ここは、エレボールの登り方、日本版ホビットについてのコーナーです。
エレボールってのは、山の名前です。知ってる? Lonely Mountainともいいます。ホビットのお話に出てくる。え、知らない? そりゃ大変だ、即、読もう!!
ホビットはトールキンの書いた傑作だ。面白い。面白すぎる。こんな面白い本はなかなかない。
指輪の前の段階のお話で、ある意味、指輪より面白い。まぁその、ホビットと指輪は、ちょっと種類が違うから、同列では語れないのだけど。
グワイヒアは、このサイトをやってて、サイトの中でも、掲示板でも、折に触れて「ホビット読もう!」と言い続けてきた。これからも言うだろう。
指輪は読んだけど、そして映画でもレゴラスやアラゴルンやエオメルさまにクラクラだったけど、でもホビットは読んでない、という人は結構いるのだ。
はい、皆さん、ホビット読みましょう♪
しかし、ホビットに関しては、日本の訳書の周辺は、困った状況にある。
この件に関しては、前々から気にはなっていたんだけど、まぁいっか、って感じで、別に何も言っていなかった。
でもなんだか、皆さん読みましょう♪って言いながら、わかってて言わないでいるのも無責任だし、その困った状況っていうのは、訳書自体も困ったものなんだけど、周辺の、トールキンファンの間でのことでもある。
グワイヒアは、割とどこのグループにも属さず、1人で(1羽で)、一匹狼的(一羽鷲的)感じでいるのが気楽なもんで、ひとりでのほほんとしてて、うちに遊びに来てくれるみんなとウハウハしてるのが楽しいから、困った状況には首を突っ込まず、外から眺めて、ほへ〜〜っとしているだけだった。
でも、いろいろ見てるうちに、一応、自分の立ち位置をハッキリさせておいた方がいいな、と思うようになってきてさ。
その方が、遊びに来てくれて、グワの口車に乗せられて(?)ホビットを読むことになった人にも失礼じゃないし。
ということで、The Hobbit in Japan の状況を、鷲からの視点でお送り致します。へりおーー!!
まず、日本での経緯を。
1965年 トールキンの The Hobbit が、本邦初訳で、岩波書店から出された。
タイトルは「ホビットの冒険」、訳者は瀬田貞二さん。
瀬田さんの訳は、しみじみと古風で日本人の感性にマッチし、共感を呼び、長く読みつがれている。
一方、その内容には、一部では当時から批判もあったらしい。1978年 雑誌「翻訳の世界」の記事、「欠陥翻訳時評」で、「ホビットの冒険」の誤訳が叩かれる。それを書いたのは別宮貞徳さん。 1979年 瀬田貞二さん没。 1981年 文藝春秋より、「欠陥翻訳時評」をまとめた単行本「誤訳 迷訳 欠陥翻訳」が出る。ホビットの冒険の項も収録。 1983年 岩波は「ホビットの冒険」をあちこち訂正して、改版を出す。 1985年 幻想文学12号、インクリングズ特集号に、「欠陥翻訳時評」に対する批判が載る。 1997年 原書房より、別の訳が出る。タイトルは「ホビット ゆきてかえりし物語」、訳者は山本史郎さん。
これは岩波版と両極端のもので、その思い切った訳は、ファンの反感を買い、僕チン、ナンタルチアなど、さまざまな迷訳を歴史に刻むことになる。1999年 原書房より、「絵物語 ホビット ゆきてかえりし物語」が出る。訳者は同じく山本史郎さん。ただし、訳は97年の単行本とは少し異なる。 2002年 The Annotated Hobbit (第2版) に、日本人の見解の紹介として、原書房版がpoor translation であるという意見が載る。 2003年 東京大学出版会の「英語の教え方学び方」に、ホビットの最後のシーンについての解説が載る。その部分の著者は山本史郎さん。岩波版の誤訳が引き合いに出される。
って流れがあります。
もうこれだけで、あーなんか大変そうだよな、ってのは、なんとなくわかると思います。
まだ他にもいろいろあるんでしょうが・・・
それで、グワの解説ですが、訳の問題を扱うわけで、かなり理屈っぽいと感じる人もいるでしょう。でも理屈っぽさというのは、こういうことには必要なの。いい意味での理屈だね。それがないと、てきとーになって、原典と離れたものになっちゃう。読者が楽しく読んで、かつ、考えなくても、すっとわかる本になるためには、そこの点がしっかりとしていないとならない。
ひとの間違いを言い立てるより、素晴らしいね!素敵だね!って言う方が、こっちも楽だし、読むみんなだって気持ちいいに決まっている。でもそれだけだと、誤解は広まるばかりだし。 加減がむずかしい。
ホビットを知らない人にはよくわかんないだろうし、知ってても、以下、読むのは面倒かもしれませんが、ちょっとのぞいてみて、少しでも参考にしてくれればいいなと思います。
ホビット知らない人は、読もうね!
では、その辺を押さえた上で、次をどうぞ。
岩波書店 「ホビットの冒険」事情 「欠陥翻訳時評」が蒔いたもの、残したもの 実は凄かったりする 原書房 「ホビット ゆきてかえりし物語」 ホビットの最後で語られること 崇拝か、毛嫌いか
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