WEB蕎麦用語辞典


  蕎麦用語辞典

蕎麦辞典 あ行
【あ】

あいのり【相乗り】
種類の違うそばの盛り合わせ。そばとうどんの盛り合わせなど。
=もりわけ

あおさきり【石蓴切り】
さらしな粉にアオサ(海藻)を練りこんだそば。

あきしん【秋新】
秋に収穫される新そば。風味が良く、とくに美味しい。
あきそば。

あきそば【秋そば】
=あきしん

あくぬき【灰汁抜き】
そばの果皮を取り除いてから精製すること。挽き抜きともいう。

あげそば【揚げ蕎麦】
生のそばを油で揚げたもの。軽く塩を振って突出しにしたり、
あんをかけてかた焼きそば風にしたりする。

あげだまそば【揚げ玉蕎麦】
天かすを具にしたそば。たぬきそばともいう。

あし【足】
そばのつなぎ具合を指す言葉。つなぎが弱く切れやすいものを「足がない」と言う。

あつもり【熱盛り】
水洗いした冷たいそばを再度温めて出すもの。熱湯に通すので「湯通し」とも。

あなごなんばん【穴子南蛮】
アナゴの蒲焼をかけそばの上に置いた種物で、短冊切りのネギを載せる。

あぶらずまし【油澄まし】
普茶料理(中国式の精進料理)の「ねぎ飯」「ねぎそば」だけに使われる調味料。
加熱したごま油を冷ましたものに、すったみそと“たまり”を入れて煮て濾したもので、
出す前に温めてねぎ飯やねぎそばにかける。

あぶりみそ【炙り味噌】
『蕎麦全書』中で挙げられている、そばの6品の薬味のうちの一つ。
細かく刻んだ胡桃を入れた味噌をあぶって作る。

あまかわ【甘皮】
ソバの胚乳部を包む薄い皮で、種皮ともいう。取れたてのときは緑色。たんぱく質が豊富。

あまじる【甘汁】
「辛汁」に対しての、関東圏での言葉。味の薄いかけ汁のこと。

あらい【洗い】
ゆで上がったそばを水で洗うこと。水洗い。

あられそば【霰蕎麦】
海苔を載せたそばの上にバカガイの貝柱を載せ、熱い汁をかけたかけそば。
貝柱を霰に見立てたところから。

あられとじ【霰とじ】
卵とじにしたあられそば。

あわせそば【合わせ蕎麦】
=ちゅうやそば

あわびきり【鮑切り】
おろし金でおろした鮑を練りこんで作った変わりそば。

あわゆきそば【淡雪蕎麦】
あわ立てた卵白をかけたかけそばに、もみ海苔を散らしたもの。
卵白を春の淡雪に見立てたところから。

あん【庵】
浅草・称住院(浄土宗)の支院「道光庵」由来の蕎麦屋の屋号で、
江戸時代中期から使われるようになった。
信州出身だった道光庵の庵主は蕎麦打ちの名人で、庵主の打ったそばが
参詣者の間で喜ばれたことから、その庵主にあやかろうと屋号に「庵」を付ける蕎麦屋が続出した。

あんかけ【餡掛け】
葛粉や片栗粉でとろみをつけたかけ汁(餡)をかけたそば。

【い】

いかきり【烏賊切り】
そば粉にイカのすり身を練りこんで打った変わりそば。

いかけ【鋳掛】
隠語。二人以上の注文の品を一緒に出すときの麺類店の通し言葉。
(元は男女の同行の意)

いかだ【筏】
隠語。こねがやわらかいため、麺同士がほぐれず、茹で上がったときに筏のようにくっ付いている様子を言う。

いしうす【石臼】
そばの救世主。鎌倉時代にこれが普及したために、急激にそば粉が普及した。
摩擦熱が発生しないため、そば粉が粉焼けせず、機械製粉よりも風味の良いそばができる。

いしうすづか【石臼塚】
宝仙寺(東京都中野区)にある塚。機械製粉によって不要になった石臼を集めて供養するため、昭和二年に造られた。

いずしそば【出石蕎麦】
兵庫県出石市の名物。別名「皿そば」。五皿で一人前。
出石焼きの平皿に盛ったそばに、つゆをかけて食する。

いずもそば【出雲蕎麦】
島根県出雲大社を中心として発展したそばの総称で、「割子そば」「釜揚げそば」などがある。
麺はつゆに漬けるのではなく、つゆを上からかけて食べる。

いそきり【磯切り】
さらしな粉に海苔を練りこんだ変わりそば。海苔切り。

いそゆきそば【磯雪蕎麦】
冷たいそばに卵を落としてかき混ぜ、専用のせいろ(曲げわっぱ)に盛り、海苔を散らしてもり汁を添えたもの。

いた【板】
@隠語で料理人を指す
A板かまぼこの略
B切る前のめん帯の状態のそば

いたそば【板蕎麦】
「へぎ」の大箱に盛られた2〜3人前のそば。山形県の内陸部での呼び名。
(類)そね。へぎそば。

いちばんこ【一番粉】
抜きを軽く粗挽きしたときに割れ出る胚乳の中心部を挽いてふるいにかけ、選別された粉。
色は白く、わずかに甘みがあるが、でんぷんが主体で、そばらしい風味はない。
たんぱく質がほとんど含まれないので粘りが少なく、麺を打つにはつなぎが必要。
さらしなこ。ごぜんこ。

いちやそば【一夜蕎麦】
そばは打ってから一晩置いた方がおいしく食べられるということから言われる言葉。
(香川県綾歌郡綾南町小野)

