では、答え合わせ。

◆ 1 ◆

 その1 ------------------☆

これはバックランドの説明をしてると話が出てくるから、そっちの更新をするにはまずクイズをしなきゃならなかったのでした。

なんかおかしいのは、バックランドの南北の距離。

「旅の仲間」の第5章、正体をあらわした陰謀、A Conspiracy Unmasked の初めの方。

高垣は20マイル以上はある、との記述がある。ふむ。そうですか。
で、メリーは、渡し場からプランディワイン橋まで20マイルある、と言う。ふむ。そうですか。

橋は高垣の端っこにある。うむ。

・・・・・・・ってことはですよ・・・・高垣が20マイルで、渡し場と橋の間が20マイルなら、渡し場も高垣の端っこ辺りなのか・・・???

しかし、渡し場は、バックランドの真ん中辺にある。

ほら↓ 本についてる地図。

ピンクのところが橋、水色のが渡し場、緑の線が高垣。

要するに、バックランドの地理的矛盾点というのは、
緑の線が20マイル強。
ピンクから水色までも20マイル。
・・・と書いてあって、それじゃおかしい、ってことです。

高垣が20マイル続いているなら、ピンクから水色まで20マイルということはあり得ない。垣根は、ぐるーんと曲がってるし、緑の線はピンクから水色の距離の倍以上はあるはずだ。

これは、一体何がどうなってるのかというと、トールキンは草稿をいろいろ書いているうちに距離の記述が変わるのがしょっちゅうなのさ。 で、ここでもあーでもないこーでもないっていろいろ変更して、高垣の長さを変えた。ところがメリーのセリフを直すのを忘れたらしい。 こらこら。

初め、トールキンは高垣は端から端まで40マイルのつもりだった。メリーのセリフ、渡しから橋までは、15マイルにしようか、それとも20マイルくらいかな、と15と20を両方書いていた。
で、結局決定稿では高垣を半分の長さの20マイルにしたのに、メリーのセリフはそれに比例させて減らす計算をすっ飛ばしてそのまんまで、鷲のワークブックのネタになったというわけです。
だから本当なら、渡しから橋までは7〜10マイルくらいのはずなのさ。

「馬は川を渡れるかな?」
「10マイル北に行けば橋がありますよ。泳げるかもしれないけど、馬がブランデーワイン川を泳いで渡ったってのは聞いたことがないな」
って会話になるはずだったのだ。

クリストファさんは、これは父上のエラーだと言っている。(RS298) 注意不足だそうで。(^^;;)
フロドの旅で著者のバーバラさんは、この点を、渡し場から橋まで行って渡ってこっちに戻ってきて往復で20マイルなんだろうと書いてるけど、クリストファさんが仰るには、メリーはそういうつもりで言ったんじゃなく、お父さまがちゃんと気をつけて直さなかったのがいけないんだそうです。
映画もこれを引きずって、メリーは渡しのところで、橋まで20マイルと言っている。

トールキンは天国で、がははははと笑ってごまかしてるに違いない。何かやらかした時には、がはははは!で済ませるのが一番いいですな。
ま、これはメリーが距離をてきとーに言ったということにしておこう。

40マイルだと、かなり長い。64km。
20マイルにしても、32km。
高垣はこの地図のようにくねくねしてるから、この辺ではあまり蛇行せずに割と真っ直ぐ流れてる川はそれより短くなる。でも結構あるよね。
メリーのホームグラウンドはなかなか広いのだ。
人口が何十万もいるわけじゃなし、その広いところに点々と集落があるだけで、普段は落ち着いて住みやすいだろうけど、ナズグルに追っかけられてる状態じゃあ心細いことこの上ないな。

