作品中の詩と、トールキンが遺してくれた小品です。ちょっと息抜きにどうぞ。








ホビットの冒険に出てくる詩です。指輪だけじゃなくて、ホビットの中も詩だらけ。それで、この本がオススメなのは、トールキンの絵がたーくさん載ってること。しかもカラーで。すごくきれいだよ。ビルボの部屋も、山も、裂け谷も、トロルも、鷲も、樽も、はなれ山も、スマウグも! そして、帰ってくると懐かしいシャイアが。
詩を楽しみつつ、絵を眺めつつ、ビルボと一緒に道を辿ってください。
ミニチュアブックです。ちっちゃいです。ちっちゃいけど、いっちょ前にハードカバーです。上の2つは出版社が別ですが、まるっきり同じです。印刷元は一緒らしい。
グワは両方持ってて(安いから試しに買ってみた)、本棚に2つ並べて飾ってる。

エスガロス!!!  バーコードがじゃまなんだけどさ。まぁ許してあげよう。
これもトールキンの描いたエスガロスだよ。 ね、裏側もいいでしょ。

原文は、訳だとわからない楽しいリズムや韻が楽しめます。かわいい本で素敵な絵と詩をどうぞ。






指輪物語の中の詩です。
指輪の中は、そこら中、詩がたくさん。それを集めて、アラン・リーの絵で飾ったものです。詩を読みながら絵を見ていると、それだけで物語に引き込まれます。

カラーの絵は原書と訳書は全部同じではありません。訳書にあって原書にないものが3点、原書にあって訳書にないのが1点。
原書は、詩に対応した絵が一緒になっていて同時に楽しめますが、訳書はバラバラです。なぜかというと、字のところは普通の紙で、絵のところだけコート紙、つまりつるつるの紙を使っているので、絵はまとめなきゃならないわけ。それは予算の都合で仕方ないのかもしれないけど、ルシエンの詩の横にモリアの絵があるのはやめてほしい。前のページにルシエンの絵があるのに、どうしてこういう組み方するのかな。担当者がわかってないんでしょう。評論社さん、しっかりしてください。
原書は全部きれいな紙だから、どこにでも絵を入れられる。トロルはトロル、ビルボはビルボ、小馬亭は小馬亭、ルシエンはルシエン、見ていて気持ちがいいです。

それから訳書では1ページに2つの詩がまたがって載ってて、ちょっと気分をそがれます。ページの途中で前のが終わって、同じページに次のが書いてあるの。もう少しきれいにページ割りしてほしいな。
しかし、原書にない詩も訳書には含まれます。とことん、全部入れたらしいです。えらい。組み方おかしいの、許してあげよう。
それに、評論社刊は、原書にはない角笛城のカッコいい絵が載ってるよ。これは得点高いです。

詩の順番も違います。いろいろ違うから、これは同じ本とは言えないのかもしれません。指輪物語の詩を集めて、アラン・リーの絵と一緒にした、っていうのは同じですけど。

原書は小さい。コンパクトでいいです。すごくきれい。カバーを取ると表紙が無地の緑でオシャレです。
評論社版は大きいです。これはこれでいい大きさ。訳書は詩だけでなくて、その詩が出てくるシーンの説明もついています。これは好みが分かれるところでしょう。いちいちうるさい、って感じもしますが、説明があった方がいいという人もいるでしょう。

詩だけをずーっと追っていくと、地の文を読むのとは違う感慨が湧きます。韻やリズムは原文でないとわからないから、出来れば英語で味わうのがいいよ。でも日本語でもしみじみしますね・・・

詩が出てくる場面というのは、トールキンが普通の文だけでは表せないことを言いたくて詩にしたわけだから、物語の流れの中のポイントとなる場所なのです。
指輪物語を持っていれば、これがなくても詩は全部載ってるけれど、その詩だけを手っ取り早く追って味わえるというのは、なかなかいい企画です。



  