いっぱいとうじ【一杯湯じ】
麺類をゆがくときに使うざる。

いなかそば【田舎蕎麦】
黒っぽい色をした太目のそばの総称。挽きぐるみを使う。

いなりそば【稲荷蕎麦】
油揚げを載せたかけそば。きつねそば。

いもつなぎ【芋繋ぎ】
水で溶いたすりおろした自然薯でそば粉を練る。他には大和芋や銀杏芋もつなぎとして使われる。

いろもの【色物】
色が鮮やかで、見て楽しめる変わりそばの総称。さらしな粉で作ったものが多い。

【う】

うえした【上下】
麺類店の職制のひとつ。そばを打ち、それが済むと釜前の役もこなす人。

うすや【臼屋】
石臼でそば粉を挽く専門の職人。

うずらそば【鶉蕎麦】
鶏卵はもり汁の味を薄めてしまうということで、ウズラの卵を使ったもの。大正14年に発案され、昭和32年に商標登録された。

うちいりそば【討入蕎麦】
忠臣蔵の赤穂浪士大石良雄らが討ち入りの前に縁起を祝って食べたといわれるそば。
これにちなんで12月14日の「義士祭」では「そば供養」が行われる。

うちこ【打ち粉】
そば玉を麺棒で延ばす際に、麺棒や打ち台に生地が付かないように使う粉。そば打ちの場合、
「端粉(はなこ)」と呼ばれる、玄ソバを挽いたときに最初に出る粗い粉を使うことが多いが、
そば玉と同じ粉(共粉・友粉)を使うこともある。

うちぞめ【打ち初め】
正月二日、めん類を打って神仏に供えること。長野県・神奈川県・栃木県などの一部に残っている風習。
このときは、そば粉9小麦粉1の割合で、ヤマイモと卵をつなぎにして打つ(水は使わない)。

うちばん【打ち板】
手打ちの際、のしの作業のときに使う大きな木製の台。桂・檜・桜などが使われる。
めんだい。

うちぼう【打ち棒】
めん棒。

うどんいっしゃく そばはっすん【饂飩一尺 蕎麦八寸】
一番食べやすいとされる長さを示した諺。手打ちの原則。
そばはっすん。

うどんさんぼん そばろっぽん【饂飩三本 蕎麦六本】
一度に口に運ぶのにちょうど良い量を示した諺。

うばこ【上端粉】
@製粉のときに最後に残った粗い粉。主に動物のエサにする。
Aふるいの上に残った粉。

うわおき【上置き】
麺の上に載せる具のこと。種。

うんきそば【運気蕎麦】
年越し蕎麦のこと。「運そば」「福そば」とも。

【え】

えきそば【駅蕎麦】
その名のとおり、駅の蕎麦屋。元祖は函館本線の長万部駅あるいは森駅とされているが、
一般に知られるようになったのは、明治三十年に信越線軽井沢駅で始めてからのこと。

えどじる【江戸汁】
江戸下町好みの、非常に辛いそばのつけ汁。

えびすこうそば【恵比須講蕎麦】
恵比須講(旧暦11月20日に、商家で商売繁盛を願って恵比須を祭ること)の祝宴で食べるそば。

えんきりそば【縁切り蕎麦】
年末に食べるそば。そばは切れやすいことから、「旧年の苦労や災厄をきれいさっぱり切り捨てよう」という意味がある。

えんむすびそば【縁結び蕎麦】
縁結びの印として、嫁方から仲人付き添いで婿方に持参するそば。「結納蕎麦」ともいう。
そばは細長いことから「二人の縁が細く長く続く・側(そば)に末永く」という縁起をかついだもの。

【お】

おおいりそば【大入り蕎麦】
劇場・寄席などで客の大入りの祝いに、従業員に渡されるそば。
最初は現物支給だったが、明治中頃から「大入袋」に現金を入れて渡すようになった。

おおつごもりそば【大晦蕎麦】・おおとしそば【大年蕎麦】・おおみそかそば【大晦日そば】
年越し蕎麦の別名。

おおひらもり【大平盛り】
平たい大きな椀(大平椀)に料理を盛り付けることで、風鈴そばの特徴。

おかぐら【御神楽】
吉原言葉。夜、廓外から商いにくる風鈴そばのこと。

おかめそば【阿亀蕎麦】
具をでお多福(おかめ)の顔をかたどったかけそば。
髪は湯葉、鼻は松茸の薄切り、頬はかまぼこ、口は椎茸で作る。

おきあげ【置き上げ】
ソバの実を石臼で挽く際、臼の上下を少し空けて軽く挽くこと。これを絹ふるいにかけて取るのがさらしな粉。

おこえがかり【お声掛かり】
通し言葉で、「そばは、酒と一緒に注文されたときは、客が酒を飲み終わって、
客の“お声”が掛かってから出す」との意味。酒の注文は「お燗つき」「御酒(ごしゅ)」と通す。

おたかそば【御鷹蕎麦】
よたかそば。

おばぶ
汁に入れて煮込んだそば・うどん。別名「のしこみ」(長野県上伊那郡での呼び名)

おはらぎそば【大原木蕎麦】
水で練ったそば粉に五分立ての卵白を加えて木枠に入れて蒸したものを細長く切り、
それを6本程度にまとめて海苔でくくったもの。京都の大原女(おはらめ)が売る薪に似ていることから名づけられた。
5束ずつ器に盛り、そばつゆと薬味で食べる。

おやこなんばん【親子南蛮】
鶏肉とネギを卵でとじたものを載せたかけそば。

おろしじるつなぎ【卸し汁繋ぎ】
水の代わりに大根のおろし汁で練ったそば。

おろしそば【卸し蕎麦】
醤油やかけ汁などで味付けした辛味大根のおろし汁で食べるそば。もりとかけの両方がある。


蕎麦辞典 か行




【か】

かきそば【牡蠣蕎麦】
さっと火を通した牡蠣と短冊切りのネギを載せたかけそば。

かきたま【掻き玉】
片栗粉または葛粉でとろみをつけたかけ汁に卵を溶き入れたあんをかけたかけそば。本来はうどんのメニュー。

かけ【掛け】
「ぶっかけそば」「かけそば」の略。

かけそば【掛け蕎麦】
「ぶっかけそば」の略。温めたそばに熱いかけ汁をかけたもの。

かしわなんばん【かしわ南蛮】
=とりなんばん
根や豆腐と一緒にゆで、ねぎ味噌かニンニク味噌で食べる。

かばく【花麦】
中国でのソバの別名。

かまあげ【釜揚げ】
ゆでたての熱いままをいう。うどんの場合が多いが、そばの場合は「地獄そば」とも。

かまあげそば【釜揚げ蕎麦】
出雲地方の郷土食。そば湯と一緒に盛られたゆでたての熱いそばに、冷たいそば汁をかけて食べる。

かもすい【鴨吸い】
鴨南蛮の、そば抜きのもの。酒の肴。

かもなんばん【鴨南蛮】
かけ汁で煮た鴨の肉と長ネギをそばの上に置き、かけ汁をかけたもの。
一般的には合鴨を使う。
かやく【加薬】
そばやうどんの薬味、または添え物。

