Conophytum‘ピランシー’と ‘サブフェネストラツム’について

奈良の岡本治男様より、Mesaの種子には何種類かのCo.subfenestratumがあり、購入して播いてみると、どれもコノフィツム・ハンドブック11ページ4又は5の写真のような植物(ピランシー)に成長する。以前、愛知県の実生専門家から購入したConophytum pillansiiと言う固体は同書11ページの3の写真に近いようだが、そうすると、コノフィツム・ハンドブックの表紙に掲載された植物(同書12ページの写真。7,8,9などサブフェネストラツムと記載された植物)はどのように考えたらよいのか…Mesaの種子リストにはコノフィツム・ピランシーと言う名称のものは存在しないが…との問い合わせがありました。

Conophytum pillansiiとされる固体 Co.subfenestratum(コノフィツムハンドブック表紙)

上記に関して日本コノフィツム協会江藤雄司会長より回答を頂きましたので要旨を掲載いたします。
又、conocono's コノフィツム モノグラフにも貴重な関連研究が掲載されております。
運営されているconocono様のご了解を頂いてリンクを張りましたのでご覧ください。
mesembs.exblog.jphttp://mesembs.exblog.jp/i73/に進んでください。
 


現在、日本で販売されている‘コノフィツム・ピランシー’と言う植物は実際には存在せず、国内でのみ流通している名前である。従って、Mesaの種子リストに記載が無いのは当然である。現在、サブフェネストラツムとして入ってくる種子を播けば全て、コノフィツム・ハンドブックにピランシーと紹介されている植物に成長する。これはこの植物が日本に入って来た時に詳細を検討することなくピランシーとして販売されたためで、Co.pillansiiという名前は日本で言うところの異学名のような物と考えて欲しい。(ただし、まだ旧来のピランシーと言う名前で、そのまま販売している国内業者や、海外でも日本人に対しては、ピランシーと称してサブフェネストラツムを送ってくることもあり、混乱をきたしている。)
それではコノフィツム・ハンドブックにあるサブフェネストラツムは何かと言うと、現在ではConophytum lithopoides ‘kennedyi'である。当時もSteven Hammer氏はそのような説であったので、12ページ7の固体の説明部分に括弧書きでS.H…以下のように記載してある。但し、この括弧書きの記載は年々刻々変化しているので各自、新しい文献や情報を集めて研究頂きたい。(以上)

なお、江藤会長より、ご質問等は分る限りお答えします…との事ですのでメールでご連絡頂ければお取次ぎ致します。
stray-sheep@mtb.biglobe.ne.jp 事務局)
また、コノフィツム・ハンドブックは近日中に江藤会長の監修により新たな種を加えた内容の追補版がコノフィツム協会から提供される予定となっているそうです。