2次会エピソード


「本日は○○さんと、み○さんの結婚式の2次会にご参加くださいまして

誠にありがとうございます。」

メインの司会ではなかった私だったが、その場を任されてたのでマイクを握ってみる。

主役の夫婦はまだ来ないし、2次会幹事もまだ来ないので

この場を繋ぐのが私の役割になったのである。


見渡す所、20人くらいが集まっている。私は久々に人前に出てマイクを持った。

この感覚は高校時代の文化祭以来である。

会場もステージがあり、テーブルが3つある。各自みんな集まっている。

カラオケもあるので、歌いたい人はレッツゴーである。

しかしカラオケは、古い昔の物で曲も少なく、何よりも新曲がないのである。

とりあえず、軽く「司会のみかりんです。歌って踊るのが好きです。」

と挨拶をし、このままどうでもいい世間話をして

「そこのお兄さん、どう思いますか?」と言って話を振ったり

(話を振ると言うより同意である。)愛想を振りまいてみる。

「ではここで館内放送でもしま〜す。」
←一応、CMのつもりらしい。

♪ぴんぽん ぱんぽ〜ん♪←ここをいちいち自分で言っている所が切ない。

「本日はご来店くださいまして誠にありがとうございます。ご来店中の

お客様にご案内を申し上げます。」

ここまで言ったとたん、男性陣の方にウケた。

どんな案内にしようか悩む必要はにないのだ。自分の働く売り場の

紹介をすれば良いのである。

私はこの時、数年前に本当に館内で(各テナントごと放送を担当されていた。)

しゃべくっていて助かった!と思ったのだ。

あのシーズン事に「館内放送 初売り編」「サマーシーズン編」と

年から年中担当になっていて良かった!と思った。

この様な場面で、職場の仕事が使えるとは思わなかったのだ。

さらに言わせてもらえば、高校時代、全校生徒を目の前にして

ステージに立った、この目立とう精神の強さ。

(バンドは、ハッキリ言って自己顕示欲が強くないと

やらないものである。)

そこで勝手にMCで話す快感を知ってから

怖さとも緊張とも無縁になれたのである。

人間は経験する事に無駄はないと言うが

人生、どこで学んだ事が

いつ生かされるか分からないものだと思った。


そんな私のアナウンスが無事終了すると

男性陣が一言。

「あの〜!次は
マリリンを踊ってくださ〜い!!」

お!?さっそくリクエスト?踊るのも好きだ。

ここで踊りを披露してもいいのか。


マリリンでもSOSOTTEでも、シャングリラでもいいぞ。

早速カラオケでマリリンを探そう。すると、ないのだ。

何故だ。あるのは「ONEWAY GENERATION」だけではないか。

残念である。「マリリンがないので他のしますね!みなさん

カラオケありますから、是非歌いたい方、ステージにどうぞ!」

どうしよう。私の一番のモノマネ「菊池桃子」でもやるか。

でも曲はもっとノリの良い最近の歌の方がいい。

大塚愛ちゃんの「スマイリー」が何故ないのじゃ!と思っていると

男性陣が駆けつけてきてくれて、選曲をしようとしている。

「本当に歌いたい歌、少ないね!」「布袋がない!」

ここは男性陣三人に任せて、私は観客目掛けてマイクでしゃべる。

ふと、私と目が合った男性。「どうも」と会釈をしてくれた。

「あら!お兄さんは先ほどの余興の時、
ゴンドラで登場してくれて

お嫁サンバ
を館内中歌って踊って盛り上げてくれた方ですね!

もう一度、ここで披露してもらえませんか!とても良かったですよ!

みなさん、アンコールですよねえ!マイクを通して言った。

「さてこちら。男性の三人の方。曲はお決まりでしょうか?」

「まだっす!」「男性3人で少年隊はどうですか?」

「仮面舞踏会?」「いいですね!」「このまま80年代突入で、懐メロ!?」

打ち合わせの会話ですら、MCでいいと思ってしまう私。


この男性3名は米米クラブを歌う事に決定。曲が始まると

みんな賑わってくる。おなかは一杯だけど、みんな食え!飲め!

元を取るのじゃ!

