飲み会はこれで決まり♪

映画、第1部、旅の仲間のスペシャル・エクステンデッド・エディションでは緑竜館のシーンが追加されました。
さてそれでは緑竜館本日のおすすめメニューの作り方。

まず、トールキン先生の歌を2つ選びます。同じ言葉が入っているものを選ぶと上手に出来ます。
それを、ちょいとちぎってフライパンに入れ、混ぜながら炒めます。
塩コショウを少々、チチンプイプイ、それっ!! 
はい、出来上がり♪

おー、なんと楽しいDrinking Songよ! 

召し上がり方は、テーブルに上がってノリノリでどうぞ。
ミドルアースでビール飲むときには必須のレパートリーだよ〜  
小馬亭でテーブルノリノリが出来なかったからね。やっぱ歌はテーブルの上なのさ。落ちないようにご注意を。

じゃ、まず、その材料になった2つの歌を見てみよう。
色つきの太字のところが手品で映画の歌に変わったところだよ。

↓トールキンの原作で出てくる詩
第1部第4章
ホビット村を出発後、ナズグルがその辺にいる。
エルフたちと別れてマゴットじいさんの家に行く途中、休んだ木の下でフロドとサムとピピンが歌う歌。
なかなか心細い状況。 エルフからもらった飲み物で少し元気にはなったけど、空元気ってかんじ。
だからトールキンはそんなにノリノリの曲のつもりではなかったはず。
今頃トールキン先生は、天国からDVDを見て苦笑いしてるかも。
Ho! Ho! Ho! To the bottle I go
To heal my heart and drown my woe.
Rain may fall and wind may blow,
And many miles be still to go

But under a tall tree I will lie,
And let the clouds go sailing by.
ホー、ホッ、ホーッ! さぁ酒だ
心を癒し、憂いを忘れるために
雨も降るだろう、風も吹くだろう
行く道はまだまだ続く
けれど高い木のもとに横になり
雲が流れゆくにまかせよう
第1部第5章
なんとか堀窪の家に着き、メリーが沸かしておいてくれたお風呂に入る。
お調子者のピピンが元気に歌う歌。ビルボが好きだった歌。
とりあえず家に着いて安心してホッとして、あぁ気持ちがいい!という状況。
Sing hey! for the bath at close of day
that washes the weary mud away!
A loon is he that will not sing:
O! Water Hot is a noble thing!

O! Sweet is the sound of falling rain,
And the brook that leaps from hill to plain;
But better than rain or rippling streams
Is
Water Hot that smokes and steams.

O! Water cold we may pour at need
Down a thirsty throat and be glad indeed;
But better is Beer, if drink we lack,
And Water Hot poured down the back.

O! Water is fair that leaps on high
In a fountain white beneath the sky;
But never did fountain sound so sweet
As splashing Hot Water with my feet!
歌えよ、ヘイ!一日の締めはお風呂
洗い流してさっぱりしよう
歌わないヤツはおかしいぞ
おぉ、熱いお湯ってありがたい!

おぉ、雨降る響きは快い
丘から野へゆく早瀬の歌も
でも雨やせせらぎよりいいものは
湯気がもくもく、熱き湯よ

おぉ、冷たい水を欲しいだけ
かわいた喉に流し込みゃ最高さ
ビールの方がいいけれど、酒がないなら仕方ない
お湯で背中を流そうや

おぉ、高く跳ねる水の美しさ
泉に白く、空のもと
でも泉のさざめきはこんなに素敵じゃない
足にかけるお湯のしぶきにゃかなわない!

上のから抜き出してちょいと炒めると、言い回しが変わる。色つきのところを比べよう。
原作 映画
Ho! Ho! Ho! To the bottle I go
To heal my heart and drown my woe.
Rain may fall and wind may blow,
And many miles be still to go
Hey! Ho! to the bottle I go
To heal my heart and drown my woe.
Rain may fall and wind may blow,
But there still be many miles to go!
O! Sweet is the sound of falling rain,
And the brook that leaps from hill to plain;
But better than rain or rippling streams
Is Water Hot that smokes and steams.
Sweet is the sound of the pouring rain
and the stream that falls from hill to plain
better than rain or rippling brook
is a mug of beer inside this Took!
で、めでたく美味しく出来上がり↓  雨が出てくるところをうまくつなげたわけだ。
Hey! Ho! to the bottle I go
To heal my heart and drown my woe.
Rain may fall and wind may blow,
But there still be many miles to go!
Sweet is the sound of the pouring rain
and the stream that falls from hill to plain
better than rain or rippling brook
is a mug of beer inside this Took!
ヘィ、ホー、さぁ酒だ
心を癒し、憂いを忘れるために
雨も降るだろう、風も吹くだろう
でも行く道はまだまだ続く
雨降る響きは快い
丘から野へゆく早瀬の歌も
でも雨やせせらぎよりいいものは
このトゥックのおなかに入ったビール!
ギャハハハハハハハハハハハ!!!
まったく、せっかく心地いいトールキンの歌をトゥックの馬鹿息子は・・・・・!
でもこれがまたいいんだなぁ。Tookのところを入れ替えると楽しいぞ。
a mug of beer inside Gwai-hir!

ここはいろいろ言って遊ぶんだろうな。
みんな、ピピンの性格知ってるから可笑しい。それもinsideだし。

でも吹き替えの歌詞だと、何でそんなに笑うのか判りづらかったんじゃないかな。字幕もね。

両方共、Took!がなかったから、なんであんなにギャハハハハハ!!!ってなるのかわかんない。
それにあそこでTookって言うから、初めて見る人にはあれがピピンだってわかるんだし。本読んでない人ならわかんないだろうけど。

吹き替え、すごくいい訳だよね。歌いやすいし。下の歌詞、6行目まではカンペキだよ。
字幕もすごく上手い。でも、飲み干すこの酒!であんなにゲラゲラ笑うのがやっぱりわかりにくい。

吹き替え 字幕
ヘィ、ホー、そら酒をとれ
ここらでちょっくら休もうぜ
雨が降ろうが風が吹こうが
先は長いんだから
しとしと降るは雨の音
さらさら歌うはせせらぎよ
でもそれだけじゃもの足りない
そうやっぱりビールが最高だ!
酒瓶を手にとって
ウサを忘れ、心を癒そう
雨が降り 風が吹き
でも行く道はまだまだ長い
優しき雨の音 
小川は流れ、野を濡らす
雨より愛おしきは
飲み干す この酒!

字幕は歌にしなくてもいいから何とでもなるけど、吹き替えで最後にトゥックを入れてギャハハハハハ!となるためには・・・・ うーん、うーん・・・
ここ、訳しにくいんだよ〜 曲に合わせなきゃなんないし。
日本語だとどうしてもトゥックが先になっちゃうからなぁ。
例えば・・・・・
 でもそれよりもいいものは トゥックのおなかに入ったビール!
 でもそれよりもいいものは このトゥックが飲み干したるビール!
 でもそれよりもいいものは このトゥックが一杯やるビール!
 でもそれよりもいいものは そりゃビールだ飲むのはこのトゥック!

語順通りが一番なんだけどさ。なかなかうまくいかないな。

ま、いっか。 そうやっぱりビールが最高だ!