ブリーの小馬亭は重要ポイント。
フロドたちホビットが泊まり、アラゴルンと出会い、いろいろゴタゴタして、裂け谷へ出発。

それで、その小馬亭の建物が映画では原作の描写とは結構違う。
ブリーに入って宿につくまでも違うし、アラゴルンやフロドたちがいる部屋も違う。

映画、走っていくナズグルたちを窓から見つめるアラゴルン。外から丸見え。
あれじゃナズグルに見つかっちゃうじゃないか、という意見も耳にします。

順を追って考えよう。
原作 映画
天気は 村に着いたときは、もう暗くて星が瞬いていた。
(white stars were shining)
晴れてたのでした。
ざんざん降り。

はい、門を入りました。ちゃんと本の通り生垣に門がある! すばらしい!
で、宿へ向かいます。
原作 映画
小馬亭に着くまで 2、3軒の家の前を通るだけ。 たーくさん建物が並んで、人もたーくさんいます。
玄関は 大きな玄関で、ドアは開けっ放し。 入口は狭い。あんまり立派じゃないな。
ドアは閉めてある。雨だから仕方ない。
着いて中に入ると ビールを持ったバタバーとぶつかりそうになる。 バタバーは入口で受け付け(?)をしている。

次、集会室。まぁ、これはなかなか素晴らしい。うさんくさいのがたくさんいる。原作ではもう少し品がいいような気もするけどね。

指輪をはめちゃったフロドが消えたところ、ここも結構違う。
原作 映画
消え方 テーブルの上で歌って飛び上がって落っこちた拍子に指にはまっちゃった ピピンに押しのけられて倒れて指輪を放り投げて受け止めようとしたらはまっちゃった
周りの反応 大騒ぎになる。消えちゃったんだから当然。
フロドたちは怪しい一団ということに。
消えた時は驚くけど、現れたときはみんな無視。というか、驚いてるシーンを入れるヒマがなかったのかな。

で、次。
夜過ごす部屋なんだけど、その経緯は。
原作 映画
部屋へ アラゴルンはフロドたちについて休憩室へ勝手に入って椅子に腰掛けている。 消えたフロドが現れて、アラゴルンはフロドを引っぱっていく。部屋に放り込んで、その後をサムたちが追っかけてくる。
場所は 一階。 階段を上がって二階。たしかに一階より安心。
寝るとき窓は 鎧戸をおろして、かんぬきをさして、カーテンしめて、外は見えない。 カーテンもしないで寝ちゃう。
窓下は 道はないはず。街道は見えるだろうけど。 道は窓に平行しているように見える。ナズグルがきゃーきゃー言ってるのが見える。
アラゴルンは ドアに椅子を押しつけて置いて、そこに座ってる。ドアから入ってこれないように。 窓から外を見てる。外から見えるじゃん!気がつかないナズグルもナズグルだけど。

次、ナズグルがホビットの部屋を襲う。
原作 映画
部屋が襲われたのは バタバーは夜番をたてると言ってます。
部屋が荒らされたのは朝までわからなかった。
引きつってるバタバーの横をナズグルが通る。
だからもうこの時点で侵入したのはわかってる。
ホビットが部屋にいないのを知って叫んで外を走っていくナズグルをアラゴルンが見ている。
ホビットの部屋への入り方 アラゴルンはホビットの部屋の窓は地面に近いから危険だと言います。
朝、窓はこじ開けられていました。だから窓から。
入口から普通に小馬亭に入ってる。
ホビット用の寝室は ホビット好みにしてあって、窓は丸い。 窓は丸くない。
枕(羽枕だ。原作でバタバーが上等の枕だって言ってる)を入れて寝てるように見せてるのは同じだけど。

みんなが寝ていたあの部屋は、ほんとは道には面していないはずだから、下を見てもナズグルがズダダダダ・・・・とは通らない。

ということで、あの辺の描写は、映画では映画独自のブリーになっていたのでした。
なかなかゴチャゴチャして、あれはあれでいい雰囲気だよね。