極秘任務の成功は?!
任務の成功を心から祈りつつ、普段どおりの生活を続けてきた訳だが、否応無しにその時間はやってくるのだ。
いよいよ判定日の日。
体温は10日目過ぎ辺りから、急激に低温に向かって急降下。
ため息が全身を襲うが、私には考える事が山ほどあるのだ。
取りあえずは判定を聞かないことには考えもまとまらない。
そして判定はと言うとマイナスでした。
6個もあったんだけどな。
ちくしょー!!妊娠ってなんて難しいんだ!!
そして案の定、先生から転院のお誘いがあった。
しかし夏に引越しの予定もあり、実の所お金が無いのだ。
時間が空くためにメルビンを飲み続けるのは危険ということで、メルビンは中止に。
今まで3錠飲んでいたものを判定日から2錠にし、1週間後には1錠にし、その1週間後に完全停止となる。
あぁ私の魔法の痩せ薬が・・・。
もう食べたい物も食べれなくなってしまう。
確かに薬の効果で7〜8キロは痩せたが、薬を止めるとリバウンドがあるらしい。
その為にPCOの値を標準にしておくためには、自力でのダイエットがメインとなるのだ。
そしてメルビンが完全に体内から抜ける1ヵ月半後にまたメトフォルミン検査。
これで数値がハッキリするのである。
そして転院話は一応は行くという話はしたものの、実の所は迷っている。
その1番の理由には金額と言うものがある。
初めて金銭的に追い詰められた気持ちがする。
というか、こんな時期にマンションを購入した私たちが1番の原因なのだが・・・。
でも今までの総決算と言うか、いろいろ考えた事もあるのだ。
いろんな人から子供がいると大変よ。とか子供がいなくても幸せな人もいるのよ。などなど、いろんな事を言われた経験は、多分不妊治療をしている者ならば言われた経験はあるだろう。
子供が何で欲しいの?
そう聞かれることも何度もあった。
いつもその答えは「夫と私の子供が見てみたいから」だった。
だけどそもそも子供を欲しいと言う事について、理由など必要なのだろうか?
自然妊娠だったらそんな事は考えただろうか?
いや、私は多分考えなかったと思う。
当たり前の様に1人2人と産んでいたに違いない。
その当たり前の感情に理由は要らないんだというのが、私のフレッシュ3回、フリーズ3回してきた答えだったりする。
今までは何で欲しいんだろう?
エゴなのかしら?
こんな思いまでして!
いろんな感情が渦を巻いていた。
ある時は絶対に子供が欲しいと思うし、ある時は夫婦2人でも良いかな?とも思う。
ある時は神様が私たちの遺伝子は残したくないと思ってるのかしら?とナーバスになり、
ある時は神様なんていないんだよ。現実しか信じないんだよとも思う。
もしかしたら結婚が間違っていたのかしら?
もしかしたら私じゃない人と夫が顕微をすればすぐに着床するのかも?
気持ちは一喜一憂し、一進一退を繰り返していく。
そんな中でも前に進む事しか許されていない。
後ろを向いていても、後ろ歩きで前に進んでいく。
立ち止まっている暇は無い。
切羽詰った気持ちにもなる。
だけど実の所は誰かに強制されているんじゃなくて、前に進む事以外、怖くて立ち止まれないのだ。
いったん立ち止まってしまったら、もう二度と前に向かって歩けないんじゃないかと。
そう思うと怖くて前に進むしかなかったのである。
ちょっと休憩はあっても、ガッツリ休憩は無かった。
心のどこかではいつも前のほうを気にして、体ごと伸び上がって前を見ていた。
周りから見ればガッツリ休憩に見えたかもしれないが、実際は頭の中は顕微の事しか考えていなかった。
いつ頃にやろうか?
今度の治療法は?
薬の効果は?
いつでも頭の中はフル回転で、様々なことを考えている。
しかし1つだけ確かな事は、やっぱり子供が欲しいという事だけだ。
まだこれからも私の一喜一憂、一進一退は繰り返されていく。
次回はホントに未定。
でもまだ諦めない、諦められない。