からじる【辛汁】
濃いそばのつけ汁。

からみ【辛味】
薬味・加薬の中で、辛いもの。
刻みネギ・唐辛子・わさび・からし・ショウガ・コショウ・大根おろしなど。

からみそば【辛味蕎麦】
大根おろしで食べるそば。おろしそば。

かれーなんばん【カレー南蛮】
カレー味の、長ネギと鶏肉(もしくは豚肉)を具にしたかけそば。ちなみに、うどんの場合は長ネギではなく玉ねぎを使う。

かわりそば【変わり蕎麦】
そば粉に様々なものを混ぜて打ったそば。特にそばの色が変わるものは「色物」といい、これは通常は白いさらしな粉を使う。

かわりそばがき【変わり蕎麦掻き】
そば粉に混ぜ物をして作ったそばがき。病人の栄養食などに用いられる。

かんざらし【寒晒し】
寒中に、玄ソバを冷たい水または清流に数日間浸け、そののちに寒風にさらして乾燥させたもの。
この寒ざらしから製粉されるさらしな粉が最上品とされた。

かんざらしそば【寒晒し蕎麦】
寒ざらしで打ったそば。

かんめん【乾麺】
乾燥させた生めん。

【き】

きいっぽん【生一本】
つなぎを使わないでそばを打つこと。またはそのそば。
=生(き)そば・生粉(きこ)打ち

きかいうち【機械打ち】
「手打ち」の対語。そばを機械で打つこと。またはそのそば。

きこ【生粉】
そば打ちの際、つなぎの小麦粉を「割り粉」と言うのに対する対語で、そば粉そのものを言う。

きこうち【生粉打ち】
=きいっぽん・きそば

きそば【生蕎麦】
=きいっぽん・きこうち

きたわせそば【キタワセソバ】
農林水産省北海道農業試験場が、富良野産の牡丹ソバから選抜固定した新品種。
ソバとしては初めて登録番号が付けられた「農林一号」。栽培適地は北海道。

きつねそば【狐蕎麦】
甘く煮た油揚げとネギを載せたかけそば。

きょうどそば【郷土蕎麦】
その土地だけに伝わる、地方色の強いそば。
つなぎや製法に特徴があるものが多い。

きらずだま【切らず玉】
そば打ちに失敗したそば玉。
こねる際に水を多く加え過ぎた場合、あとから粉を足してもおいしいそばにはならないので、
「切らずに捨てた方がいい」との意味を込めてこう呼ぶ。

きりしたそば【霧下蕎麦】
霧下地帯(秋に霧が発生しやすい、昼夜の気温差が大きい山裾で、標高500〜700mくらいの場所)で
穫れた秋そばで、味や栄養に優れているということで特に喜ばれている。
主に新潟や長野のものが知られている。

きりばん【切り板】
手打ちそばを切るためのまな板。

きれい【綺麗】
通し言葉で、そばの盛りを少なくすること。
=さくら

きん【斤】
通し言葉で「きれい」の対語。そばの盛りを多くして出すこと。
例:「きんで願います」

きんぷら【金麩羅】
@そば粉を衣にして揚げた天ぷら。
A榧(かや)の油で揚げた天ぷら。
B衣に卵黄を加えて揚げた天ぷら。

【く】

ぐ【具】
添え物の古語。「種」「かやく」とも言う。

くさきり【草切り】
さらしな粉にヨモギの葉を練りこんで打った変わりそば。

くちあけ【口開け】
切り終えたそばをほぐすこと。

【け】

けしょうみず【化粧水】
ゆでて洗ったそばに、こしを立てるために仕上げにかける、きれいで冷たい水。

げんそば【玄ソバ】
殻をつけたままの蕎麦の実。「玄」は黒色をあらわす。

けんちんそば【巻繊蕎麦】
茨城県久慈郡里美村・水府村などの山村の郷土そば。
けんちん汁でそばを食べたり、かけそばにしたりする。

【こ】
こいぬまこうむてん【渠Z沼工務店】
川崎・布田の新築からリフォームなど建物に関する一切を
任せられる信頼の大工さん。

こうはくそば【紅白蕎麦】
祝儀用に紅白2色の変わりそばを盛り合わせたもの。赤は海老切り、白はさらしなそば。

こおりそば【凍り蕎麦】
ゆでた生そばを小さな輪にまとめ、寒気にさらして凍らせて乾燥させたもの。
熱湯で戻して食べる。

ごぜんこ【御膳粉】
=さらしな粉

ごぜんそば【御膳蕎麦】
「御膳」は食事・食膳の尊敬語。高級なそばを指して言う。

こめそば【米蕎麦】
=そば米


蕎麦辞典 さ行




【さ】

ざいらいしゅ【在来種】
その土地で昔から栽培されてきたソバの品種。
(それぞれ土地の名前、実の形状、収穫時期などにちなんだ名があるが、これらの名は品種を表すものではない)

