理想の日帰り温泉

めんめじろうは、日々「貧乏暇なし」の生活を送っているので、宿に泊まって温泉に入るという機会がない。
それゆえ、日帰り温泉、または、日帰り入浴可の温泉をもっぱら利用しているのである。
そもそも、支笏湖の丸駒温泉(当時、日帰りの入浴料は700円であった。)に入って衝撃を受けたのがことの始まりであるが、それ以来、ニセコや長万部、上富良野など何箇所かの温泉に入るなかで形成された日帰り温泉の理想像をここで述べる。

理想の温泉とは

めんめじろうにとって理想の温泉とは、入浴中に時間が止まっている、あるいは、時間がゆっくり流れていると感じさせてくれる温泉である。

時間が経つのを忘れ、仕事のことを忘れ、立ち枯れた木のごとく何も考えずにお湯につかっていられるのが良い温泉である。

このような温泉は、以下のような条件を満たしていることが必要であるが、しかし、すべてを満たした温泉を見つけるのは至難の技でもある。現実には、以下の条件のうち1つでも多くの条件を満たす温泉を見つけることが肝要である。

条件1 日常の環境から離れたところにあること

普段生活しているところから離れた自然の豊かな場所にあることが望ましい。
具体的には、木々に囲まれた場所、山を望む場所、渓流のほとり、湖のほとり、海が見渡せる場所などか良い。

条件2
 できれば鄙びた感じの入浴施設であること

新しくてピカピカのタイル張りよりは、古くて壁に穴が開いているくらいの浴室の方が落ち着くものである。ただ、新しくて気持ちが良いということもあるので、どうしても古くなければならないというわけではない。

条件3 混んでいないこと

いわゆるイモ洗い状態で入浴した場合、のんびりとした感覚を得ることが難しくなる。自分一人だけ、若しくは、少人数で足を伸ばして入浴できるのが理想である。

条件4 静かであること

お湯の流れる音など、自然な音だけが聞こえることが理想である。演歌のBGMなどが流れているのは良くない。

条件5 ぬるめのお湯であること

熱くてすぐに肌が赤くなるような温泉では、長時間入浴することができない。このような場合、湯から出て、浴槽の傍らに座るなどの工夫をすれば、のんびり感を得ることができることもあるが、やはり、ぬるめのお湯が一番である。

条件6
 無粋な臭いがしないこと

塩素の臭いがしたり、使い古したお湯の臭いがする温泉(循環式の場合などに稀にある)は、興ざめである。こんこんと湧き出るお湯があふれているのが良い。

条件7
 虫が邪魔にならないこと

露天風呂などの場合、蚊やアブが頭の周りを飛んでいると落ち着いて入浴することができない。このような虫のいないことが理想である。
また、クマが出没するところなども不安が先に立つので良くない。

条件8 中途半端なツイタテがないこと

昔、混浴だった温泉に、後から中途半端なツイタテを取り付けて男湯と女湯を分けているところがあるが、これは、あまり良くない。ツイタテが不自然に視界をさえぎるので、圧迫感がある。
男女を分けるのであれば、完全に新しい浴室を別に作るべきであるし、そうでなければ、混浴のままにしておくべきである。 

補足

良い温泉は、人気があるので、条件3「混んでいないこと」を満たすことが難しくなる。この点に関しては、土日祝日を外すなどの工夫をする必要があるが、これまた難しい。理想と現実を一致させることは温泉においても難しいのである。

また、条件7「虫が邪魔にならないこと」を満たすためには、晩秋から初夏にかけての虫のいない季節を選ぶのが1番である。温泉は、寒い季節ほど似つかわしい。

めんめ じろう 平成15年2月)



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