どうせ、ワタシ(たち)が無知だった、ってだけなんですけどね。皆さんは、ご存知だったでしょうか。管轄を・・・。
オーストラリアから来ていた友人は、日本企業スポンサーによる、就労ビザをもち、正社員として日本国内で仕事をもっていた。当時、就労ビザは、1年更新で、まぁ、一度取ると、1年は有効であったわけです。が、日本に滞在して仕事をする許可がありながら、日本以外の国に、たとえば、旅行する、里帰りする、などというときは、入管に行き、再入国ビザ、というものを、別途取らないと、海外から日本への入国が再びできない。
で、年末・年始の休暇を使って、この彼はオーストラリアへ、一時帰国することとなった。入管で再入国ビザを取り、大好きなタイ経由で。
日本を出てから、5日目、くらいだっただろうか。この彼が、泣きそうな声で、ワタシのところに電話してきた。お金をケチって、なんと、タイの格安ホテルに泊まったら、自分のバッグからパスポートが盗まれてしまった、というのだ。オーストラリア大使館に行くと、パスポートの仮発行は、驚くほどカンタンにできてしまったらしいが、その後、日本大使館(領事館?)に行き、再入国手続きをしようとしたら、断られたというのだ。『何故?』って聞くと、理由がよくわからない、と言う。こいつ、あったま悪いのか、領事館が意地悪なのか・・・。
その3日後くらいに、その彼の両親、それと、お姉さまのお家での『ただ宿』って、おいしいハナシがあり、私もブリスベーンでこの彼と合流することになっていたので。ブリスベーンの日本領事館には、ワタシも付いていってあげました。
『ダメ』といわれた事情がよくわからなかたので、とりあえず、再入国ビザがダメなんだろう、と思い、観光ビザの申請に換えちゃえば、って提案(オーストラリアは、日本とアメリカのような協定がないので、観光目的でもビザが必要なんです)。すると・・・。厳しいねぇ。ワタシ、旅行代理店任せで、実際にビザ取りに行ったことないから知らなかった、っていうか、ピンと来なかったのだけど。窓口では、『オーストラリアに戻るチケットを見せろ』と言われた。・・・で、仕方なく、いや、日本から来て、日本に帰るのだ、けど、パスポートを盗まれたので、このままでは帰れない、というと、窓口の女性は、『そのような理由ではビザの発給はできない。 Next! 』と、ケンもホロロ。その態度にワタシも腹が立って(だって、何故、って理由を言ってくれないんだもん)、『日本人を出せ!』と言った。窓口は、現地、オーストラリア人の女性だったので。(英語ではちょっと、自信がなかったもんでね。)
で、若い日本人の女の子が窓口に来てくれた。事情を話すと、彼女も、『あ、そういう事情では、発給できません。』と言う。『あの、ご存知だと思いますが。ここは領事館で、再入国ビザの発給はできないんです。』 ご存知じゃないから、聞いているのだ!
『だから、何故、って聞いてるの!ダメ、ダメ、って理由を言ってください。』(実際は、もっと押し問答があったと記憶しているが、とにかく、秘密を教えてくれるまでに、随分時間がかかった)
『(ため息、あんた、バカ?って顔された)、領事館はぁ、外務省の管轄でぇ、その方の再入国ビザはぁ、入管で取られたと思いますがぁ、入管はぁ、法務省の管轄でぇ、ウチで処理できるものではないんですっ!』
絶句・・・。赤面・・・。言われてみれば・・・。ご存知、って、そういうことだったのね。しかし、じゃあ、最初っから、そう言ってくれればいいじゃん。こんなに押し問答する必要なかったのだもの。・・・で、
『でも、パスポート盗まれちゃった外国人って、彼ひとりじゃないでしょう? こういう場合はどうしたらいいんですか?』って食い下がると、ようやく、この間抜けな彼がするべきことを教えてくださった。
『まず、就労ビザのスポンサーになった会社に連絡をして、書類を用意してもらう。入管に行ってもらい、再入国ビザが、確かに発給されたという確証を取り、送付してもらう。その入管の書類を携帯していれば、日本での入国審査はモンダイありません。』
だと・・・。複雑・・・。そりゃあ、言われてみれば、外務省、法務省、違うんだろうけど。『ビザ』ってことが頭にしかないと。わかりにくい。なんで、外務省で肩代わりしてくれないのかなぁ。コンピューターくらい、あるんでしょう?オンラインで照合とか、カンタンにできるはずなのに・・・。とにかく、領事館の職員は、こちらが、何故?どうすればいいの?と詰め寄るまで、な〜んも教えてくれなかった、って事実。態度、でかすぎなんじゃないのぉ?