歌と交響曲です。素晴らしい。

The Lord of the Rings
Complete Songs & Poems

Tolkien Ensemble


トールキン・アンサンブルの長年の集大成!完全版!
これは超オススメ♪

トールキンの指輪の原作に出てくる歌です。
少しずつレコーディングされ、一枚ずつ発売になっていたトールキン・アンサンブルのCDが、全詩完結ということで、めでたく4枚セットになりました。お祝いにガンダルフにお出まし願って、花火大会でもしてもらいましょう。

製作期間は10年を超え、ソリストは14人、関わった演奏者は150人以上。
全詩を理解し、曲にし、実際に音にして仕上げる・・・これは相当大変なプロジェクトだったわけです。このお値段で聴かせていただいていいのか?と思う。

完成した!ってのは、すごいことだ。

物語の中の、トールキンの書いた詩がそのまま、そのままの言葉で曲になっているのは感動です。
韻をふんだ詩の美しさが見事に曲にのっています。

1枚ずつのも持ってたんだけど、うずうずして買っちゃった。へへへ (^^)
でも買ってよかったよ〜

まず装丁! すばらしい。
ケース、表紙の指輪はキンキラです。アマゾンにある画像は横にびよ〜〜んと伸びてて、サウロンさまのおめめもびよ〜〜〜んになってて思わず眼科に連れて行きたくなりますが、ありゃ縦横の表示比率がおかしいんであって、実際どんな感じかは上の写真の通りです。
ケースの中にはCDケースと冊子!

で、この冊子がまたいい!分厚い。すばらしい。詩がぜーんぶ入ってます。絵もたくさん。これは冊子とかライナーとかいうより、立派な本です。だから、立派な本がついてます!と言ってしまおう。

そして、曲順!これは大変ありがたい。
セットになる前は、歌の順番もバラバラで、話のあっちからこっちに、それでまたあっちへ、って感じで、どこら辺に出てくる詩かわかんなくなる状態でした。CD1作目は話の初めからで、2作目はその続きで、って作り方じゃなかったからね。それぞれバラバラだったのさ。
それが、セット版では原作通りの順番になってます。通して聴くと、それだけで指輪の話が展開し、うるうるします。

ということで、1枚ずつの持ってる人も、これはまた全然違って、買い!です。と思います。

これぞ、トールキンの世界です。これがトールキンです。映画も素晴らしかったけど、これも負けてないです。映画では描かれなかった指輪物語の歌や詩の美しさ。本当はこういうお話なんだよ、というのがよくわかります。指輪物語は、歌に満ちている、ということが改めて実感できます。

普通のお話では歌なんて出てこないような場面でも、指輪では登場人物たちはみんな歌う。
それぞれの歌のシーンを想い起こして聴くと、本当に彼らと旅をしてる気分に、その場にいるように感じます。

英語がよくわかんない人も、訳本の該当個所を開いて、読みながら聴くといいと思うよ。原詩はリズムが心地いいから、好きなやつだけでも原詩で楽しんでね。

本には、そのシーンの、詩に入る前の文も書かれています。読みながら聴くと、それだけで充分全体の筋を追えます。指輪の中で、どれだけ詩が大きな位置を占めているのかよくわかる。



まず、オープニングは、ビルボの歌う「道はつづくよ」。はい、まずこれだけで、あなたはシャイアにタイムスリップ。

フロドたちと一緒にお風呂に入ったり、ゴールドベリの声に心を洗われたり、馳夫さんが歌ってくれるルシエンとベレンに聴き入ったり、トロルの歌で一緒に踊ったり、本を読んでいるのとはまた違った形でミドルアースの中へ入れます。聴きながら、自分なりに旅に参加してください。

