今年、会社がGWの連休に入る前日。4月26日。
休みを前にして、職場の後輩(♂、♀)と、女の子の方のダンナと4人で飲みにいった。
この夫婦がステキな店を知っている、というので。紹介していただいて。
場所は広尾にほど近い白金のあたり。
この日は、ボトル、で取ったのはワイン2本だけで、あとグラスで色々。
結構呑んだ。ヘロヘロにはなっていなかったけれど。
午前0時近く、お開き。日比谷線+東横線に乗り、帰路につく。
武蔵小杉の駅で、はた、と考えた。南武線はもうない。
歩いてでも帰れる(20分くらいだが、酔っているので、たぶん30分)が、
そんな気力はない。駅前のタクシー乗り場は・・・。終電後だもの、絶対混んでる。
・・・で、タクシー乗り場のある正面ではなく、駅の裏に出た。流しているのを拾おうと思い。
ちょっと待ったが、タクシーはみんな客乗せてて、素通り。
気付くと、手前のところで、飲み屋のおねぇさん(オバさん?)が、
ばんばん、客のために拾っちゃってたのだ。
・・・ダメじゃん、ここじゃあ・・・。と思い、車を拾われてしまっている
1ブロック手前まで歩き出したら。
誰かが後ろから、ワタシの両肩に手をおいて・・・。
『カラオケいかない?』・・・。あら、連休前だもんで呑みに行っていた
会社の知り合いかしら、って思って振り返ると。
全然知らないひと。ネクタイ締めてたけど、茶髪。若そう。よだれが出るほどではないが、
なかなか、イイ男だ。しかし・・・。ダメだよ。これまた、後ろからだ・・・。
『ごめん。ワタシ、もう帰りたいの。・・・、ここじゃダメですよ。駅の正面側に行けば、
若くてステキな女性、いっぱいいますよ。』
『なに、それ。ボクはあなたと行きたいの。この千鳥格子のジャケット、いいねぇ・・。
ボク、千鳥格子大好き。』(なんのこっちゃ!) そう言って、
こやつはワタシを抱きしめた。(誰、あんた!? 慣れなれしい!)
『ね、行こうよ。ほら、そこに店がある。』・・・と耳元で。なんか、カラオケ屋が
ラブホテルみたいに聞こえちまう。
『あの。ワタシ、もう、結構呑んでいて、ホントに帰りたいの。』
『じゃあ! 30分だけ。ね、30分でいいから!』・・・カラオケ屋の営業なのかしら。
しかし・・・。ワタシは、過去、カラオケに入って30分で出てきたことなどな〜い。
ムリだ。1時間のつもりで2時間、3時間当たり前。
カラオケ屋の回しものでないのなら。たぶん、コイツ、、終電逃して帰れなくなったのだ、と見た。
カラオケ入って始発まで待つつもりだろぉ。じょ〜だんじゃないよ。
『カラオケ30分、って絶対ムリでしょう。』
『・・・あ、そう。じゃ、居酒屋ならいい?』(・・・。カラオケ屋の回しモンではないのか。)
・・・結構必死だねぇ、こやつ。そんなに寂しいのですか。
ワタシはワタシで、ヘンな心配をしてしまいだした。
『帰ル!』と言い張ってタクシー拾っちゃうと、ひょっとしてお持ち帰りさせられちゃうのではないか。
ワタシが折れた。居酒屋で手を打つ。(思うに。このヒトが、物凄いブ男か、キモイか、
いやらしそうなオヤジか、だったら・・・。たぶん、死にモノ狂いで逃げただろう・・・。)
この彼は、O電機のヒトで、社員証まで見せてくれた。悪いヒトではなさそうだ。
マジで電車なくて、困っていたのだろう。ワタシは・・・。社員証なんて見せてないよ〜ん。
年齢は、『ボク、そんなに若くない。松田聖子と同いトシ!』
えっ・・・。そ〜なの?
な〜んだ。気にすることなかった。けど、あんたも随分、若作りね・・・。
なんてハナシをしながら、冷酒2合x2をふたりで、というか、ワタシがガンガン呑んでしまった。
トイレに立って戻ってくると、こやつも『ボクも行ってくるぅ〜』と席を立つ。
一度腰をかけて、ふと・・・。また先ほどの心配が。
ウチまで付いて来ちゃったらどうしよう・・・。
瞬間的に、カラダが動いてしまった。ごめん。
ワタシはお勘定もせず、このヒトがトイレに入ってる間にトンズラ。店をでると、
こん時は、まぁ、運よく空車が目の前に止まってくれて・・・。
深夜だったので、店出てからたぶん5分後くらいには寝室に到着。
さっさと寝てしまいました。申し訳ないっ!
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