緋繍玉(ヒシュウギョク)
Parodia microsperma
 單幹。はじめ低球から球形。年を重ねると丈高くなる。体径7〜8cm、高さ10〜15cm。縁刺は白で細針状、長さ6〜8mm、15本位。中刺は赤褐色で4本、長さ2cm。先端は鈎状。花は鮮やかな赤〜オレンジがかった赤、花径4〜4.5cm。多花性。花期は春〜晩春。
 自生地はアルゼンチン・サルタ州。
本種の学名は従来P.sanguinifloraとされていたが近年の学者の提案に基いて上記の様に変更された。P.microspermaという学名は古くから「宝玉」に対照されていたものだが現状ではこの学者がパロディア属内の近以グループの代表格となり過去の60余種を統合する形となっている。
 我が国でお馴染みの錦繍玉P.aureispina、羅繍玉P.catamarcensis、麗繍玉P.mutabilis、明繍玉P.setiferaもこれに呑み込まれた形である。花色(黄、オレンジ、赤)も刺色も関係ないのだろうか? 新分類に従えば従来わが国で普及した上掲4種を含めた60種のある特定の型(例えば赤花種)を入手するにはどうすればよいのか。園芸家としては納得し兼ねる部分がある。