★ 過去の記録・Boys 7A しっぺ返し

離婚の話の出し方なんだけど。ヤツは、ひじょぉ〜にキタナイ進めかたをした。

ヤツは、ガイジンなので、日本に滞在するにはビザがいる。
結婚してからは、自由に仕事が選べるから、と思い、私が『妻』として保証人になり、
『スパウズ(配偶者)』ビザを持たせてやっていた。
当時、このビザは有効期限が1年しかなく、つまり毎年更新しなければならない。

で、ヤツがどうしたか、というと。

ワタシが退院したのは7月の終わりなのだが。8月に入って1週間ほどすると、
その年、8月12日に期限の切れるビザの再申請をせねばならず。
ワタシにサインをさせたのだ。保証人として。

離婚の話を持ち出したのは、申請書を提出してしまってから3日目、のことだった。

・・・・? ちょっと待っちくり。

離婚してアカの他人になるヤツの保証人を向こう1年させられるの?
他の女とよろしく、楽しくやってるヤツの?

じょぉ〜だんじゃないぞぉ!! おめぇ、結婚サギじゃねぇ〜か、それって!

慌てて入管に電話をした。提出した書類を返してくれ、と。

でもですねぇ。コレ、本人が差し戻しの申請をしないと返却ができない、と言われた。
『でも、ワタシ、保証人にされちゃってるんですよ? 保証人が返せって言ってもダメなんですか?』
『ダメです。』

困ってしまった。ど〜しよぉ〜。

すると、審査官は、『どのような事情で返却を希望されているのですか?』と尋ねる。

仕方なく。『離婚』することになった。妻でなくなるのに、どこにいるのかもわからなくなるような人の保証人にはなりたくない。・・・と言うと。

なんでしょうか。入管もできるだけビザの発給はしたくない、なんて思っているのだろうか。ある提案をされた。

『それでは・・・。私は○×と言います。提出された書類は、通常の審査・処理に回されないよう、私がお預かりしておきますので。なるべく早めに、離婚受理証明書を役所から取って、私宛に送付してください。その証明書があれば、提出されている書類に不備がある(私は妻ではないので、サインできない、配偶者ビザもありえない)ことになりますので、こちらがご主人のビザ申請を棄却することができます。』

やった!

『ただ、その場合・・・。ご主人は、前回のビザが既に無効になっていますから。現在申請中のもの棄却の段階で違法滞在になりますので、ただちに出国いただくことになりますが。』

『いいです、いいです。ぜひ、そうしてください!』

こうしてワタシはスピード離婚してしまった。慰謝料も諦めて。(どうせ、ヤツには払えない。)本当は、離婚届を保管して、ヤツが誰とも結婚できないように意地悪してやろうかな、とか。思ったりもしたのだけど。まぁ、こっちもさっさと身軽になりたいからね。

2週間後、くらいだっただろうか。ヤツから怒りの電話がかかってきた。キミはいったい、何をしてくれたんだ、と。

何、って・・・。離婚してます、って連絡しただけだよ〜ん。

こうしてヤツは強制的に国外退去となった。
それから、帰国しても、当時仕事をしていた公立の学校は、ビザのスポンサーにはならない、
プローパーのビザを既に取得している外国人しか雇わない、と言われ。
仕事も失った。

しかし。ヤツも負けてないね。

『余計な出費(旅費)もさせられて、収入の見込みも絶たれたのだから。キミへの借金返済は当分できないからなっ!』

いててて・・・。大義名分を差し上げちゃった・・・。