シェフズ・スペシャル
カレー伝道師特製オリジナル・レシピ

第17回 かんたん鶏挽き肉とじゃがいものカレー(北インドのイスラーム風)


 挽き肉を使った、いわゆるキーマ・カレーは日本でもとりわけ人気があるカレーのひとつだろう。
 実のところ、本場ではマトンのキーマ・カレーがポピュラーなのだが、日本では手に入りにくいので、もっぱら鶏挽き肉でつくることが多い。
 さまざまなキーマ・カレーのレシピがある中、今回は、かんたんでいながら香り高い北インド風の家庭的なレシピをご紹介しよう。
 料理店とは違って、風味はしっかりしていながら、あっさりしているのも特徴のひとつ。
家庭料理の魅力にぜひ触れていただきたい。
 
 

《レシピ》かんたん鶏挽き肉とじゃがいものカレー

材料(4〜6人分)鶏挽き肉600グラム、じゃがいも2ヶ、たまねぎ1ヶ、しょうがとにんにくのすりおろし 合わせて小さじ2、ヨーグルト 1/2カップ強、ししとう4本(なければ省略)、塩 小さじ2程度、サラダ油 大さじ3〜4、水 適量3カップ程度、刻んだ香菜 大さじ山盛り1
ホール・スパイス グリーン・カルダモン3〜4粒、ビッグ・カルダモン1粒(なければ省略)、シナモン・スティック2センチ、ベイリーフ2枚、ブラック・ペパー5〜10粒
パウダー・スパイス ターメリック 小さじ1/4、カイエン・ペパー 小さじ1、コリアンダー 小さじ1


 

【下ごしらえ】


@たまねぎは縦半分にしてから、繊維を断ち切るように横方向に薄くスライスしておく。
Aしょうがとにんにくを同量用意し、おろし金などですりおろしたら、いっしょの容器に入れて混ぜておく。
Bししとうは小口切りに。
Cじゃがいもは皮をむいて、1センチ半角ぐらいにカットしておく。


【調理】

@直径20センチ程度の厚手の鍋を用意し、やや多めにサラダ油を入れる。
A中火にしたら、ホール・スパイスを加え、いい香りがするまで軽く熱する。こがさないように。
Bカルダモンやブラック・ペパーが油を吸ってふくらんだら、たまねぎのスライスを加え、
最初は強火で炒めはじめる。
Cたまねぎのかさが減るともに火を弱め、最後は弱火でたまねぎが黄金色になるまで炒める。
D弱火のまま、しょうがとにんにくのすりおろしを加えたら、さっと鍋を混ぜる。
Eしょうがとにんにくのいい香りがしたら、さらにししとうと香菜を加える。
F鍋をひと混ぜしたら、ヨーグルトを加えて全体を軽く混ぜる。火はまだ弱火。
G弱火のままパウダー・スパイスを表記した順に入れ、ひとつ入れるたびに鍋を軽くミックスする。
最後に塩も加え、ひと混ぜする。
H1カップの水を用意し、火を中火にしたら、水を1回に1/4カップずつ入れてはかきまぜ、そのつど沸騰させる。
I1カップの水が全量入ったら、そのまま2、3分煮込もう。
J2,3分すると、赤い色のオイルが表面に上がってくるはず。そうしたら鶏挽き肉を加えて、ほぐすようにしながら、
挽き肉の表面に火が通るまでしばらく炒める。
K肉の表面の色が変わってくるまで炒めたら、強めの中火にし、2カップの水を4〜5回に分けて加え、
そのつど沸騰させる。
L水が入って沸騰したら、弱火にし、ふたをして、ときどきかきまぜながら30分ほど煮込む。途中で水気が少なくなったら、お湯や水を少しだけ加えよう。
Mじゃがいもの角切りを加え、さらにじゃがいもに火が通るまで弱火で煮込む(15分程度)。
Nじゃがいもに金串やようじを差して、スッと通ればできあがりだ。塩加減をチェックしよう。


【おいしさのヒント】

・このキーマはごはん、パンともよく合う。ごはんで食べるときはよくかき混ぜよう。
・挽き肉からおいしいだしが出るが、水気が多すぎるとうまみが薄まっておいしくない。
ポッテリと汁気少なめに仕上げよう。
・じゃがいも以外、ナス、グリンピース、大根、オクラ、かぼちゃ、サツマイモ、にんじん、かぶ、ブロッコリーなど、お好みの野菜を合わせられる。食べやすいサイズにカットして、お好きな加減まで煮ればいい。


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