ギムリのドゥリンの歌での響き渡るドワーフの声の次には、レゴラスの歌うニムロデルの歌。
エルフが透明な世界にいながらも、その生きてきた年月の果てしなさの、過去へも未来へも先が見えない哀しさみたいなものや、美しいだけでなく強靱な種族であることが見え隠れします。映画じゃイマイチそういうのがわからなかった。オーランドはまだ若いから仕方ないけど。人間はそういう深みが出てくる頃には見た目が老けちゃって、エルフに見えなくなるからどうにもならない。オーランドはカッコよかったからそれでいいのだ。

ガラさまのナマリエの歌が秀逸。すごい。ほんとに、ロリエンを去る舟の上で聴いているような気持ちになる。

エント女の歌声を聴くと、木の鬚がどれほどフィンブレシルに会いたかったのか、改めてわかる気がする。
せっかちの歌では、せっかちはせっかちなだけじゃなく、古くから生きてきた重みと深さを併せ持っているのがわかり、それが歌に流れて哀しくなる。

ローハン軍が出立したところで出てくる、その後ずっと歌われました、って歌、それからペレンノールの合戦後のムンドブルグの塚の歌も力作。どちらも混声合唱になってて、曲の作りも仕上がりも素晴らしい。ここまで練習するのは大変なことだ。

キリス・ウンゴルではサムが歌う。絶望と暗闇の中で、雲の切れ目から晴れ間が見えるような、どこにいても健全な心は揺るがないサムの世界。

そして、エグレリオのところまでくると、あー、よかったなー、ってなるのですよ。(^^)
ホッとしたところで、風のようなレゴラスの歌を聞いて、ド派手な鷲の歌で目出度くなろう。

セオデンの墓の前では、ロヒアリムの重厚で高潔な精神に触れる。この曲も好きだな。セオデンは美しい高みへ行ったのだな、と理屈抜きで感じて安心することが出来る。

で、旅もそろそろ終わり。
道は続くよが聞こえて、エルフの声が聞こえて、そして舟は行ってしまう。


デンマーク王立音楽アカデミー卒のミュージシャンが中心となって出来たものです。クラシックの訓練を受けた人たちが作っているから、音楽のレベルも高い。
グワはこの人たちの作品、すごくねぇ、好きだねぇ。仲間に入れて欲しいくらい。
磨き上げた方がいいものは、細部までとことんきっちり仕上げ、ホビット的に崩した方がいいものは、軸はしっかりしたままだけど表面上はそれなりの雰囲気にしている。

何よりも、話が奥までわかってて作っているのがよくわかる。トールキンが生きてたらどんなに喜んだろう。

歌い手は、それぞれのキャラのイメージにちゃんと合ってると思う。受け取り方は人それぞれだろうけどね。

サルマンさまのリーさまも参加してます。彼は年を重ねるほどに素晴らしくなる俳優さんだね。



ケース、本のイラストはデンマークの女王マルグレーテ2世のものです。マルグレーテ2世はトールキンの大ファンで、その絵は指輪のデンマーク版のイラストにも使われてて、トールキン自身もとても気に入っていたそうです。

女王さま、大好きさ。すてきな人だよね。前にテレビで見たけれど、自分で街に画材買いに行くの。それもひとりで。 これとこれくださいな、はいどーも、って買って、それで帰りに街の歩道に置いてある椅子に座って一休みしてるうちに寝ちゃったりして。おいおい。(^^;;) そして道行く人は、あー女王さまが寝てる・・・と見ながら行き過ぎる。連絡を受けて王宮の車が駆けつけたりもしないし、そのようなところでお休みになってはお風邪をお召しになりますよ!って毛布かけたりもしないし。ほったらかし。みんな慣れてるとこがすごい。
まぁ、お付きの人はさりげなく近くにいるんだろうけど。それともいないのかな。何にしても日本じゃ考えられないよなぁ。

セットになってる本は112ページもあります。
で、その女王さまの絵がたくさんたくさんついてます。めくりながら絵だけ見てても、充分、物語を追えます。
キノコが入ったカゴは四角なのか!とか、いろいろ発見があったりして。グワはずっと長年、丸形だと思ってたな。人によって、鷲によって、イメージが違うんだよねぇ。
ゴンドールの王冠は、映画みたいのじゃなくて、原作の通りです。カッコいいです。