提出者の5割強の人がこの答えを書いてくれました。


 その2 ------------------☆

それでですね、その20マイルっていうのが大いなる矛盾点で、グワはそれしか知らなかったんだけどさ。
しかし、うちのサイトのお仲間は、何事も見逃さない。

地図にあるプランディ館の場所がおかしい!って答えが何件もあった。
道の左側、つまり西側にあるはずなのに右側になってるって。

え、そうかい??? と本を見ると、いや、別におかしくはありませんぜ旦那・・・・

と思ったら、本によって違うのでした。こらこら。

ブランディ館は、川と道の間にあるのが正しい。

原書ではおかしくない。OK。

訳書の旧訳でもOK。

ところが、新訳についてる地図では館の場所が変わってしまっている。道の向こう側にワープ!!ずいぶんとまた大きな物を移動させたな・・・評論社は最新式の転送装置でも仕入れたのだろうか・・・

ほら↓

原書オリジナル 原書見やすく描き直し版 訳書旧訳 訳書新訳

困りますねぇ。評論社さん、直してください。これではメリーぼっちゃんが酔っぱらって帰ってきたら、おうちの場所がわからなくなります。

上の4つの左下のところにある矢印は渡し場を指している。
じゃあ、ちょっとその辺りの描写がどうなっているのか見てみよう。フロドたちが引っ越し先に向かう途中、メリーは先に馬で行っちゃって、フロドとサムとピピンは歩いて行く。
わかりやすい原書の書き直しバージョンでどうぞ。


水色の線が川、が渡し場。
川を渡った先、「バックの丘とブランディ屋敷を左に見て」オレンジの線のところを歩く。
そこを通り過ぎて、「バックル村のはずれのあたりで橋から南に走っているバック郷の本道にぶつかる」。
このぶつかったところは黄色ののところ。
バック郷の本道っていうのは、薄い緑の線。上に行くと橋がある。上っていうのは北ね。
で、それからピンクの線のところを「北に進むと右に脇道があって」、そこを行くと紫の斜線のところが目的地、Crickhollow。

とにかく、その薄緑の本道、メインの通りとぶつかる前に館は左にあるんだから、本道の向こう側にあるわけがないのだ。

緑の斜線のところ周辺がバックル村で、その中心になるお屋敷がメリーの実家、ブランディ館で、それはバックの丘にある。
ブランディ館は、川と本道の間で、そこは丘なのだ。

新訳についてる地図はどう考えてもおかしいのでした。でも形はいいな。丘になってるもんね。あれにたくさん窓がつくと、ブランディホールになる。でも場所が違った。写すときに勝手に移動させてはいけません。
ということで、これも正解にしました。


 その3 ------------------☆

そしてまだあった。すごいな。見つけたのはうさぎしちゅうさん。
追補編の索引。
バックル村の項が、「バック郷に渡る渡しのある村」となっている。
「バック郷に渡る渡し」というのは、つまり「バック郷へ渡るための渡し」と読める。
ということは、川の向こうがバックランドで、川を挟んでバックランドを眺めている印象になり、バックル村はバックランドとは反対側にあるように思える。

渡し場なんて、どっち岸から見ても同じ渡し場なんだけど、「どこそこへ渡る」とすると、どうしても片側に重点が置かれて、この索引のように誤解が生じる。

「バック郷に渡る渡しのある村」だと、バックル村は川の西側になる。映画で言えば、ナズグルに追っかけられたフロドが筏に向かってジャンプした側だ。
でも村はバック郷のメインの集落なのだから川の東にある。

あれはトールキン自身やクリストファさんが書いたものじゃなく、よくわからないまま書かれたのが見え見えの評論社版の索引なんだけど、困ったことに、どどーん!と胸を張って元気に追補編についていて、だから日本語ネイティブの間では公式のものになってしまっている。元気なのはいいんだけどさ。でもあれはつけるべきじゃなかったな。

で、これも正解としました。


ということで、1の答えは3種類になりました。20マイルか、地図の屋敷の場所か、索引か、でした。
提出者の2割くらいの人は、この1番はギブアップでした。なかなか気がつきづらいよね。
正解率66パーセント。



◆ 2 ◆

これのポイントというかコンセプトは、いつも地理絡みの問題が出ると、「フロドの旅、見ちゃいました〜 (^o^)v」、「歴史地図に載ってました〜☆」っていう人がゴロゴロいて、まぁ絶対見るよな、ってのは初めからわかってるからいいんだけど、じゃあ、カンニングすると間違う問題にするか♪、ってことで、これになったわけ。
え、性格わるい? へへへ

