球型メセン実生の要点(初めて実生する方へ・岡本治男)
播種の時期
球型メセンは冷涼ながら春にかけて生育し、暑い夏は休眠するので、通常9月中旬から10月にかけて蒔く。
播種用土
市販の花や野菜の種まき用土でよいが、少し肥料分が多いので、細かい川砂を加えて薄めてやる方が良い。又、種子が極めて小粒なので、表面に川砂や赤玉の粉を敷いてやる。
播種方法
1)3号鉢に100粒位蒔く。
2)給水は鉢底からする。(腰水)
3)覆土はしない。
4)9月〜10月は、まだ気温が高いので、新聞紙・チリ紙で遮光する。
発芽後の手入れ
1)発芽は早ければ4〜5日で始まるが品種により、又、季節により1ヶ月も掛かるものがるから気長に管理する。
2)発芽した苗は光線が弱いと徒長するから徐々に遮光を弱くする。
3)苗がある程度しっかりして来たら、ピンセット等で新しい土に移植する。間隔はリトップスで1cm程度、コノヒーツムやオフタルモは5mm程度が良い。移植は特に急ぐ必要はないが12月中には終える。
4)発芽した鉢は腰水を止める。
5)ハウス内又は日当たりのよい窓際等では冬中生育するから、冬も潅水は続ける。
6)鉢土が過湿になると糸状菌が発生し、苗が緑色になって溶けることがあるので、適宜殺菌剤を与える。
7)3月初め頃より、脱皮が始まるが、そのまま潅水を続ける。
8)4月下旬頃より休眠期に入るので断水し、日陰に置く。
9)8月下旬頃より生育が始まるので、移植し潅水を始める。