さくら【桜】
通し言葉。そばの盛りが少なめなこと。
=きれい

さげなわ【下げ縄】
大工用語で、江戸ではそば、上方ではうどんを指す。
咄家用語では、略して「なわ」とも言う(この場合はそばのみ)。

ささきり【笹切り】
さらしな粉に笹の葉の粉末を練りこんで打った変わりそば。七夕の日などに食する。
ささそば。

さしみず【差し水】
そばなどをゆでる際、沸騰して吹きこぼれそうなときに水を入れること。「びっくり水」とも。

さらしな【更科】
超有名なそば屋の屋号。
総本家は東京・麻布十番にある「永坂更科」で、寛政2年(1790)に初代太兵衛(八代目清右衛門)が
「信州更科蕎麦処 布屋太兵衛」(この人は元々布屋だった)の看板を掲げたのが始まり。
以来、直系は「布屋なにがし」を名乗っている。
ちなみに更科の「更」は信州の「更級」から、「科」は「更級」の「級(しな)」に、領主の保科家から
使用を許された「科(しな)」の字をあてたものと伝えられる。
現在麻布十番には「永坂更科布屋太兵衛」「麻布永坂更科本店」「総本家更科堀井」の3店がある。

さらしな【更級】
信州の郡名。中心地である篠ノ井は、江戸時代にそば粉の集散地であったため、
「信州更級」の名が広く知られるようになった。

さらしなこ【更科粉】
「抜き」を軽く粗挽きしたときに割れ出る胚乳の中心部を挽いてふるいにかけ、選別された粉。色は白く、
わずかに甘みがあるが、でんぷんが主体で、そばらしい風味はない。たんぱく質がほとんど
含まれないので粘りが少なく、麺を打つにはつなぎが必要。
=いちばんこ、ごぜんこ

さらしなそば【更科蕎麦】
さらしな粉で打ったそば。色は白い。

ざるそば【笊蕎麦】
本来は竹ざるに盛ることからついた名前。海苔をかけるようになったのは明治以降で、本来は何もかけずにわさびを添える。

さんしょうきり【山椒切り】
サンショウの粉をそば粉に練りこんで打った変わりそば。

さんたて【三立て】
挽きたて・打ちたて・ゆでたてのこと。美味しいそばの条件。

さんばんこ【三番粉】
二番粉を取った残りの部分から挽き出された粉。この段階になると甘皮も挽き出される。挽き立てで鮮度が良ければ薄い緑色。
そばの香りが最も強いのがこの段階の粉で、栄養も多いが、繊維質が多いので、舌触りは一、二番粉に劣る。
別名「表層粉」。

じごくそば【地獄蕎麦】
=かまあげ

しっぽく【卓袱】
そば・うどんの種に松茸・椎茸・蒲鉾・野菜などを用いた料理。しっぽこ。
「卓袱」とは、元々はテーブルクロスの意味で、転じて食卓そのものも指す。卓袱料理は江戸時代に長崎地方から流行し始めた、中華料理の日本版で、このメニューの中に、いろいろな菜肉を載せたうどんがあり、これをそばで真似たのが「しっぽくそば」。

しっぽくもどき【卓袱擬】
そばもしくはうどんを加えた雑煮。

しなのいちごう【信濃一号】
ソバの品種の一。夏型と秋型の中間型で、播種期の幅が広く、関東北部〜中国地方で広く栽培されている。品質も良い。

しるかん【汁看】
隠語。そば屋で、汁がなくなったために看板(店じまい)すること。

しんしゅうそば【信州蕎麦】
信州は古来からソバの名産地であった。そこで穫れたソバから作ったそば。
生粉打ちが基本で、地域によって山ごぼうの繊維をつなぎにする。湯ごねが一般的。

じんだいじそば【深大寺蕎麦】
深大寺とその周辺で穫れたソバの総称。元禄年間に深大寺の住職が打ったそばが有名になったことに端を発する。

【す】

すえこ【末粉】
三番粉を挽いたあとの、甘皮や子葉部からなる、最後に残された粉。皮に近いので、たんぱく質、ゴミ、
繊維が多く食用には不向きとされているが、乾麺に使われることもある。

【せ】

せいろ【蒸籠】
@もりそば。器の名がせいろであることから。
Aそばを盛る器の名。本来は蒸すためのもので、実際江戸時代にはそばをせいろで蒸して出していた。
その名残で、今でもゆでたもりそばをせいろに盛り付ける。

せつぶんそば【節分蕎麦】
節分のときに食べる、清めのそば。
本来はこの節分そばを「年越しそば」といい、「大晦日そば」と区別される。

せめこ【責め粉】
二番粉。

せりきり【芹切り】
さらしな粉にあく抜きしてすりつぶしたセリを練りこんで打った変わりそば。

せりそば【芹蕎麦】
ヤマイモつなぎのそばをセリと一緒にゆでたもの。イモガラを入れ醤油で味付けした削り節のだしで食べるもの。
地方によっては、セリとそばを別にゆでて後で混ぜ合わせる。

せんきそば【疝気蕎麦】
江戸時代は疝気にそばが効くといわれていた。そこで甲州の一部では、小正月の前日、一月十四日の夜に、疝気を避けるために「疝気そば」といってそばを食べる。
(「疝気」は漢方用語で腰や下腹の内臓が痛む病気)

せんこ【仙粉】
そば粉のこと。特に蕎麦兵粮丸に使う場合の呼び名。

せんぞう
千切りにしてゆでた大根をそばに混ぜたもの。山梨・茨城の一部の郷土食。

ぜんりゅうふん【全粒粉】
挽きぐるみ。

【そ】

そば【ソバ】
タデ科ソバ属の一年草。普通種とダッタン種に大別され、一般的に単に「ソバ」と呼ばれるものは普通種を指す。
原産地は東アジア北部とされているが、最近では中国雲南省を発祥地とする説が有力。旧ソ連に栽培が多い。
茎は赤みを帯び、花は白。収穫までの期間が短く、荒地にもよく育つので、日本でも救荒作物として育てられてきた。
果実の胚乳で蕎麦粉を製する。

