黒い矢。

原作では、別に黒い矢でなければ竜は殺せないとかいう話ではなかった。
初めから黒い矢オンリーではなかった。

原作でバルドが使っていた黒い矢は、貴重なもので、射ては回収していたらしい。
昔、山の下で作られた黒い矢は代々受け継がれてバルドの手にあった。

そして、あのエスガロスの端っこで(トールキンは絵を描いたとき、そのつもりだった)、持っていた矢を黒ちゃん1本を残して全て射尽くしてしまったバルド。もうこれしかない。そしてツグミがやってくる。


ツグミは大急ぎの大慌てだったに違いない。

あ、1本しかないじゃん、1本じゃん、待て〜、待って〜〜!!それまだ使わないで〜〜!

あぁ間に合った。やれやれ。
胸に穴があると教えて、あとはツグミとしては、見てるしかない。当たりますように。当たりますように。当たりますように。

竜は飛び回る。胸の穴はそんなに広い面積ではなかったろう。宝石が1個所だけ付いてないだけだ。

数打ちゃ当たるとかいう、のんきなことは言ってられない。

1本しかない。

きっとツグミは見ていて泣きそうだったろうな。 ツグミとバルドの緊張は、誰も経験したことのないレベルだったろう。 ぐわはいつも、読みながら泣けてきて仕方がない。


あのシーンは、指輪もホビットもシルマリルも全部合わせても、一番すごいシーンだと思う。

その一番すごいところが成り立ったのは、小さなツグミが知らせに飛んでったから。遠いエスガロスまで、どんな気持ちで飛んだのか。

トールキンの世界は、小さなものが世界を変える。英雄が変えるわけじゃない。どんな存在にも意味があり、必死に生きているドラマがある。その集積が物語になる。


スマウグが墜ちなかったなら、指輪戦争はもっと悲惨なことになり、たぶんモルドールに勝つことは出来なかったろう。ナズグルさんが飛び回るくらいで済んで、よかったのだ。あんなのは竜と比べたらどうって話ではない。キェー!!くらいでビクビクしててはいけないのだ。

第四紀になることが出来たのも、エラノールが生まれて幸せに育つことが出来たのも、ファラミアに思いがけなく彼女が出来たのも、元はと言えば、あのツグミのおかげ。あの子がいなかったなら、バルドは的に当てることは出来なかった。


で、上は原作の話で、映画はその感動の矢がですね、なんかすごくおっきな矢になっててですね、据え付けタイプの機械の弓でないと射ることが出来ないんですな。
ああいうのは、ballista とかっていうんですな。
車がついてて動かせるタイプもある。でもデイルやエスガロスのは、高いところに固定式みたい。

映画のスマウグとしては、デイルを襲ったときに射られてカン!って当たった記憶がある。
それでウロコが一枚取れちゃった。竜のウロコは取れたら新しいのは出てこないらしい。60年も経ってれば、むにむにむに・・・と新しいのが出てきそうなものだけど、取れたまんまだ。
スマウグとしては、時々胸を見おろしては、ん〜〜・・・と思ってたのではないだろうか。ちょっと気になる、ってやつ。

ぐわがあの立場なら、真っ先にあのエスガロスの屋根のてっぺんにある弓を木っ端みじんにしますが。また一枚取れたりしたらヤだもん。
取りあえず、あれを壊しておけば、カン!の心配はなしになって、あとは暴れ放題。やっほー

スマウグは気が付かなかったんだろうか。

スマウグは、山を飛び立つ直前、キンキラになる前、またいろいろ喋って、大弓だの黒い矢だのと言っている。詳しいなぁ。あの弓と黒い矢は竜にとっては危険と知ってるのだ。 なら、街に着いたら真っ先にぶっ壊すのが普通だろうに。

あ、そうか、キンキラで忘れてしまったのだな。たぶん。


映画のスマウグは巨大だった。トールキンが考えてたのより、はるかに大きい。

あれなら、普通の矢ではおろか、あの映画の黒い矢でもムリな感じ。
いくらあのウロコが剥がれた隙間に当たっても、あのくらいの太さと長さでは、爪楊枝くらいなもんで、中まで届かないだろうに。刺さったって、上っ面じゃ効果ない。