今までバラで出てたCDのライナーにも、少しだけどちらちらと絵がついてて、それは完成版の絵だった。このセットについてるのは、同じ構図のものだけど、ちょっと違う。
詩のところに並んでるのは、スケッチの段階のやつみたい。スケッチとは言ってもかなりちゃんと細部まで描いてあって、完成した絵とは違う味わいがある。比べると、あ、こっちの方が好き、って感じもする。

CD、バラのも持っててセットも買った人は、両方見比べてみるといいよ。あー、これがこうなるのか!ってのが面白い。絵の数は、バラのはあんまり載ってないけどね。セット版はたくさん見れます。
デンマーク版の指輪を買えば、完成した絵を全部見ることが出来るんだろうけど、このスケッチ版が載ってる冊子はすごく貴重だと思う。あえてスケッチ段階のを並べたのは、成功だったと思うな。
縦長の本になってるから、大きな絵もあるしね。

あぁ、いいねぇ。トールキンは最高だねぇ。トールキンが好きなマルグレーテ2世は、なんて趣味がいいんだろう。ナズグルさんも女王さまにかかると芸術的になってしまいます。



これを聴くと、トールキンが好きでよかった、ってつくづく思うのさ。指輪の世界はほんとに好きさ。
気軽に真似して口ずさめる歌、笑っちゃう演出のもの、超本格的な混声合唱、そして朗読など、多彩な内容が満載です。

映画とは全然違う世界、そして原作を読んで自分なりに味わった世界とはまた違う空間を、どうぞたっぷり楽しんでください。

映画ヒットの頃のにわかファンじゃなくて、原作ファンのための曲、かな。話をよくわかってて聴くと、泣けます。
トールキンの指輪は、生きるって何なのか、全編通して太い声で歌っている物語なんだと思う。その中の詩の部分を取り出して実際に歌ってくれているCDです。

ゴールドベリはどこかにいるかもしれない。エントもエント女もどこかにいるかもしれない。開発が進んで彼らの姿が見えなくなってしまった今は、豊かなのかそうでないのかよくわからない。でも彼らの世界を歌うことの出来る人たちがいて、それを聴いて受け止める人たちがいるのだから、彼らはやはりまだこの世界にいてくれているのだと思う。感謝。


開くとこんな感じ↓

トールキン・アンサンブルのHPはこちら




Johan de Meij
SYMPHONY  No.1
inspired by
The Lord of the Rings
London Symphony Orchestra
David Warble(cond.)

ヨハン・デ=メイ
交響曲第一番 「指輪物語」


指輪の交響曲です。
これも凄いです! 超オススメ!!!

この曲は、もともと吹奏楽曲です。吹奏楽界では超有名、名曲、演奏会やコンクールでお馴染みの曲。ブラスやってて、これ知らないとゴクリ。いや違った、モグリ。大編成の曲で、人が足りないと出来ない・・・

89年のサドラー国際吹奏楽作曲賞受賞作品。そのときの審査員長はあのショルティだった。

その名曲がオーケストレーションされました。ブラスバンドとはまた雰囲気違います。クラシックに馴染みのない人、わかります? ブラスバンドとオーケストラはだいぶ違うのです。弦楽器が入る! 弦が加わったことで一層素晴らしくなりました。
それも、あの、ロンドン交響楽団の演奏です。これはもう聴くしかないですよ。
おぉぉ〜〜〜!!!って思うよ。ドラマチックの極致です。

ヨハン・デ=メイは、オランダの作曲家。もともとはトロンボーン奏者だそうです。
この指輪は、1984年から88年まで、5年かけて作曲したという大曲です。交響曲という名前ですが、交響曲の形式ではありません。つまりソナタ形式じゃなくて、ライトモチーフを使っています。
え、わからん? いいよ、そういうことはわかんなくてもいいから、とにかく聴こう!