そばうち【蕎麦打ち】
手打ちそばを作ること。

そばおこし【蕎麦おこし】
「おこし」は「雷おこし」に代表される、米から作った日本最古の干菓子。そばおこしは近年開発されたもの。

そばかい【蕎麦会】
そば好きの人のために、主にそば屋が主催する、そばをじっくり味わうための催し。原則として会員制を取ることが多い。

そばがき【蕎麦掻き】
水か湯で練ったそば粉で、最も原始的なそば料理。
地方によっては、そばがきを味噌汁や雑炊などに入れたり、いろいろなものを混ぜたりする。

そばがきもち【蕎麦掻き餅】
=そば焼き餅・そば掻い餅・そばもち

そばがら【蕎麦殻】
ソバの実の果皮。粉にする際に取り除かれるが、枕の材料として使われる。

そばきり【蕎麦切り】
そばがきやそば焼き餅に対して、包丁で細長く切られたものを指す。
戦国時代から作られ始め、現在では単に「そば」と言う場合、これを指す。

そばきりぼうちょう【蕎麦切り包丁】
そばを切るための専用の包丁で、独特の形をしている。

そばこ【蕎麦粉】
ソバを挽いて作った粉。
ふるい分けの順に「一番粉」「二番粉」「三番粉」「末粉」が得られる。
他には、ふるい分けをしないで種子のすべてを粉砕・製粉した「挽きぐるみ」がある。

そばじょうちゅう【蕎麦焼酎】
ソバと白米から作られる焼酎。

そばしるこ【蕎麦汁粉】
そばがきを入れた汁粉。そば切りを入れることもある。
そばぜんざい。

そばす【蕎麦酢】
そば米を原料として作られた醸造酢。酢酸は他の酢(米酢・りんご酢など)と同じく4〜5%。
そば米はたんぱく質が多いので、アミノ酸を多く含む酢になる。

そばだい【蕎麦台】
そば屋で使う膳。

そばちゃ【蕎麦茶】
玄ソバを蒸気で蒸して殻を取り除き焙煎したもの。
タンニンやカフェインなどの刺激物はほとんど含まれず、ルチンやビタミンなどが多いので、健康茶として近年需要が高まっている。

そばどうふ【蕎麦豆腐】
そば粉・くず粉・冷たいかけ汁を混ぜ、湯煎にかけながらこねたものを型に入れて冷やしたもの。

そばねり【蕎麦練り】
=そばがき

そばまえ【蕎麦前】
そばを食べる前に飲む酒。

そばみそ【蕎麦味噌】
@米麹の代わりに蕎麦麹を使った味噌。
A甘口の江戸味噌と砂糖を練り、そこへ煎った抜きソバ(挽き割り)・白ゴマ・みりん・唐辛子粉を加えてさらに練り上げた
嘗め味噌。良いお通しになる。

そばむぎ【蕎麦】
ソバのこと。

そばむし【蕎麦蒸し】
しんしゅうむし。

そばゆ【蕎麦湯】
そばのゆで汁。そば湯を飲む風習は元禄の頃から。
たんぱく質やルチンなど、様々な栄養素が溶け出している。



蕎麦辞典 た行




【た】

だし【出汁】
かつお節、煮干、昆布、しいたけなどを湯で煮出したもの。料理にうまみを添えるために使う。
関東では味付けしない状態のものを指し、味付けしたものは「甘汁」と呼ばれるが、関西では甘汁のことを「だし」といい、
味付けしていないものは「白だし」という。

だったんそば【韃靼ソバ】
別名「にがそば」。粉は黄色く、強い苦味がある。上記2つに比べて実の色は薄く、粒も小さい。
主に中国やモンゴル、ネパールやブータンなどのヒマラヤ諸国で栽培されているが、含まれるルチンの量が普通のそばの
100倍にもなるため、日本でも最近は、その健康効果に注目されている。

たぬき【狸】
=たぬきそば

たぬきそば【狸蕎麦】
@揚玉とネギとを入れた種物。時代によっては「ハイカラ」「爆弾そば」などと呼ばれた。
A大阪や京都ではきつねそばをこう呼ぶ。
Bその他、地方によって様々な解釈がある。

たねじる【種汁】
かけ汁よりも薄味の、具を似るため甘汁。

たねぶた【種蓋】
そばの丼にかぶせる蓋で、主に種物用。

たねもの【種物】
そばやうどんの上に具をあしらったもの。おかめそば、天ぷらそば、玉子とじ、鴨南蛮など。
は「卵切り」白身だけのものは「白卵切り」。

たまごとじ【玉子綴】
片栗粉を使わないかき玉。海苔を載せる。

【ち】

ちゃきり【茶切り】
=ちゃそば

ちゃそば【茶蕎麦】
抹茶をそば粉に練りこんで打った変わりそば。

ちゅうやそば【昼夜蕎麦】
二色の異なったそば生地(めん帯)を重ね合わせて打った「合わせそば」。
赤と白は祝儀、茶と白は不祝儀、といった具合に使う。
白はさらしなそば、赤や茶は色物の変わりそばを使う。

【つ】

つきみそば【月見蕎麦】
生卵を載せた種物。正式には、温かいそばの上に四つ切りの海苔を敷き、卵を載せたのちに汁を張る。

つけじる【つけ汁】
辛汁のこと。「もり汁」と「ざる汁」がある。

つけとろ
「とろそば」とも。すり下ろしたヤマイモを同量のもり汁でのばした「とろろ汁」を添えたもりそば。

つごもりそば【晦蕎麦】
=みそかそば
「晦」は月の下旬・末日のこと。

つなぎ【繋ぎ】
そば打ちの際、打ちやすく切れにくくするために混ぜるもの。通常は小麦粉が使われるが、地方や用途によって、
卵やフノリ、ヤマイモなどが使われる。

つのおし【角押し】
製粉にあたって、玄ソバの殻に付着しているゴミや泥やヘタなどの不要なものを取り除く作業。

つゆ【汁】
だし汁の女房言葉。「おつゆ」「そばつゆ」のように使う。語源は汁を「露」に見立てたことから。

つゆあなご【梅雨穴子】

5月の下旬から7月にかけて獲れる江戸前アナゴを「梅雨穴子」といって、脂が乗り大変旨い。

【て】

てうち【手打ち】
手打ちそばのこと。

てこすりだんご【手擦り団子】
熱湯でこねてまとめたそば粉をちぎって手のひらでこすって指の太さほどにし、これを両手で押さえて細長い葉の形にする。
これを味噌汁に入れて煮てから、せん切り大根を加えたもの。かつては農家の常食の一つだった。主に東北地方。