黒門前の詳細図はフロドの旅には載ってない。歴史地図には出てる。
山脈と門の名前はいいよね。
山の名前は本の地図にも書いてあるしね。すぐわかる。
モルドールの北側はエレド・リスイ、西側はエフェル・ドゥアス。
門は普段は黒門、Black Gateって言ってるけど、エルフ語ではモランノン。意味は同じで黒い門。

で、どうして全部エルフ語で書けと言ったかというと、塔の名前を「歯の塔」とされちゃうと、マルになっちゃうからですな。どっちも歯の塔だから。

この2つはちゃんとエルフ語で名前をつけてもらってる。
ナルホストとカルホスト。

この名前は指輪本編中に出てくる。でもどっちがナルホストちゃんで、どっちがカルホストちゃんかは書いてない。ヒントになるような記述もない。
この塔の名前は、グワはずーーーっと前からずーーーーっと気になってて、いろいろ調べたの。でもどっちがどっちかわからない。
どの本にも書いてないんだよ。

ところが、歴史地図では東側がナルホストで西側がカルホストとなっている。勝手に決めてはいけませんねぇ。
歴史地図のまま答えた人は、ここで10点引かれちゃったのでした。ひひひ
東とか西とかわかんないって人、ワークブックの図は北西から南東方向を見ているところだから、つまり普通の地図の上から下を見ていることになるから、4が東で5が西です。

4をナルホスト、5をカルホストとした人は多くて、全体の6割いたけど、その逆にした人はいなかった。その全員ではないでしょうが、いかにみんなが地図を頼りにしてるかが実証されました。

トールキンの三男、クリストファーさんは、東側、つまりここでは4がカルホスト、西側の5がナルホストと一応書いて、それに「?」をつけている。やっぱりわからないらしい。
そしてこの解釈は歴史地図とは逆になる。
クリストファーさんも「?」でどっちがどっちかわからないのなら、わかる人なんてこの地球上のどこにもいない。

海外有名サイトでは、こっちがこっち!って書いてあるところもあって、なんでわかるんだろうと思って問い合わせると、別に確証はないとの答えがくる。知っているのは天国のトールキン先生だけなのだ。

トールキンはどっちのつもりで書いたのかなぁ。これはタイムマシンが出来ない限りは永久にわからない。しかし、タイムマシンで訊きに行って、「おぉそうか、これはちゃんと書いておかないといかんな」ってことで「そっちがナルホスト、こっちがカルホスト」ってトールキンが書き加えたら、歴史が変わってしまう。
そのくらい変わっても別に大した影響はないだろうけど、しかしどっちがどっちか確定出来たとしたらこのワークブックではネタとして取り上げなかっただろうし、そうしたらみんなの夏休みの経過も変わったかもしれず、例えば、わからなくて頭を冷やしにかき氷を食べに行ってそこでカワイコちゃんと知り合って盛り上がって結婚したとして、生まれた子が人類初の太陽系一周に成功する英雄になるところだったのに、書き換えられたらかき氷屋の出会いはなしで、その子供は存在しないことになってしまう。大変だ。
またはわかんなくてイライラして本を放り出したら近くにあったそうめんのつゆがひっくり返ってテーブルクロスがしみになり、そこへそのクロスをくれた部長の奥さんが遊びに来てそれを見ておへそが曲がって昇進に影響が出て、頭に来て会社を辞めて独立したらこれが大当たりでビルゲイツも真っ青の巨大企業になって、しまいに選挙にまで出てそのうち総理になり日本の、いや世界の未来が変わるところだったのに、書き換えられたらそれもなしになる。大変だ。

あぁ、ちょっとしたことでも、こんなにもとんでもない影響があるのだなぁ。なんと感慨深いことよ。うっかりタイムマシンに乗ってはいけない。のび太の机の引き出しほど世界を危険にするものはないのだ。