 第一楽章 ガンダルフ
さすがはガンダルフ。大曲です。なんといっても第一楽章ですから。シンフォニーの第一楽章っていうのは、その曲の顔だからね、大きな人でないと。
飛陰も出てきます。ガンダルフの力強さ、魔法使いの偉大さ、叡智、奥深さ、全て表現されています。デ・メイはほんとに指輪が好きで理解してるんだな、というのがわかります。
 第二楽章 ロスロリアン
ロリアンの幻想的空気、エルフの存在の透明さがよく出ています。鳥がさえずり、ガラドリエルが目の前を行きすぎるような。
途中で曲が暗い感じになって激しく・・・ ど、どしたの、ロリアン? と思ったら、フロドが覗いた水鏡を表しているのでした。茫然とするフロド、サウロンの目、恐ろしい光景。
 第三楽章 ゴラム
なんとゴラムが一番長い・・・ さすが指輪のシンフォニーを手がけようとするデ・メイです。ゴラムの重要性がよくわかっていらっしゃる。ソプラノサックスがゴラムのテーマを演奏します。サックスって、オケには普通入らないのですが、これはもともとブラスの曲だからね。といっても、ブラスでもあんまりソプラノサックスは使わないけど、これがゴラムの雰囲気をよーく出してるのですよ。他の楽器じゃこの雰囲気出すのは難しい。だからオーケストラですけど、サックスが参加してます。
独り言をブツブツ呟きながら指輪を探すゴラム。
 第四楽章 暗闇の旅 モリアの坑道〜カザド=ドゥムの橋
モリアに入った一行の旅。後半はオークが襲ってきます。そしてバルログとの戦い。終わりは、ガンダルフを悼む仲間たち。
 第五楽章 ホビットたち
終曲は、ホビット。 ホビット庄の、平和でのどかな光景です。トールキンのお山の絵、知ってます? あんな感じ。ほのぼのと、そして陽気にダンスです。それから賛歌。そして、ラストは灰色港からの旅立ち。中つ国から闇が消え、平和が訪れ、そして去り行く者たち。
元のブラスの曲は、中高生レベルでも演奏できるように易しくしたバージョンもあるそうです。たしかに、オリジナルはちょっと難しい・・・

デュカスの魔法使いの弟子がカップリングされてます。全く違う世界だから、デュカスはデュカスで別に聴こう。続けて聴くと何か変だから。

楽譜がわかる人は、スコアを見ながら聴くと、これがまたいい! こうなってるんだ、っていうのがよくわかる。
Band Powerさんへ行くと、スコアあります。

Band Powerさんの店、指輪CDいろいろ

スコアは、フルスコアスタディスコア、2種類ありますよ。オケのではありません。ブラバンのスコアです。
フルスコアはめちゃくちゃ大きいです。楽器数が多いから、小さいスタディスコアだと音符が思い切りちっちゃ〜〜くなります。でもちょっと眺めるだけならスタディスコアで充分です。
グワイヒアはどうしても欲しくて高いフルスコア買って、もったいなくて書き込みできなくて、結局小さい方も買っちゃいました。何やってんだろう・・・

両方とも絵がついてます。なんか独特の絵です。(←説明になってない)
いや、見ればわかります。見たい人は買いましょう。でもグワイヒアはband powerの回し者ではありません。 スタディスコアの説明に絵のことは書いてないけど、フルスコアと同じ絵がちゃんとついてます。ゴラムがね、おぉ、こういうゴラムもいいな、と。

この曲、ピアノ使うんだよね。CD鳴らしながらこれ見てピアノを弾くと気持ちいいんだよ。(鷲がどうやってピアノ弾くんだろう・・・ いいの、弾けるの。想像してみて。かわいいでしょ) 

あと、ブラスのCDは何故かアマゾンでは扱ってないようで、ブラスのが聴きたい、という人はBand Powerさんの他、HMVにもたくさんあるよ。でもやっぱりオケの方が上だなぁ。弦が入るとこうも変わるか、と思います。


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