でっち【捏ち】
温めて粥状にした残飯にそば粉を入れてこね、これを焼いたもの。味噌をつけて食べる。

でまえ【出前】
料理を配達すること。文献(『還魂紙料』下)によると、享保年間(1716〜36)には既にそばの出前が始まっていたという。


てんすい【天吸い】
天ぷらそばのそば抜きで、天ぷら吸い物の略。「てんぬき」とも。

てんだね【天種】
天ぷらそばの種。「天ちらし」「天ちら」とも。

てんとじ【天綴じ】
天ぷらそばの上に、さらに卵をとじた種物。

てんなんばん【天南蛮】
ネギをあしらった天ぷらそば。ネギを入れる分、天ぷらが小さい。「てんなん」とも。

てんぬき【天抜き】
=てんすい

てんぷらそば【天麩羅蕎麦】
タイショウエビ、クルマエビなどの天ぷらやかきあげを載せたかけそば。

てんもり【天盛り】
もりそばにえび天を別に添えて出すメニュー。

【と】

どうこうあん【道光庵】
道光庵は、江戸・浅草の称住院の院内にあった支院。
信州出身の庵主がそば打ちの名手で、参詣者にさらしな粉のおろしそばを振舞ったところ、
その味が評判になり、江戸中のそば好きが押し寄せ、寺だかそば屋だかわからなくなってしまった。
称住院からの再三の注意にもかかわらず、内緒でそば振る舞いが続けられたため、ついに天明6年(1786)にそば禁断の石碑が立てられた。これでそば目当ての参拝客を門前払いされ、道光庵のそば切りも三代で打ち切りになった。
そば屋に庵号のつく屋号が多いのは、この道光庵にあやかったもの。

どうわり【同割】
そば粉と小麦粉を同量ずつ混ぜること。

とおしことば【通し言葉】
料理店では、客の注文を調理場へ伝えることを「通す」といい、その際手短に、
かつわかりやすく伝えるための独特の用語を「通し言葉」という。

とがくしそば【戸隠蕎麦】
信州そばの一つ。戸隠山は山岳修験者の霊山で、古くから宿坊ではそばが常食だった。
江戸時代中期には既に戸隠そばは全国に知られていた。
冷水で打ったコシのある手打ちそばを水洗いしたのち、手で巻くように小分けにしてざるに盛る。

としこしそば【年越し蕎麦】
大晦日に食べるそば。江戸時代に始まった風習で、現在まで受け継がれている。
「歳取りそば」「大年(おおとし)そば」「大晦(おおつごもり)そば」「大晦日そば」などの別名がある。


とまり【泊まり】

下層ページです。内容をご自由に入れて、活用してください。
ちょっと入れ子が多めですが、大目に見てください(笑)
とまり【泊まり】
隠語。前夜の残りの材料を翌日に持ち越すこと。

ともこ【友粉】
そばを打つとき、そば粉と同じ粉を打ち粉として使う場合の打ち粉の呼び方。
一般的にはさらしな粉や端粉が使われる。

ともつなぎ【友繋ぎ】
生そばを打つとき、つなぎに「友粉」を使うこと。粉の一部を湯に溶いて「糊(もしくは共糊)」を作り、これを水代わりに練りこむ。

とりそば【鳥蕎麦】
=とりなんばん

とりなんばん【鳥南蛮】
鴨南蛮の鶏肉版。「鳥そば」「若鶏そば」「かしわ南蛮」などの別名がある。

とろそば【とろ蕎麦】
=とろろそば

とろろそば【薯蕷蕎麦】
辛汁の代わりにとろろ汁を添えたざるそば。
とろろ汁は山かけそば同様、すり下ろしたヤマトイモを同量のざる汁でのばし、最後に卵黄を入れる。



蕎麦辞典 な行




【な】

なかのしま まるはな【中野島丸花】
蕎麦処 中野島丸花。川崎の中野島に昭和37年に平山 敏により創業。
現在は二代目政則が店主。 稲田堤丸花より独立し平成11年より現在の布田の地にて営業する。

なかまさなしえん【中政梨園】
多摩川梨を代表する梨を産地直売 代表者田村 章

ながしゃり【長舎利】
隠語。そば、うどん、そうめんなど、めん類全般を指す。

なつしん【夏新】
夏に収穫された新ソバ。秋ソバと比べると味は落ちる。

なつそば【夏ソバ】
4月上旬(九州)〜6月下旬(北海道)にかけて種を蒔き、6月中旬(九州)〜8月中旬(北海道)にかけて収穫されるソバ。
主に北海道で栽培される。
「牡丹ソバ」「タワセソバ」などの品種がある。

なっとうそば【納豆蕎麦】
刻んだ納豆を混ぜ、そばに上置きしたもの。花かつお、刻みネギ、からし、卵黄を加えて、もみ海苔などを散らし、辛汁で食べる。

なべがき【鍋掻き】
火にかけた鍋の中でそばがきを練ること。
これに対し、火にかけないで練ることを「椀がき」という。

なべそば【鍋蕎麦】
釜あげそばの一種で、島根県出雲地方の割子そばに対して、石見(いわみ)地方のそば料理をこう呼ぶ。
好みで鳥そぼろ、いり卵、ゴマ、ネギ、海苔、紅葉おろしなどをつゆに入れ、そばをこれに浸けて食べる。

なまそば【生蕎麦】
ゆでる前のそば。「生(き)そば」とは意味が異なる。

なみこ【並粉】
一般のそば屋で使用されるそば粉。二番粉以下の粉を混合したもので、その割合によって細かい区分がある。
特に需要が多いものは「標準粉」とも呼ばれる。

なんばん【南蛮】
そば屋でのネギの呼称。大阪では江戸時代に難波がネギの産地であったことから、今でも「なんば」と呼ばれることもある。

【に】

にかけ【煮掛け】
@野菜、豆腐、油揚げなどを入れて煮込んだだし汁を、そばやうどんに掛けたもの。「お煮掛け汁」とも。
Aゆでた麺を一人前ずつ小さな竹籠(とうじ籠)に入れて、煮立った汁に通して盛り付け、後から汁と実をかけたもの。
「オニカケ」「トウジソバ(信州)」とも。
B野菜、豆腐、油揚げなどを入れて煮込んだだし汁。「煮掛け汁」とも。