ビルボの別れの歌
灰色港にて 大型絵本


J.R.R.トールキン 著
ポーリン・ベインズ 絵
脇明子 訳
岩波書店


左が訳書、右のが原書。

これは楽しい。
絵が楽しい!
ビルボの詩にポーリンさんが絵をつけたもの。
指輪物語のラストの旅立ちです。
本の見返しには、「野の生きもののほかには、だれ一人かれらの通り過ぎるのを見た者はいませんでした」のシーンが大きく描かれています。表紙ではビルボは馬の上で寝ていますが、見返しでは起きています。

各ページの上にはビルボがエルフたちと裂け谷を出て、途中でフロドに会って、灰色港で出発の支度をし、旅だっていくさまが描かれています。
エルロンドの館のビルボの部屋からの眺めのきれいなこと、馬に乗って港へ向かうエルフたち、ガンダルフの手には指輪が、駆け込んでくるピピンとメリー、後に残された3人、そして船は不死の国へ。

そして楽しいのがページの下。
ホビットの冒険!
ドワーフたちが飲み食いしてる脇でふくれているビルボ、トロルの岩屋、ビヨルンの家では蜂がちゃんと飛んでるし、はなれ山にはつぐみもいるし、スマウグの横をカップが・・・・ 
読んだことある人にはたまらない楽しい絵が並んでます。みんなビルボの思い出の絵。ミドルアースを去るビルボが昔の冒険を振り返っているわけです。
細かいところをよくよく見て、いろいろと発見するのが楽しい本です。もちろん、鷲も飛んでますよ。



   


農夫ジャイルズの冒険
トールキン小品集


J.R.R.トールキン 著
吉田新一・猪熊葉子・早乙女忠 訳
評論社


Tales from the Perilous Realm
Tales from the Perilous Realm
左は訳書、右のが原書。中身は同じ。順番は違うけど。
訳書の旧題は「トールキン小品集」でした。
その名の通り、トールキンの小品が並んでいます。

1.農夫ジャイルズの冒険
2.星をのんだかじや
3.ニグルの葉
4.トム・ボンバディルの冒険

挿し絵はこれも上の本と同じポーリン・ベインズさん。ビルボの本の絵とはまた趣の違った素敵な挿し絵がたくさんついてます。

  1. 農夫ジャイルズの冒険
    ジャイルズのお話は竜が出てきます。黄金竜。どっかで聞いたような・・・でもスマウグじゃないんだよ。なんかかわいい。
    ラテン語で書かれたむかーしの記録を英訳した、という、トールキンらしいまじめくさった前書きがついてます。
    とても明るくて可笑しいお話です。下のニグルみたいに考え込むお話じゃなくって、楽しいの一言。

    「あぁ、どうしよう!どうしよう」竜は言った。「わたしは破産しちまう」

    ・・・って感じで。 しっかりしなよ!それでも竜かい?
    グワはね、犬のガームが好きだな。「大変!大変!」 ストレスのたまらない、なかなかいい性格だよ。

    指輪を知ってる人には、あれ?っていう小さな共通点がいろいろあります。すぐ読めちゃう、かるーいお話です。ホビットより面白いかもよ。

  2. 星をのんだかじや
    妖精の国からきた星がケーキに入れられました。ケーキを作った料理番はそれが妖精の星だなんて信じてはいなかったのですが。切り分けられたケーキを食べた男の子は知らずに飲み込んでしまいます。さて・・・

  3. ニグルの木の葉
    ニグルは画家です。木の絵を描いています。でもいろいろと雑用が舞い込んで思うように進みません。完成できないでいるうちに、ニグルは旅に出なければならなくなります。そしてその旅とは。
    これは深い物語です。木。旅。人生とは何かを考えさせられるお話です。

  4. トム・ボンバディルの冒険
    これは詩集です。赤表紙本に書き散らされていた詩を集めたものです。
    指輪物語にもたくさん詩は出てきますよね。これは赤表紙本のページの余白とかに書きつけられていて、文字も読みづらくなってしまったものをトールキンが一生懸命読みとってまとめてくれた詩集なのです。(ということになっています)
    タイトル通りトムの詩も。トムファン必見。
    英語が得意な人は、韻を楽しむなら原書の方がいいかもね。



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