原作の胸の穴より、当てるの難しそう。ウロコがさ、重なってるのが1枚取れてて、斜め下からでないと、中に入らない。あれは角度が難しい。


映画の黒い矢、何かに似てるな似てるなと思ってて・・・・・ わかりました。


 何でしょう

  ↓

 何でしょう

  ↓

 何でしょう

  ↓

 何でしょう

  ↓

 何でしょう

  ↓


サルマンさまの杖。

あの形状が、雰囲気が。

ほらっ、ほらっ↓



こっちの方が、突き刺さったら効きそうですが。

バルドさん、持ってるので射そこなったら、サルマンさまに借りるといいかも。

びゅーんと飛ばしちゃったら、回収は難しそうだけど、借りてしまえばこっちのもので。あとは知らないってことで。


これは掲示板でも話題になったけど、バルドの家、上にいろいろ吊ってあるところに矢が渡してあって、あんなん、普通に見えてるし。
それもですよ、横木の上に載せてあるならまだしも、下だし。丸見えではないか。
なのにバインは知らなかったと言う。またまた、そんなことを。 知ってたに決まってるではないか。
ハーブやら何やら吊り下がってて、黒い棒に触ったことがないわけがない。それが証拠に、あの黒い矢は、バルドが取ったとき、ほこりもついてなかった。きれいですねー バルドが帰ってきて、パパ心配したわとか言ってたけれど、あれはきっと3人して黒い矢ごっこをしてたに違いない。悪さするときは、誰かを見張りに立てる。バインが外にいて、家が見張られてると言ったとき、そうじゃなくて、アンタがパパがいつ帰ってきてもいいように、いたずらの間、見張りに立ってたんじゃ・・・

黒い矢は1本。デイルでは、あとの矢はどうしたろう。
カン!って当たって、当たらないのもあって、それは街のどこかに落ちてるわけで、回収出来なかったのだろうか。
スマウグは山の中に、ずんずんずん!と入って行って、ドワーフたちは逃げ、そして竜はそのまま中にいる。金貨のふとんで寝てしまったらしい。
じゃあ、今後に備えて矢の回収をせねば!!!
また出てきた時に、どう当てるかの研究をせねば!!
矢をもっと効果的な形状にするにはどうするか?
命中率を上げるにはどうするか?
対策委員会を立ち上げねばなるまい。それをしてなかったとは、そんなことだから人間はエルフにバカにされるのだ。

ドワーフの風切弓と黒い矢。って言ってた。
じゃあ、ドワーフたちは、逃げた後、それを作る気はなかったのだろうか。取りあえず、いろいろあった後は青の山脈に落ち着いてたわけだし。スマウグがまた動き出したときに備えて、山の周りを弓だらけにして、黒い矢を何万本も用意するというのはいかがでしょう。
それをしてなかったとは、そんなことだからドワーフはエルフにバカにされるのだ。


竜は黒い矢でないと殺せないという。

映画では、黒い矢でないとならないというのが前提になっている。

それは、昔、他の竜と戦ったとき、あの作りのあの黒い矢しか効果がなかったという経験上の話なのだろうか。
あれで退治できた竜もいたのだろうか。
そういう言い伝えがあるのだろうか。
北方には竜がいて、スマウグもそっちからやって来た。スランドゥイルは、北の竜と戦ったことがあると言っていた。えらいケガをしたらしい。火傷かな。でもあんなにキレイに治ったんだねー アセラスが効いたのかな。

黒い矢は、材質は何なんだろう。
他のじゃ効果ない。ってことは、あの材質でないと射通せないってことで。
ドワーフの技術はすごい。

バインはボートに隠してた。
どのボートかわかんなくならないのだろうか。
それより、あのままほっといて、誰かが知らないで乗ってっちゃうとか。

隠してからボートの上で立っているバインのシーンがきれいだった。
うしろに大きな像がある。あれは誰? わからなかった。掲示板で教えてもらったら、単純に統領さんだった。
また観に行ってよく見たら、たしかに統領で。立派すぎで。
あれだけ大きいの、初めに街の空撮が映ったとき、見えなかったけど。 それともどこかに見えた?


矢、持ち出すの、バルドは気が早すぎる。
大弓につがえて、あのてっぺんでずっと待ってるつもりだったのか。

それに、あの大弓の使い方は大丈夫なんだろうか。
ご先祖は慣れてたんだろうけど、あのエスガロスのはメモリアル的なものなんじゃないのかな。
普段から空に向けて矢を放ってるとは思えない。
錆びついてて動かなかったらどうしよう。

黒い矢は1本なのに、バルドは慣れないことして一発で当たるのか、しかもあのウロコの取れた難しい角度のところを狙って当たったら相当ウソくさい。
ウソくさくない展開になるのかな。これはほんとに楽しみ。

ドワーフが4人残ってる。キーリはまだあんまり動けないだろうし、フィーリだって若い設定だから大弓の使い方は知らないかもしれない。
あとの2人が手伝うのかも。あれは「ドワーフの大弓」なのだ。
運命の一発のシーン、一体どうなることだろう。


原作ではバルドは弓隊のトップだ。 映画では、船が本業らしい。その割には弓の腕前はすごい。ドワーフたちに会ったときの矢は、先の形状が黒い矢と似てた。デイルの子孫は、竜相手でなくても、ああいうスタイルの矢を使うらしい。
そして弓矢の扱いも、命中精度も、なかなか素晴らしかった。普通の弓は、普段から練習してるのだな。
人間族代表のイケメンとしては、レゴラスに負けてはいられない。