雪が降り静まり返る長き夜 |
写経の筆を運ぶ音優し |
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素晴らしき人との出会いを大切に |
思ひで過ぎし三十年の歩み |
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そおどすかおいでやすかと京言葉 |
優しさ響く病室にて過ごす |
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凍てもよし吹雪も又よし冬景色 |
生活離れて眺む限りは |
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吾が体型そのままベッドに納まりし |
名残り残しつ退院の朝 |
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風に揺れ雪に打たれて山茶花の |
花散り落ちぬ菩提寺の庭 |
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岸壁を小鳥の如く滑り来る |
スノーボートの若き男女等 |
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この春も公共料金値上がりて |
快晴なれど家計は寒し |
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髪染めてボンタン履いてる |
愚れた子も襟足刈り上げ卒業の朝 |
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しなやかに飛沫を上げて泳ぎおる |
水泳選手の輝く手足 |
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ワッ綺麗線香花火の行列だ |
対向車線より連なる光は |
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快晴と桜日和に恵まれて |
末の息子の入学の朝 |
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さくら雲ブルトーザーの音遠くより |
朝のしじまに鳴り響くなり |
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連山の一山だけがこぶし咲き |
離るる程に残雪の如く |
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春の湖に集いて浮かぶウィンドサーファー |
羽根を休めし蝶の如くに |
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