有名なシリウスさんのことが書かれているのは、エジプトだけじゃない。
他の地域の昔々の文献にも書かれている。

ところがですね、シリウスさん、青き炎じゃなかったらしい。
大昔の記述では、シリウスは赤いことになっている。えー、うっそー

近くにあるボルギル、つまりベテルギウスはかなり赤い。あれは青とは言わない。
シリウスは、白って感じ。あんまり明るくて、青白いって印象で、たしかにヘルルイン、青の氷そのものだ。あれは赤とは言わない。

ところが、火星より赤いという記述まである。火星は、誰が見ても赤い。2005年の大接近の頃は、グワは毎晩火星を眺めては、なんかうれしくてわくわくしていた。だってさー、おっきいんだもん。すごいよね。肉眼でもあんなにハッキリ見えるなんて、さすがは大接近だ。シリウスより明るかった。
おっきな火星は赤かった。ほんとに赤かった。

お隣さんが赤い、っていうのは何てロマンチックなんだろう。これが別に大して目立った色でもなく、ふつーの岩の固まりだったなら、つまんないもんね。地球は青で、火星は赤で、混ぜると紫・・・ちがうちがう、赤と青の対比がまた何とも素敵なのだ。

で、その火星よりシリウスが赤いぃ?!! 眼科に行った方がいいかもしれないぞ。

星の古記録 」、 「奇妙な42の星たち 」に拠れば、
BC700年頃のバビロンの粘土板には「シリウスは銅のように輝く」とあるそうだ。
古代ローマでは「赤い犬」と呼ばれた。
AD25年には、「この犬星の赤は火星よりもずっと濃い」と書かれ、
AD150年頃、有名な天文学者プトレマイオスは、星の分類をしたときにシリウスを「非常に明るい赤みがかった星」としている。
プトレマイオスの書いたものでは、ボルギルはどっちだ?で候補になったアルデバランもベテルギウスも、シリウスと同じ赤になっている。アルデバランとベテルギウスは21世紀でも変わらず赤い。
AD6世紀にもシリウスは赤とか、さび色とされている。

ところがAD980年になると、赤い星のリストにシリウスは入っていない。
あれぇ、どうしちゃったんだろ。酔いが醒めたんだろうか。飲酒運転はいけません、ということだろうか。アルデバランさんたちは宴会を続けているのだろうか。

前ページで延々と喋ったエジプトではどうだったかというと、何も書いてないらしい。(爆)
星の動きには興味津々だったけど、色はどうでもよかったらしく、そういう記述は見つかってないという。どっかに書いといてくれればよかったのに。

シリウスは、連星で、シリウスAとシリウスBという2つの星があって、BがAの周りをぐるぐる回っている。Bの方は、白色矮星で、今ではちっちゃいから、Aの光が強くて、よく見えない。
白色矮星は大昔はアルデバランのような赤色巨星であったはずで、シリウスの場合、Bは太古にはAよりずっと大きくて、明るかったそうなのだ。
だからシリウスが赤かったのは、Bが赤色巨星だった頃のことなのだ。という説が成り立つ。

えー、すごいな!! ね、すごいよね。シリウスが赤、って言ってた頃は、連星の立場(?)は逆だったのかもしれないんだって。今はAがメインだけど、当時はBがメインで、Aの方はおまけでそばにいただけだったのだ。驕れる者は久しからず、ただ春の夜の夢の如し。違うか。シリウスBさんは、別に驕っていたわけじゃありませんです。はい。
Aは今でも思い切り明るい。Bが赤色巨星でAより大きかったなら、シリウスはどれほど明るかったことだろう。

しかし、だ。せっかく盛り上がったのに、それは違うというのが一般的説らしい。
赤色巨星は、そうそうすぐには赤から白にパッとは変わらないらしい。何百年くらいの短い期間には無理らしい。もっと気の遠くなるような時間をかけて、徐々に変わるそうだ。なーんだつまらない。

じゃあなんで赤かったのか。これは、学者の間でもまだハッキリしてないという。白色矮星でも一時的に赤くなりうるという説もあれば、明るいことを赤と形容したのではないかという説もある。
そりゃ日本でもお天道様は赤ということになってるけど、それは言い回しの問題だ。

日本語では色の表現は、実際の色とは結構違う。
顔、真っ青だよ、大丈夫?ってときも、別に顔がブルーになってるわけじゃない。
山が青々としています、っていうのも、山はグリーンなのだし。
信号だって、あれは青じゃなくて緑、青リンゴも緑。
赤と明るいは、語源的には同じで、だから音が同じ「あか」なのだ。brightなことが「あか」で、だからお天道さまは赤なのだな。

こういう言い回しの慣用的表現は、日本語に限らず、他の言語でも多々あり、だからシリウスは赤じゃないのに赤にされたんだろ、って説も出てくる。
しかし、いくら昔でも、一応学者さんたちが星の分類をするときに、言葉の表現のことだけで青白い星を赤のリストに入れてしまうだろうか。とてもそうとは思えない。

シリウスは、夏の間、太陽と一緒になってギラギラし、炎暑を引き起こし、草木は枯れ、畑は干上がり、大変だということで、シリウスは犬という考え方が伝わっていた古代ローマでは、シリウスを赤犬と呼び、赤犬を生け贄にして、お祓いをしたそうだ。ひどい。わんこが可哀相。関係ないのにねぇ。

白い犬だっているんだから、白犬でもよさそうなものだ。いや、白でも可哀相だけどさ。大体、赤犬ってのは茶系のわんこのことで、赤茶っぽいとはいえ、そんなに光り輝いてるわけじゃない。青白い星を茶色のわんこに例えるだろうか。赤い星なら、そういう連想になるのは不思議ではない。

やはり1500年ほど前までは、シリウスは赤かったんじゃないのかな。ご先祖さまたちの書いたものは尊重するべきだ。
っていうかさぁ、昔は色が違ったんですよ、っていう方が、ロマンチックでいいよね。ほら、鷲はロマンチックだから。よし。


では第三紀にはどうだったのだろう。じゃないや、もっとずっと前の話だった。

ヘルルインが初登場となるのは、エルフが誕生したとき。メネルヴァゴールに続いてヘルルインが昇ったとき、エルフが目覚める。

まだ太陽も月もない頃だから、時間は計れず、一体何年前だかわからないくらいの昔。第二紀、第三紀は3000年くらいずつあって、大ざっぱにでも何となくは年代の感覚を持てる。第一紀は割と短い。
しかしその前は、○○の時代とか、△▽の時代とかいろいろあって、それぞれ延々と長く、どのくらいだったのかは、かなりアバウトなのだ。原稿によって違うのが困る。
だから、ガラさまがどのくらいババアなのか、よくわからない。あ、ここだけの話ね。ないしょ。いつもお変わりなく、お綺麗で、結構なことでございます。はい。

その頃のシリウスは・・・ヘルルインって名前なんだから、やっぱ青かったんだろう。

初めはちゃんと青だったのが、メネルマカールの剣の鞘につられて、ヘルルインも赤くなったのかもしれない。いっつも後にくっついてるから、何でもかんでも同じことをしたくなるのだ。で、ずーーーーっとそのまんまだったのが、割と最近になって自分は赤くなる予定じゃなかったと気づいて、元に戻ったのかもしれない。うん。そういうことにしとこう。


で、それっていつの話?