 「知り合いなんだ。」と言っても 本当?って思いたがるのが女。 ましてや好きな男性だったら 「知り合い程度」の女と言っても 裏を勘ぐってしまうものなのです。 それが今、その女性は Vフロントの恰好で、タバコを吸ってます。 向かい側に座った私とは 会釈をしてもスルーされてるんですよ。 なんか、こんなに間近で すごい恰好した人&好きな人の知り合いが 目の前に居て、変な気分。 目も合わせてくれません。私は 彼女にとって「嫌な女」と言う印象なんでしょうか。 テーブル前でKさんと二人で座っていると ウーロン茶が目の前に置かれた。 いつもなら、チケット3枚出すのに ここはタダでいいの? VIP ROOMって ドリンク無料なの?わ〜い。 なんだかアルコールを お願いする気分でもなかったので このウーロン茶は丁度良かった。 スタッフのSさんが、言った。 「今日のコンテストは、テレビ取材があります」 えええ!なんですって? テレビ取材? 「私、その話聞いてません」と 思わず言ってしまった。 「あれ?Kちゃんから 聞かなかった?変だな」とSさん。 しかもそのテレビ番組は、ローカルテレビで、 仙台放送の深夜に毎週土曜日やってるやつ。 Kさんも本当に聞いてなかったみたいで 「ちょっと!ビデオに撮ってもらうから 彼に電話する!」と言い出す。 おーい。Kさん、ちょっとTバック姿で お尻フリフリでテレビに出るって 私ら職業柄まずくない!?ちょっと待ってよ! 私達、接客業ですよ!お客さんが見えて 「テレビに出てたね!凄い恰好してたね」と お店で言われたらマズイじゃないですか。 そんな私の思いとはウラハラにKさんは 「あ!電話貸してくださーい」隣の ソファーに居た紳士的な夫婦に言ってる・・。 VIP ROOMの電話って、 当時は普通に子機電話みたいな感じで 100円入れる所あったの。 そこにお金を入れて通話するの。 打ち合わせ最中に、Kさん彼氏に電話。 しかも「残念!繋がらない」だって。 いや、それで良かったんじゃない? この後、2名程参加者が増えてきた。 その内の一人は 「生理でコンテスト出れなくなった人の 代わりに参戦する事になった」と言う ピンチヒッターーさん。(24) もう一人の女性もパッと見、優しそうで 派手なワンピースを着ていた。(23) Tバックコンテストは、 参加者9名との事。 「はい!それでね、今回は Tバックコンテストと言う事で、 一人一人テクノの曲が流れる所を 踊ってもらいます」 そう言われ、ハートマークの中に 番号が書いてあるモノを 渡された。 私は「7番」。 これを、後ろに安全ピン付いてるから 腰付近にくっ付けてとの事。 私はスタッフSさんに「私、そのコンテスト 一人一人踊る時だけ参加して 後は消えてもいいですか?」と言った。 「う〜ん。それだと困るなあ。 全員集合のシーンもあるしなあ」と言われる。 「9人も居たら、私一人消えても 分からないでしょう?」と言ってみる。 「う〜ん」Sさんは縦に首を振らない。 Sさんは、このイベントを 任されているんだよね。 私は参加するって言ったけど、 最後までいるのは断りたいと言った。 だって、テレビって言うのがもうね・・。 すると、その場で集まった女性の人達が 皆さんが私に声を掛けてくれたんです。 |