婦人科検診体験物語 2


朝一番に電話をしたら

「予約無しでOK」との事だった。

重い腰をやっと上げるチャンスが来た。

母が付き添ってくれると言ってくれたので

心強い。

重苦しい気持ちを救ってもらうように

手持ちのパワーストーンを

ジャラジャラと3本身につける。

さらに、いつも寝る時に

握っている「ローズクォーツ」の石も

持って行く事にした。



病院に着いた。

受付で問診の用紙に記入。

もうここから私の戦いは始まっている。

待合室に母と居る。

産婦人科とは妊婦さんが行く所で、

婦人科は、妊婦じゃない一般の人が行く。

私は婦人科のコースだ。

数年前まで、私はこの言葉を

一緒にしていた。

名前を呼ばれて、

婦人科の場所へ移動する。

20代後半〜40代位までの人達が

50人くらい並んでいた。

中には小さい子供を連れた人も居た。


夫婦二人で来ている人も居る。

でもだいたいが一人で来ていた。

待合室に居るここの女性達は

もうすでに何度か通院しているのだろうか?

私だけが初心者だろうか?

なんでみんな平気そうな顔をしているのだ?

いや、きっと平気ではない。

私が勝手にそう見えているだけだ。

私はもう、心臓がバクバク。

今から深呼吸していないと怖い。

ああ〜〜でももう引き返せない。

病気と言われたら、もっと怖い。

自分の体を知る為に来たのだ。

待たされる事2時間。


私は雑誌にも目が通らない。

あんなに女性誌が沢山あるのに。

テレビで
「デブのモテモテキャバ嬢」

出ていたが、私が通常モードじゃないので

テレビを見る気にもならない。

でも、一瞬そのおデブさんの笑顔を見たら

少しラクになった。

さすが
デブ專モテモテキャバ嬢!貴方は

変な緊張感を解いてくれる魅力があるのね!

今、私も実感したよ!

なんて思っていたら、名前を呼ばれた。


いよいよ先生とご対面。

男性の50代後半くらいの

優しそうな先生だ。

この際、男の先生でも女の先生でも良い。

笑顔が素敵な先生だ。

それが第一印象。

「どうしましたか?」

「筋腫が見つかった友達に

薦められて来ました。

内膜症や筋腫があるかのチェックと

ガン検診をお願いします。」と伝えた。

「結婚はされていないのですね?」

「はい。検診も初めてなので

怖いです」と言ったら

「そうですよね。怖いですよね。

なるべく痛くしないように

しますからね。」

と言ってくれた。私は先生の優しい配慮で

安心した。


いよいよトラウマだった診察台に上る。

カーテンが引かれていてライトだけが

天井にあるのが見えた。

「口を開けててくださいね。

力入らないように」と

先生がアドバイスをくれた。


ライトが光った。スポットライトだ。

私はあと、深呼吸とパワーストーンを握り

望んだ。

気がつくと、体内にヌルっとした何かが入った。

すぐに取り出し、次にまた何かが入った。

あれ?どっちも痛くない。

「もう終わりですか?」と私が聞くと

「これ1本で終わります。最後のは

ちょっと痛いですよ」と言われた。

始めは押されている感じだったが

奥の奥で

「あ、本当ですね、ちょっと痛いです・・」

「大丈夫ですか?もうすぐですからね。」

「はい。あ、でも耐えられる痛みです。

大丈夫です」と言った。

目の前のライトが消え、

この3本は一体何の検査だったのか

分からないが、終わった。

・・思ったより早くて一瞬で済んで

拍子抜けした。


その後、すぐ先生に呼ばれ個室に行く。

お友達は偉いですね。

貴方も筋腫がみつかりましたよ


ええ〜〜!

「4個あるね。でも

1番大きくて3ミリ。大丈夫です。

手術の必要はないですよ。

半年後にまた検査しましょう。」

見せてもらった写真・・

黒の点が筋腫らしい。

最初の1本目に超音波検査と言って

子宮の中をカメラで見る検査をして

筋腫が分かったのを見せてもらった。

あとの2本は

婦人科のガン細胞を採る検査だったらしい。

「がん検診の奥の細胞を採るのが痛い」と

噂では聞いていたが、

3本目のこれがその痛みか。


だけど、私が思っていた痛みと違った。

針で刺すような痛みではなかった。

結果は2週間後との事。

「まだ生理ありますから、妊娠も

可能ですよ。」

なんだかその先生の一言で

自分の中の何かが変わった(ように思った)


パワーストーンと

内診のアドバイスを守って

良かった。



これからここの病院に通院する事になった。

一気にプライバシーがなくなる為に

一度安心すると、他の分野の病院より

一気に信頼感を与えてもらえた感じがした。

診察後の私は、笑顔だった。

私は、この検診をしてくれた先生がいいので

先生のいる日を聞いて

その日に来るようにした。


こんなにラクなら

もっと早く受ければ良かった。

もっと早く勇気を持てば良かった。