指輪映画化より約10年、待ちに待って公開された映画ホビット。

そして指輪の時と同様、文字は外せない。何せドワーフの王国奪還の話だから、ルーンが目立つ。

あちこちに文字が散りばめられ、そこから発せられるさまざまな種族の文化と歴史、書かれたときの想い、後世へ伝えたいという心、それらがあることで、スクリーンに、より重厚な世界が出現する。
文字は声として発するまでは静かにそこに在るのみだけれど、在るだけで巨大なパワーを放つものだ。

文字は魔法。そして正に、ルーンは古代から魔法の象徴だった。

気軽でパワーの薄いデジタルの文字に慣れてしまった今、本来の文字というものの存在の意味を感じ取れるのも、この映画の大きな価値のひとつだと思う。


エレボール
非常事態専用通路で




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