シェフズ・スペシャル
カレー伝道師特製オリジナル・レシピ

第22回 ひよこ豆のスンダル


 スンダルというのは南インドの豆サラダのようなものだ。正確にはサッと炒めて仕上げるのでサラダではないが、出来上がりは温サラダのような感じとなる。家庭でも作るが、露店のスナックとしてもよく知られる。一方、ミールス食道での登場頻度はそれほどでもない。ともあれ、野菜とヨーグルトで作るライタとともに、フレッシュな食感がうれしい一品である。

 皆さんご存知の通り、インド亜大陸では多くの種類の豆をカレー、炒めもの、サラダ、あるいはモヤシやスイーツなど多彩な調理法で食べる。スンダルもそうしたレパートリーのひとつだ。

 味付けにおいては塩、レモン汁の酸味、ココナッツ・ファインの甘味のバランスが大事。個人的には酸味を利かせたスンダルが好みだ(本場では未熟の青マンゴーを刻んだものをあしらい、酸味を演出する)。

 日本ではご飯やパンのおかず、酒の肴、どちらにも重宝なアイテムとして広く活用できる。ぜひマスターしていただきたい。

《レシピ》ひよこ豆のスンダル


《レシピ》チャナ・スンダル〜ひよこ豆の南インド風スパイシーサラダ

材料(4人分) ひよこ豆 乾燥時で1カップ 自然塩 適宜、レモン汁 適宜、ショウガのみじん切り 大さじ1、青唐辛子2本のみじん切り(なければピーマン1/2ヶのみじん切りで代用)、刻んだ香菜 ひとつまみ(なければ省略)、ココナッツ・ファイン 大さじ山盛り1、サラダ油 少々
テンパリング用スパイス ホール・スパイス チャナ・ダールとウラド・ダール 各小さじ1/2、ヒング 少々、タカノツメ2本、マスタード・シード 小さじ1/2、カレー・リーフ10枚(なければ省略)

【下ごしらえと調理】 
@ひよこ豆はできれば一晩程度水に浸し、それからやわらかく水煮する。ゆだったら分量外の塩少々を加え、軽く塩味をつけておこう。使用する直前まで煮汁に浸けておき、使う直前に水切りするとおいしい。
Aフライパンか中華鍋を用意し、サラダ油を入れたら中火にして、テンパリング用スパイスを表記した順番に加えていく。
Bマスタード・シードがパチパチとはじけだしたら、水切りしたひよこ豆を入れて炒める。
C2、3分炒めて、ひよこ豆に油がよくなじんだら、青唐辛子またはピーマン、ショウガのみじん切りも加え、自然塩で味つけする。
D全体を混ぜながらサッと炒め、ショウガや青唐辛子の香りがしたら、ココナッツ・ファインを加えてサックリ混ぜ火を止める。
Eレモン汁を加えて味をチェックすればできあがり。仕上げに香菜をふりかけよう。

【おいしさのヒント】

・ひよこ豆の他、皮付きの緑豆、キドニービーンズ、大豆、ピーナッツなどお好きな豆が利用できる。
・Cで、粗みじん切りにしたキュウリ1カップ分、あるいは同量程度のズッキーニの粗みじん切りなどを加えてミックスしてもおいしい。



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