一、二、三 リズムに乗って歩く夕暮れ |
五十キロハイクも後もう少し |
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吹雪く中少しだけ風が収まれば |
ほんわか穏やか春の如し |
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カトコトと木枯らし吹きて眠れざる |
夜半しきりに娘を想う |
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心病む姪のことを想う夜 |
夢でも良いから亡母に逢いたく |
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六年前癌の手術を受けたりし |
病院横目に寒の夜歩く |
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午後の九時ライトを点して田を梳きし |
田植え準備に忙しき農夫 |
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蛙鳴き絣模様の早苗田に |
夕闇迫る道の辺を歩く |
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公園をジョギングしたり歩いたり |
老若問わず満ち足りた笑顔 |
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風薫る伊佐名護山に佇みて |
代わる代わるシャッターを押す |
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さわさわと若葉の薫る風吹きて |
蕗採る吾の頬をくすぐる |
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在る無しの風に百合の香匂ひ来る |
学童通う山端の径 |
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笹百合の優しき香り立ち込めし |
仏間に活けしたった一輪が |
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公園の至る所の落ちつつじ |
集めて孫は飾して遊ぶ |
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色取りの紫陽花の花土手に咲く |
住む人も無き平家の里に |
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三日だけ雨よ降るなと祈りつつ |
梅五十キロを引き上げて干す |
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炎天下朝な夕なに顔を見て |
三日三晩の梅干しも終わる |
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