えーと、何の話かわからなくなりましたが、何でしたっけ。
あ、ナルホストとカルホストね。
クイズとしては、草稿集まで探すことはないわけで(そんなクイズは出さないよ)、指輪の本文中を探してわからなくて、指輪についてる地図にも載ってなくて、シルマリルその他の邦訳でも見つからなければ、「わからんのう」になるわけです。

ということで、4と5は、名前はあるけど確定出来ないので、「わからんのう」が答えでした。

「わからんのう」の選択肢があって、どっちか迷うのがこれだけだとすぐわかっちゃうから、丘も混ぜといたのさ。へへへ〜♪ 丘の名前はないんだよね。
ナルホストとカルホストって名前を知らなくて、名前なしと判断した人もいたけど、ま、それでもまぐれで正解でした。ラッキー!!

4と5は、名前があっても確定出来ない、6と7は、名前がない、となります。

だから答えは、
1 エレド・リスイ
2 エフェル・ドゥアス (旧訳ではエフェル・デュアス)
3 モランノン (旧訳ではモラノン)
4 わからんのう
5 わからんのう
6 わからんのう
7 わからんのう

でした。
わからんのうが半分以上・・・(^^;;)

歴史地図が全て正しいわけじゃないんですね〜 言っとくけど、フロドの旅にも間違いはあるよ。何事も自分で確認取るのが大事ですな。地図見ても引っかからなかった人はえらい!

わからんのうが多いがええんかのう・・・?と、ふぁみれみさまが仰ってましたが、歴史地図を見たわけじゃなくて、ええんかのう?と不安になってナルホストとカルホストを書いちゃった人もいたかもね。
わからんのうも選択肢だったんだから、それでよかったのです。はい。
グワのワークに限らず、何の問題でも、問題文をよーくよーく読むのが肝要です。「名前のないもの、あるとしても確定できないものには・・・」ってことは、その両方あるってことです。でも引っかけ問題で、その両方ないのもあるかもしれません。問題出す側はみんな性格悪いのさ。 ふふ

正解率、37パーセント。あらら。


次は難しいところ、3、4、5。


◆ 3 ◆

これは、知ってる人は「あ、あそこに書いてあったな!」ってすぐわかるだろうけど、知らないと探すのが大変だったかも。サムがオリファントの詩を読むところ、あの「うそじゃないぞう」ってやつ、あのすぐ後でサムが言ってくれる。二つの塔の黒門不通の章の終わりの方。

答えは、スワート人。旧訳だと、スウェルト人。原語ではSwertings。

正解率、100パーセント!!


◆ 4 ◆

ケレボルンの 奥さんの 娘の 旦那の 息子の 妹の 旦那
ガラドリエル ケレブリアン エルロンド エルロヒア
エルロス
アルウェン アラゴルン

が、ふった相手の 旦那の パパの 奥さんの 弟の
エオウィン ファラミア デネソール フィンドゥイラス イムラヒル ロシリエル

の旦那は・・・エオメルさま!!! きゃあ、ステキぃぃぃ!!

フィンドゥイラスとイムラヒルの年がどっちが上だかは、指輪の本編ではよくわからない。追補編の年表にはフィンドゥイラスの生没年しか書いてない。
でも男の子はイムラヒルしかいないから、ここは絶対イムラヒルになる。

ちなみに草稿集(PM221)には生年がちゃんと書かれてて、イムラヒルの方が年下ってわかる。世の中では弟として公認されてます。
そのPMではフィンドゥイラスの没年は追補編より1年早い。

正解率、96パーセント。


◆ 5 ◆

これは難しかったでしょ。涙ちょちょぎれるくらい。

グワイヒアは、な、なんと、「わし」なのでした!! 驚きましたねぇ〜 これがわかっただけでも今回のクイズをやった甲斐があるというもので・・・

正解率100パーセント!!すごいっっ! ヽ(^o^)/



平均点は、86点! なかなか優秀でした。パチパチパチ!! 
赤点もなしで、めでたしめでたし。 優秀者の皆さまはこちら