私はオレンジジュースを飲みにテーブルにちょっと戻る。すると

友達の子供がニコニコして椅子に座っていた。

「ね〜。ぼく、何か歌わない?」私が声をかけると

「うん。ドラゴンボール歌う。」と言ってくれた。

子供のママも喜んでくれた。

女性軍も食事と各自の会話を楽しんでいた。

音楽が始まると、みんな自分のペースでやっていけるらしい。

音楽とはありがたい。



さて。米米クラブの浪漫飛行が終わる。

「大変心がこもっていた歌声でしたね!ありがとうございました。

さあ、お次はこちらのお子さんの登場です!」

私はステージに案内をして、子供にマイクを握らせると

米米クラブを歌った男性陣も、そのままステージ横に居てくれた。


「ぼく、お名前は?」「○×▲です。」「では歌はドラゴンボール主題歌です!」

♪そ〜らを飛び越えて ふらいあ うぇ〜い♪←子供

♪ふらいあ うぇ〜い♪←私+男性陣3名

この歌は私らが中学生の時のものではないか。

今もこの主題歌なのだろうか?余談だが私はエンディングの

満腹全開パワーも好きである。

バックコーラスの私達。みんなこの歌を知っている。

ドラゴンボールは世代を超えて愛されている。

さびの
♪ちゃ〜ら へっちゃら〜♪と歌う子供。

ここでバックコーラス達が

誰が一番高く飛び上がれるか競争をしている怪しい30代・・・。

漢字は読めているのか?子供よ。

ローマ字も読めるのか?子供よ。

しかし、堂々としたその歌声で

子供もしっかり2次会参加。どうもありがとう。

主役の新郎新婦はまだ来ない。幹事もまだ来ない。

子供も無事に一曲終了。

バックコーラスのみなさんもお疲れ様でした。


ふと、目が合ったサンバのお兄さん。

「ちょっと一緒に歌いましょうよ!」と誘ってみる。

「懐メロですか!」「光GENJIどうですか?」「サビしか分からないですね」

それでも良い!「次はガラスの10代!」

どこからどう見ても10代じゃない私達。いいのだ。

私とサンバのお兄さんと、歌う。途中、
R君とてっちゃんも参加。

♪輝きは飾りじゃない
ガラスの30代〜♪と大声で30代を強調する。

ローラースケートの真似をする てっちゃん。

ステージで騒ぎ立てる私ら。あぜんとする女性軍。


本来の幹事さん登場。「遅れてごめん!新郎新婦も来たよ!」と言われ

カラオケは区切りのいい所で終了。このドアの向こうに新郎新婦が居る。

「では、みなさん、お待たせいたしました。新郎新婦の登場です。拍手で

お迎えしましょう!では、どうぞ。」

私にマイクを持たせたら、勝手に事が進行していくのだ。

もう誰がメインの司会なのか分からなくなっている。これでいいのだ。

新郎新婦 入場!!ああ、しまった。

何か気の聞くアニメソングでも用意しておけば良かった。

突然私が司会になっていて驚く
み○

やっと主役の二人が来た。待っていたわよ。

ここでいきなり、マイクを二人に回しても困ると思ったので

カラオケにとりあえず持っていく事にする。

「EZ DO DANCE」を選曲。私は
み○と歌っている。

すると、また面白い男性がステージに上がってきてくれた。

今度はNEWフェイス。


「じゅんたんで〜す。」と言ってお尻を向けて踊ってきた。

♪踊る君をみ〜てる〜♪


「じゅんたんは、おいくつですか〜?」私がそう言うと

「は〜い、じゅんたんは36歳で〜す。」と言い、ズボンを下ろして

ピンクのトランクスを見せてくれた。

お尻フリフリで場を盛り上げてくれるじゅんたん。

もしかしたら、この日の為にピンクのパンツなのか?

私もパンツを見せたいのは山々だが(←アホ)

今日は出血大サービスの二日目なので遠慮させてもらおう。(←バカ)

じゅんたん、36歳。踊りも面白いので一緒に踊った。

その隙に乳を触られた。「ちょっと!今 触ったでしょ!」と私が言うと

「え〜。知らな〜い。」と言った。まあ、良いか。どうでもいいが

じゅんたんよ。いいもん見せてもらったよ、ありがとう。


こうして
場つなぎの私の司会&カラオケは無事に終了した。

この後は、全員揃ったのでビンゴゲームをする事になった。

司会を変わってもらった。ビンゴゲームも子供も参加してくれて

楽しい時間を過ごした。


カラオケと、盛り上げてくれる人達が居てくれて

本当に助かった。そして楽しかった。どうもありがとう。