ディスコで思う。


チークタイムになると、さっき入ってきたばかりの人達の集団が、フロアに向かった。

私達は、席に座りながらタバコを吸っている。ああ、ミラーボールがキレイ。

光を受けてクルクル回っている。いつも思うんだけど、
あれ、欲しい。幸せな気分になれるから。

こうやってミラーボールを見ていると、
ユニークな男性が登場。ミラーボールをバックに

まるで
夕日に向かって、青春しているような動作をする。しかも、私らの方を観ている。

笑顔を誘う彼の行動は、その場を盛り上げてくれて、本当にいい空間だなあ〜と思う。

私の隣に座っているお兄さん(43歳)が

「あの人、面白いね〜!一緒に踊ってみたいよ!」と言っている。うん、きっとお兄さんなら

仲良くなれると思うよ。


チークタイムが終わり、また曲が始まると、みんなフロアに向かう。

三人で来ていた私らも踊りに行く。隣のお兄さんは男二人で来ていて

「半年振りに来たから、ガンガン踊る!」と言っている。再びフロアで踊ると

隣のお兄さんに「
こんな隅の方にいないで、こっちこっち!」と

背中を押され、私らは、お兄さん達と側で踊った。


フロアの照明って、人を輝かせると思いませんか。

みんな素敵な笑顔で、幸せな顔に見える。結婚式の写真も、照明やライトが

人を映えさせるよね。みんなスポットライトが好きなのかな。私はミラーボールが好きよ。



楽しい気分で踊っていると、隣のお兄さんが、

先ほどミラーボールを夕日にして目立っていた男性の方に向かう。

二人ともアイコンタクトをして、仲良く二人近寄って踊っている。一言も話しをしていないのに

仲間みたいになって、陽気に踊っている。

言葉が通じなくても、笑顔で交わされる心の交流があるよね。

外人さんに出会って、目があったりすると、笑顔で会釈したりしませんか?

笑顔が返ってきた事で、「なんだか今日はいい人に会ったなあ」と胸が一杯になる、


そんな外人とのアイコンタクトみたいな交流を

フロアで踊る人達と 合図できるものなんですね。

これが、私は接客業で、お客さんに警戒心を持たれている事を

キャッチしてしまう事もある
販売員と言う立場だと、笑顔を作っても

心の距離が近くならないケースもあります。


だからなのでしょうか。このようなフロアで、「踊るのが好き」と言う人達だけが

集まる場所には、楽しいエピソードとストーリーが いつも見つかるのです。

私にとって、このような社交の場は、最高のナイトスポット、および

生きるエネルギーをもらえる箱なのです。だって、必ず次の日 会社に行くと

営業成績上がるし。売り場で会うお客さんは、みんないい人だし。


やっぱり、自分が好きな場所には、幸運を呼ぶ粒子が降っているんじゃないですか?

スモークに隠れて^^


さて。ちょっと休んでタバコを吸っていると

お隣のお兄さんは、夕日に向かっていた男性の方と まだ仲良く踊っています。

ああ、やっぱりシンクロしたね〜!と思っていると、お兄さんが席に帰って私に

「ここに来る人はね、もうみんな友達なの!」と言う。まあ、私もお友達ですか。

続けて言う。「でも此処を離れて、昼間会ったら、分からないよね」

あはははは!それはあるよね〜。(でも私、昔 お客さんに 昼間 売り場で会って

踊っていたこと、数回バレた事あるよ。)

タバコを一本吸ってお兄さんは

「ちょっと踊ってくる」と言い、先ほどの方と楽しく踊っている。

私もカクテルを飲み干し、友人らのいるフロアに向かう。

そこの輪に混ざると、なんと!夕日に向かっていた男性と、一緒に来ていた方達も寄ってきた。

私と向かい合う女性は、まだ3月だと言うのに、ノースリーブで元気一杯。

お互い笑顔で踊る。目は交わしても言葉はないけど、同じ時間を共有している事で

親しみ感が増す。この感覚、ディスコ以外で感じれる場所ってありますか?


ジュリテクが青春だった私だったけど、

あの当時 感じた感覚は 「競争心と体力、品位と目立ち度」と言う

若さゆえの、狭い世界に 身を置いていた部分もあったと思う。

でも、アダルト層のディスコは、みんな仲良しで 上品な付き合いなんですね。



〜次回に続く〜