にがそば【苦ソバ】
=だったんそば

にしんそば【鰊蕎麦】
甘辛く煮た身欠きニシンの上にそばを載せ、汁を張ったもの。薬味はネギと七味唐辛子。

にはちそば【ニ八蕎麦】
ニ八そばの起こりは享保年間(1716〜1736)だと考えられている。
当初はそばが十六文だったことから「2×8=16」という意味で「ニ八そば」と呼ばれたが、
そばの値段が二十文を超えた慶応年間(1865〜1868)を境に
「ニ八そば」は「小麦粉2:そば粉8のそば」という意味になった。

にばんこ【二番粉】
一番粉を取った後にさらに挽くと、一番粉にならなかった胚乳や子葉部が砕けてくる。これをふるいにかけた粉が二番粉。
色は淡い緑黄色で、栄養価も優れている。そばらしい風味はこのときから出てくる。
「中層粉」とも。

【ぬ】

ぬき【抜き】
殻を取り除いたソバの実。

【ね】

ねりくり【練りくり】
@そば粉とサツマイモを鍋に入れて煮て、塩味をつけたもの。(岡山県浅口郡鴨方町)
A味噌汁にそば粉や麦粉などを入れて練ったもの。(山梨県郡内地方)

ねんきりそば【年切り蕎麦】
旧年の労苦や災厄をバッサリ切り捨てようという思いを込めて食べる年越しそば。そばは切れやすいことから。

【の】

のし【延し】
生地を均一に平らに延ばすこと。

のしこみ【伸し込み】
=おばぶ



蕎麦辞典 は行




【は】

はいから【ハイカラ】
=たぬき
大正時代の呼び名。

ばく【泊】
=とまり
「ばくそば」「ばく汁」などと使う。

ばくだんそば【爆弾蕎麦】
=たぬき
第二次世界大戦中の呼び名。

はこそば【箱蕎麦】
重箱の中にそば玉・汁入れ・猪口・卵・薬味皿・箸などの一切を納めたもので、高級感を出した箱膳の一種。

はなこ【端粉】
玄ソバを挽いたときに最初に出る粒子の粗い粉。打ち粉に用いることが多い。「花粉」とも。

はなまき【花巻き】
「花巻きそば」の略。焼き海苔を載せ、薬味におろしわさびを添えたかけそば。ネギは添えない。

【ひ】

ひうち【火打ち・燧】
厚さ3mmほどのひし形に切ったそばの生地を大根・豆腐などと共に煮たもの。ネギ味噌を付けて食べる。岩手県二戸郡福岡町の郷土食。

ひきぐるみ【挽きぐるみ】
本来は玄ソバを石臼などで挽き、それをふるいにかけて殻を取り除く製粉方法を指していたが、現在は石臼で「抜き」を一度に挽いた粉を指す。
色は黒っぽく、いわゆる「田舎」と呼ばれるそばはこの粉を使う。食感はぼそぼそと野趣に富んでいる。「全層粉」とも。

ひきぬき【挽き抜き】
現在は製粉の前に殻を剥く(昔は逆だった)が、この殻剥きの作業をこう呼ぶ。

ひきわり【挽き割り】
玄ソバから殻を取り除いた段階で、実が割れている状態のものをこう呼ぶ。「割れ」とも。

びっくりみず【びっくり水】
=さしみず

ひっこしそば【引越し蕎麦】
江戸中期あたりに江戸を中心に始まった風習で、引越しの際に配るそば。関西にはこの風習はない。
隣近所は2つずつ、大家へは5つ、そばを配ってあいさつする。関東大震災あたりまではごく一般に行われていた。

ひなそば【雛蕎麦】
3月3日の桃の節句に供えられるそば切り。江戸時代中期には民間でかなり広まっていたと考えられている。

ひね【陳】
古くなったり痛んだりして、茶色く変色して風味が悪くなったそば粉のこと。

ひやがけ【冷掛け】
薬味を載せて、つゆをかけて食べるそば。出雲そばがその代表。
「ぶっかけ」「わりごそば」とも。

びゃくらんきり【白卵切り】
鶏卵の卵白のみをつなぎにして打ったそば。さらしな粉には不向き。

ひやしきつね【冷やし狐】
冷がけスタイルのきつねそば・うどん。

ひやしたぬき【冷やし狸】
冷がけスタイルのたぬきそば・うどん。

ひらうち【平打ち】
そばをきしめんのように幅広に切ること。

ひらめん【飛羅麺】
製粉する際、ふるいの工程で飛び散って蓋などに付いた粉。「とび粉」「みじん粉」などとも呼ばれ、上物とされる。

【ふ】

ぶっかけ【打掛け】
「ぶっかけそば切り」「ぶっかけそば」の略。元禄年間(1688〜1704)からあった食べ方らしく、江戸の信濃屋というそば屋の冷やがけが始まりとされる。
当初は下賎な食べ方とされていたが、その後寒い季節に温かいものを出すようになると、だんだん人気が出て、普及していった。それとともに、従来のつゆを付けて食べるそばを「もり」といって区別するようになった。
寛政の頃には「ぶっかけ」をさらに略して「かけ」と呼ばれるようになった。

ふとうち【太打ち】
太めに打ったそばのこと。田舎そばは一般に太打ち。

【へ】

へぎそば【剥蕎麦】
=てぶりそば、おぢやそば
へぎ(へぎ折敷)に盛り付けたそばのこと。越後の小千谷や十日町などでは、へぎがもりそばの容器として使われる。
へぎ折敷とは、木材を薄く削り取った板で作った角盆。

へそだし【臍出し】
手打ちの工程で、そば粉を一つの塊に練り上げることを「菊もみ」というが、そのときにできたシワを消し空気を抜くため、
シワを頂点とした円錐状になるように絞り込んでいくことを「へそ出し」という。

【ほ】

ほうちょうした【包丁下】
包丁で切ったばかりのそば。

ほしそば【干し蕎麦】
=乾麺

ほそうち【細打ち】
そば打ちの際、太さを細めに打つ打ち方。さらしな粉を使うそばは一般的に細打ち。

ほんのし【本延し】
そば打ちの一工程で、最後に生地の形を整える作業。このとき初めて3本のめん棒を同時に使う。



蕎麦辞典 ま行




【ま】

まるぬき【丸抜き】
玄ソバの殻を取り去った実のうち、割れずに原形をとどめているもの。

まるはな【丸花】
総本店は浅草のそば屋。錦糸町、小松川(新小岩)、市ヶ谷店などが有名。
=中野島丸花

マンカンしゅ【マンカン種】
ソバの大粒品種で、1973年ごろ、カナダで改良された。カナダ・アメリカからの輸入玄ソバの大半を占める。

【み】

みずごね【水捏ね】
水でそばをこねる、一般的なそばの打ち方。

みずそば【水蕎麦】
椀に盛った生粉打ちのそばに冷たい湧き水だけを張って食べる、福島県会津地方などに昔から伝わる、そばの香りを楽しむための食べ方。近年会津若松市の「桐屋」が商品化。

みずまわし【水回し】
そば打ちの一番最初の工程。
そば粉に水を加えて手で混ぜ合わせて粉にまんべんなく水をいきわたらせること。

みそかそば【晦日蕎麦】
月末に食べるそば。特に12月31日に食べるそばは「大晦日そば」と呼ばれ、これが「年越しそば」につながった。

みやざきおおつぶ【宮崎大粒】
宮崎大学農学部が、宮崎在来の秋ソバの種子をもとに開発した新種一号。秋型で大粒、濃褐色。栽培適地は主に南九州。

【む】

むしそば【蒸し蕎麦】
湯通しする代わりにせいろで蒸したそば。

むじなそば【狢蕎麦】
そばの食べ方の一つ。大根のせん切りを入れて煮た味噌汁にそば粉を入れてかき混ぜたもの(長野県小諸市八幡)。
ちなみに群馬県松井田町坂本では、そばがきのことをこう呼ぶ。

【め】

めんだい【麺台】
めん類を延ばすための台で、広さは一般的に150×100cm程度。材質は桂・檜・桜などがよい。

めんぼう【麺棒】
そば打ちの際に使う長い棒。普通は1本だけ使うが、江戸風は3本使う。
江戸風の場合、のし棒は直径3cm長さ90cm程度、巻き棒2本は直径2.4cm長さ120cm程度。材質は檜・樫・朴など。

めんまえ【麺前】
めん類を食べる前に飲む酒。特にそば振る舞いの前の酒は「そば前」と呼ぶ。

【も】

もり【盛り】
=もりそば

もりじる【盛り汁】
=辛汁

もりそば【盛り蕎麦】
本来そば切りは汁につけて食べるものだったが、「ぶっかけ」の出現によって、かけそばと従来のそば区別する必要が出てきた。
そのときに生まれた呼び名が「もりそば」。
「ざるそば」も「もりそば」の一種である。

もりわけ【盛り分け】
=相乗り

もんぜんそば【門前蕎麦】
寺社の門前町にあるそば屋。昔から門前町は、参詣者相手の茶屋が発達し、そばを商う店が多かった。
→てらかたそば



蕎麦辞典 や行




【や】

やくみ【薬味】
そばの薬味の「御三家」は、刻みネギ・大根おろし・七味唐辛子。

やぶそば【藪蕎麦】
「藪」はそば屋の一系統。甘皮の色を入れた淡緑色のそば。

やまかけそば【山掛け蕎麦】
少量のざる汁をかけたそばの上に、ざる汁とおろしたヤマトイモを1:3の割合で混ぜたとろろ汁をかけ、
さらに卵黄ともみ海苔をあしらったもの。

【ゆ】

ゆいのうそば【結納蕎麦】
=えんむすびそば

ゆうぎりそば【夕霧蕎麦】
柚子切りをしゃれて「夕霧そば」と称したもので、冷(ひや)と熱(あつ)の両方がある。

ゆかりきり【縁切り】
赤ジソの粉末をさらしな粉に練り込んで打った変わりそば。

ゆごね【湯捏ね】
熱湯を加えてそばを練り上げる方法。「湯練り」「湯もみ」「湯溶き」とも。水でこねるよりも少ない力で打つことができる。

ゆずきり【柚子切り】
おろして裏ごししたユズの皮を練りこんだ変わりそば。
=ゆうぎりそば

ゆどおし【湯通し】
=あつもり

【よ】

よたかそば【夜鷹蕎麦】
夜ふけまで街上を売り歩くそば屋。また、その売っているそば。夜鳴蕎麦。

よつだし【四つ出し】
手打ちの工程の一つで、正円の生地を正方形に成形する作業。

よんたて【四立て】
おいしいそばの4つの条件。穫りたて・挽きたて・打ちたて・ゆでたて。
→さんたて




蕎麦辞典 ら行




【ら】

らんきり【卵切り】
「蘭切り」とも。卵黄のみで、湯水は使わずに打ったそば。
→たまごそばきり

らんめん【蘭麺・卵麺】
=たまごそばきり

【る】

ルチン
そば粉に含まれる栄養成分で、ビタミンPのこと。
毛細血管の強化・保護・血流の改善、生活習慣病の予防、血圧降下、脳細胞の活性化、疲労回復、
膵臓機能の活性化、記憶力の強化などの効果があり、近年注目されている。

【れ】

蕎麦辞典 わ行




【わ】

わりこ【割り粉】
そば打ちの際、そば粉に混入する小麦粉のこと。小麦粉のグルテンがつなぎになるので、そばが打ちやすくなる。


わりぬき【割り抜き】
=ぬき・ひきぬき

参考文献:「蕎麦の事典」(新島繁/柴田書店)


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